(35)ものの心

こんばんは.今日もお疲れ様でした.
子供たちは,教室にあるものに興味津々です
昨日の放課後,魚釣りゲームやパペットなどを教室の後ろにこそっと忍ばせると
次の日の朝には,もうそれで遊んでいます
時計を見ながら行動し
朝の会の時間になると,自分の椅子に座ります
しかし,遊んだものはそのままです.
「朝の会はまだ始められません」
ぼくは言いました.
ぼくは黙って後ろを見つめます
子供たちは気づいたのか
そそくさと片付け始めました
元にあった場所にそれぞれが帰りつき
子供たちも席に戻ったところで
ぼくは話し始しました
「手を膝に.背筋はまっすぐ,足は床にぴたっと」
いつもと違う表情のぼくに
子供たちは何かを感じます.
「先生が大切な話をするときには,必ずこう言います.そして,こんな顔をします.」
「なぜ,片付けるのでしょう」
・・・
「綺麗になるから」
「みんなのためだから」
「学校のためだから」
子供たちは思い思いの考えを言います
「そうだね.全部正解.」
ぼくは続けます
「片付けなくて,一番悲しむのは,誰でしょう」
・・・
「友達」
「みんな」
「学校」
・・・
「そうだね,全部正解」
「じゃあ,おうちに帰れなかった,ぬいぐるみは,どう思うかな」
・・・
「ものには,心があります.」
「はい.この話は,もうおしまい」

昼休みにも子供たちはおもちゃで遊びました
昼休みが終わったとき
みんなちゃんと,おうちに帰っていました。