花は咲くことを知る前に枯れることを知るべきだった【歌詞】

手のひらの希望、旋律になって奏(かな)で流れ落ちた

生命の焔(ほむら)は燃え滾(たぎ)ることを忘れ、私の中の灯火(ともしび)も消え去り生きる熱が消えた

また深愛をくれるなら、この手を取って

純粋な愛情は憎さと愛しさの難しい均衡が行き交(か)う

子供の頃に本で読んだいつかの幸せ

私にも訪れると信じた魔法の呪(まじな)い

いつの頃からか現実(リアル)を疑い始めた

御伽話(おとぎばなし)はすべての誰かの希望の夢、だけどすべての夢は同時に叶わない


咲き誇ってたあの頃はいつの頃からか願いを重ねるほどに幾重(いくえ)の現実(今)が心を蝕む

輝いてた太陽は眩しくて、眩しくて、憧れとと同時に恐怖に慄(おのの)いた

幸福と畏怖は紙一重

あの頃がこのまま続くと信じた、眼の前の未来は崩れ行く物語の序章

花は咲くことを知る前に枯れることを知るべきだった


太陽の下で遊び疲れた心は晴れることを信じた

月明かりの下で眺め澄んだ心は闇が訪れないこと祈った

音の無い闇が耳元で息してることを恐れる余り、闇を消去した

世界の中で光だけが手を差し伸べると御伽話(おとぎばなし)は語った


明日が怖くて震えてた、疑うことしか出来ない今、過ぎ去ったいつかの抉(えぐ)った傷

自分の世界を潰し憎んだときから、他人の世界がどうなろうとよくなった

優しく在(あ)れの意味も、優しく出来ない理由(わけ)も解らないのに、他人の優しさなど到底理解など出来ない


痛みを捉(とら)えた夜に削(そ)ぎ落とした絶望という名の希望

名前の知らない感情が産まれた今を辿りなぞる

純粋な想いは暴走し、時に儚い夢のよう

子供の頃、愛する人たちを守れるほどの力が欲しいと憧れと願いが入り混じった願望を神に祈った

願いは叶うと信じて疑わなかった御伽話(おとぎばなし)が好きだった

いつか来るいつかを待っていた子供の頃

御伽話(おとぎばなし)はすべてに平等の夢を与え、すべての夢を壊した


光誇っていた花の時代は過ぎ去って、少女は大人へと成長していく、嫌だと拒んでも

隣のあの娘は花のように愛らしくて、憧れと同時に嫉妬に駆られた

大好きと憎いは紙一重

いつまでもこの世界が続くと信じた先には手折(たお)られた首堕ちの椿の花

花開くことを知る前に刈られることを知るべきだった


いつの頃か知った太陽は希望の光でなく絶望の権化

願いの代償は世界の盾になり真実は隠された

正義は闇、悪は光、諸悪の根源に成り果てる

願いの先、闇に堕として、守るはずの御伽話(おとぎばなし)は迷いの森で光を穿つ


世界を奪われた視界、心臓が高鳴り続け心を揺らす、眼に見える何を信じればいいのか

この世界は私が居なくなっても回り続ける、それでも生きたいと願った

誰かの欲望の願いに囚われた世界でも祈り続けたより良い世界を


太陽にすべてを囚われて彷徨(さまよ)い続けてた頃

咽(む)せ返るような感情の中で嗚咽をあげる

御伽話(おとぎばなし)は信じる者は救われると尊き想いがこの世には存在すると描かれていた

子供の頃は意味を解らずに純粋に信じた


太陽の下で遊び疲れた心は晴れることを信じた

月明かりの下で眺め澄んだ心は闇が訪れないこと祈った

音の無い闇が耳元で息してることを恐れる余り、闇を消去した

世界の中で光だけが手を差し伸べると御伽話(おとぎばなし)は語った


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