希望の神様

風が止んだ、懐かしい風が。

風が止んだ
静かで穏やかな風が

同じ時を繰り返しては
勇気がなくて
いらない遠慮が邪魔をして
意味深げな空気を詠んでしまって

逃げてしまったのか
そうなる運命だったのか
なるべくしてなったと言おうか。

なぜか
またチャンスはあると
信じられる気がして

バカだと嘆く人も
正しいと叫ぶ人も

それでも
今までやってきた自負が後を押す
「そうなってきたではないか」と。
そうならなかった方が多いのだけれど。

盛大な矛盾は、遊び心に満ちていて
こころは弾むのだよ。

悲しくなんかないと
今日できなかったことは
明日できるかもしれないと

希望の神様は言う

「明日を信じて眠りなさい」と。

随分、前にも会ったね
また、会えたみたいだ

あなたの顔が見えないくらいの不安の中でも
眠りの優しさをくれたのは、あなたでしたか。

来るはずのない、明日が
やってくるものだと
こころから感じられたのは
あの深い夜に、あなたがいたから

止んだ風が懐かしかったのは、そのせいね。

今なら笑って言える
「あの時はありがとう」と。
そして、
「今日もありがとう」と。



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