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3歳娘、自分がママから生まれてきたと理解する

先日、3歳の娘を寝かしつけていた時のこと。

寝室の電気を消し、私は娘と並んで布団に入った。寝かしつけ、といっても特にやることはない。娘が寝付くまで隣にいるだけだ。

この日、娘はなかなか寝付けず、布団でモゾモゾしていた。すると、寝返りをうって私の方に転がってきてモニョモニョと何か言っている。

私「なんて?」

娘「ママ…だいすき…」

娘はこのように脈絡もなく唐突に「だいすき」と言う癖がある。大変かわいい。このラブコールに応えないわけにはいかない。

私「ありがとう。ママも娘ちゃん大好き!」

いつもはこれで終わりだが、この日はもっと娘にラブコールを送りたい気持ちになった。

私「パパとママのところに生まれてきてくれてありがとう!」

すると、娘はムクっと起き上がってこう言った。

娘「あれ?娘ちゃんってママから生まれたんやっけ?」

はい?今更なにを…??

私「え?そうやで…。ママのお腹から生まれたんよ…。」

娘「赤ちゃんのとき?」

私「そうそう。息子くんが生まれる前、ママのお腹が大きくなってたやろ?で、生まれたらお腹が元に戻ったやろ?」

息子とは、去年生まれた下の子のことだ。
息子を妊娠したとき、赤ちゃんはお母さんのお腹の中で育って生まれてくる…と娘に説明した覚えがある。

娘「うん、知ってる。息子くんはママから生まれてきた。」

私「そうやね。娘ちゃんもいっしょよ。ママのお腹の中で大きくなって、生まれたの。」

娘「お腹から出てきたの?」

私「そうそう。」

娘「…へぇ…そうやったんか…」

息子、つまり娘にとっての弟の妊娠〜誕生をリアルタイムで追っていたので、てっきり理解していると思っていたが、そうでもなかったようだ。弟はママから生まれたが、自分もそうだとは思っていなかったのかもしれない。

思わぬ形で命の誕生の話を娘とすることになった。娘の中で理解が深まったなら幸いだ。

娘「じゃあさ、プーさんは誰から生まれてきたん?」

んんん?

プーさんとは、娘がいっしょに寝ているお気に入りのぬいぐるみだ。まさかここでプーさんが参戦するとは思わなかった。

この場合、まずプーさんが生物ではないことを説明する必要があるが、それは娘にとって受け入れられることなのだろうか…?ショックを受けたりしないだろうか…?

でも嘘をついたり、はぐらかすのも違う気がする。ここは正直に説明しよう。

私「プーさんはさ…生き物じゃなくて…ぬいぐるみやから…娘ちゃんみたいにお母さんのお腹から生まれてきた訳じゃないのよ…」

娘「…」

娘は黙って何か考えている。どうしよう。この説明は正しかったのだろうか…。

娘「あ、そうか!プーさんは生まれたんじゃなくて、お店でできたんや!」

娘は自分の中で合点が入ったようでスッキリした顔をしていた。

私「…そうそう!お店とか工場で誰かが作ってくれたんよ!」

娘「そっか〜なるほどね〜」

こんな会話をしながら娘は次第にウトウトしていき、眠りについた。ふう、なんか緊張した…。

命の話、性の話。いつか娘にせねば…と思っていたが、こんな感じで娘が興味を持ったタイミングで話せると嬉しい。

赤ちゃんはお母さんのお腹から生まれる。娘はこのことを理解したようだ。次は、「赤ちゃんはどうやってできるのか?」とかだろうか?
肩肘張らず、フランクに話せたらいいな。難しいだろうけど。

後日。

娘がまた唐突にラブコールをしてくれた。

娘「ママ〜だいすき〜」

私「うん、ありがとう〜ママも好き〜」

娘「ママ、娘ちゃんと息子くんのこと、出してくれてありがとう!」

おい、表現よ。そこは「産んでくれて」だろっ。(まあ、実際捻り出したけれども…。)

ママから生まれたことを理解してくれているようでなによりだ。

改めて、娘よ、生まれてきてくれてありがとう。

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