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ジャンルがわからないお気に入り文章たち

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柄にもなく、いい感じの文章を書きたくなって書き始め、いくつかたまったのでまとめます。
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記事一覧

若気の転がり

少しの違和感が嫌悪へと変わる。 どうやら長く居過ぎたみたいだ。 そうやって いくつもの職…

不安な夜と目覚めの合図

午前4時。 新聞配達のバイクの音が聞こえる。 僕はこの音が好きだ。 世界が目を覚ました合…

冬が冷たくて

冬は何もかもを冷たくする。 風や雨、雪や外の空気。 洗面所の床、水道水、クローゼットの服…

昔から欲しかった高価な棒

今日はいつも以上にどうでもいい話をします。 皆さんも昔はお金が無くて手に入らなかったけど…

SEKIGUCHI IN WONDERLAND

あらすじ どうしても仕事をサボりたい空気の読めない会社員セキグチは、ある日の通勤途中、…

夜景

僕が働いていた会社は、非常階段が喫煙所だった。 タバコを吸いながらよく、夜景を見ていたの…

催花雨が降る頃

毎日が退屈だった。 何もやる事が無く、ただベッドに横になり過ごした。 今日は昼から雨が降っていた。 雨音と共に、様々な人や車が家の前を通り過ぎる音が聞こえる。 その音が聞こえる度に寂しさが増してくるのがわかる。 『何もしないなら実家に帰るべきだ。』 何度もそう考えたが、少しのプライドがそれを許さなかった。 高校を卒業して、東京寄りの埼玉へ引っ越して来て2年。 実家は群馬寄りの埼玉だから、そう遠く無いのだけれど、帰るわけにはいかなかった。 「こんな日は旅でもし

その向こう側

その向こう側に何がある。 その壁の向こう側だ。 越えてみなければわからない? でも越えな…

刹那な美への憧れ

儚いものの美しさ。 散りゆく花の美しさのような、終わりへの憧れ。 若い頃はそんなものに惹…

みんな大人になってしまう

最近は友達とも会っていない。 すっかり、細胞の人からドットの人に変わってしまった沢山の人…