【日記】何もネェ

何もネェ
地位もネェ
価値もネェ
親の脛齧りだネェ
と、言われても、雑草のようにめげずに小動物のように生きてきたと定評のある私だが、今日も無事に大学での実習を終え、家に帰ってきた。

「ただいま。」
そう言っても、実家と異なり誰かが返答してくれるわけではないことは知ってる。
もし返事があったら怖い。不審者か強盗の類だ。玄関に催涙スプレーでも隠しておこうか。
あれって自分に一回使ったことあるけど、唐辛子じゃなくてわさびでも効き目出そうだよね。

あれ?
ふと気づくとエアコンのゴウゴウといった音が聞こえる。
最悪だ。風量を強にしたまま部屋を出てしまったのか。
10時間つけっぱなしのエアコンはいくらかかるかということを学んでる私は210円の損失をしたことを理解した。
「210円なんてあんま気にしなくていいだろ!」
「いやいやいや!!!うまい棒21本はでかいだろ!!!」
「いまは21本も買えないよ。
いままでヤオキンが様々な努力をしたから10円で買えてたんだよ。
お前もエアコンを消す努力をしろ。」
そう心の中で言い争う。
ここで、言い争ってる内面の3人のうち2人も節約家であることに気づいた。
読んでわかる通り、私は節約家で基本的にお金には厳しいのだ。
エアコンは消せないし、水道もチョロチョロ出しちゃうけど。
また、節約といっても、時間の節約や苦労の節約、モノの節約というものがあげられるだろう。
誓約と制約のように、何かを節約すれば何かの能力が伸びるのだろうか。

1人考え事に耽っていたからか、すでに時刻は20時を回っていた。
よし、今日は米を節約して昨日買ったはずの鶏肉を食べよう。
そうすれば筋力は伸びるだろう。

冷蔵庫を開けると、そこには漠然とした光景が広がっており、ふと私は呟いた。


「何もネェ」

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