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食生活を見直してみた 13

断食説明会から8日めの日曜日、復食説明会翌日、断食講座最終日。
夫は、この日からは本格的に復食する。断食前の食事の75%くらいの量に、この日から戻していくのだ。ただしあと3日間は菜食、ノンカフェイン、ノンアルコールを継続する。
夫は復食後、すぐにでも飲めると思っていたらしく、火曜日まで飲めないと知って、ショックを受けていた。彼にとっては食事を減らすこともむろん厳しかったが、アルコールが飲めないことも、この期間中の試練だったようだ。ちなみにお菓子を食べられないことは、彼にとっては何の問題もない(私にとっては問題)。

朝食は、夫は前の晩作った味噌汁と、白ごはんを茶碗半分程度食べ、私はマーラカオの残りとスープを食べた。
問題は昼食からだ。量は少なめに、でも元々の4分の3程度の量には戻して、かつ菜食で準備しなくてはならないのだ。
私は働いているので、平日は料理をしない。週末には料理するので、週の前半は作り置きしたものを食べたりはする。だから、平日は100%中食(買ってきたものを食べること)というわけではない。しかし、この1週間で経験したことを鑑みると、菜食を、購入物だけで賄うのは結構難しそうだ。
仕方ないのでできる範囲で、少なくとも火曜日の分までは、なんとか食いつなげるよう算段をつけておきたい。常備菜を準備するしかない。しかし今は寒いシーズンだからいいものの、物が腐りやすい暖かいシーズンだったら、どうすればよいのだろう?

まず五目豆を作った。なかなか使わなかった大豆の缶詰が、たまたま家にあったので、れんこん、にんじん、大根、こんにゃくを大豆と煮た。これが結構な量になった。それからほうれん草をゆがいて、おひたしにした。
昼食は、ご飯を炊いて、野菜をたくさん入れて出汁も取って、豆腐の味噌汁を作った。夕食のぶんまで2食ぶん作った。それに加えて先程準備したほうれん草のおひたしと、前に作ったかぼちゃの煮物と、胡麻豆腐を食べた。
そんな、ものすごく地味な食事なのに、前日までごはんと重ね煮、もしくは味噌汁しか食べていなかった夫は、おかずがあることに喜んでいた。以前の彼からは考えられなかったことだ。

夕食は、朝がた作っておいた五目豆を温めて出し、栃尾の油揚げを焼いた。栃尾の油揚げという、黒板消し(今や死語だと思うが)みたいな大きさの、厚くて大きな油揚げがある。そこにネギと味噌を挟んで、トースターで焼いて食べた。単に焼いた栃尾揚げを、生姜醤油で食べても美味しいのだが、今回はネギ味噌を挟んだ。加えて作り置き用に作った、大根としめじとがんもどきの煮物の、大根だけを出した。それにごはんと味噌汁。
完全に菜食なのだが、おかずがいっぱいでむしろ食べきれず、栃尾の油揚げは2人とも残した。

この日の食事(および作り置き)のための買い出しに行ったとき、大量の野菜と、豆腐、納豆、油揚げ、がんもどき、こんにゃくを購入した。人生でこんなに大豆・豆製品をまとめて購入したことなんて、一度もなかったな、と思った。そしてむろん、手作りの菜食で、1日の食事を乗り切った経験もなかった。やってみて、自分にこんなに菜食のレパートリーがあることに驚いた(というかクッキングサイトなどのおかげだが)。
そして夫は、たとえ地味な食事であっても、ごはんと味噌汁とおかずが食べられる喜びを噛みしめていた。まあそれもそうだ。彼は私と違って、1週間程度、野菜を煮たものと米(それもほぼおかゆ)しか食べていないのだから。こんなおかずで満足できることに、自分でも驚いたようだった。

この日の夜、夫は最後のオンラインミーティングに参加していた。彼が今回の断食に参加しての感想を述べているのがかすかに聞こえてきた。貴重な経験をしたこと、毎日ミーティングなどで支えてくれた、講師や仲間たちに対する、感謝を伝えていたようだった。
確かに講師と仲間たちが居なくては、一連の断食プログラムを遂行することは困難だったことだろう。彼は本当につらそうだったから、よく頑張ったと思う。体重も3キロ強落ちた。
〈14へ続く〉

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