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孤島の窓辺から #012「目的の無い旅を愉しむ」

人は何かを求めて旅に出ます。

僕自身のことでいえば、
美しい絶景を眺めに北欧に行ったこともありますし、
オーケストラの奏でる音楽を聞くためにオーストリアへも。
また、金融の前線を目に焼き付けるために、
シンガポールや香港へ行ったかと思えば、
美味しいビールを飲みにドイツへ行ったり、、、、。

目的の質はどうであれ、、、、汗

常になにか明確な目的を決めては、
旅に出ていた気がします。

でも、その一方で、
「目的のない旅」の良さもある。


✳︎ ✳︎ ✳︎ 


オーストラリアのカンタス航空が、
「目的地のない空の旅」というのを提供しているそうです。
なんとも粋な計らいですよね。

思えば、歳を重ねるにつれて、
「目的のない旅」が好きになった気がします。

「週末は、なんとなくアジアに触れてみよう。」

そう思いたっては、
突然(目的もないのに)台湾に向けて旅立ち、
その数日後へは上海、北京へと向かう。

毎日が行き当たりばったりでしたが、
目的がないからこそ、
いろんな道草をしていきながら
その国の日常に触れることもできる。

目的があると、
そこにしか意識がいきませんが、
目的無き旅は、ある意味で、
目に入ってくる景色や食べ物、
全てのことが目的になっていくのではないか、、、
ような気がするんです。

今思うと、そうした旅にこそ、
大切なことの多くを学んできた気がします。


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僕はこの孤島生活の中で、
あてもなく小舟で沖まで出ていくことがあります。

海の上をなにも考えずに小舟を漕いでいく。

もちろん目的地なんてありません、
それでも時折、水中に覗く煌びやかな魚の群れや
珍しい珊瑚の景色に出会えます。

ふと、視線を上に見上げれば、
大空を気持ちよさそうに飛ぶ鳥の群。
そんな穏やかな光景を目にすることもできます。

もしも目的地へ目がけて
小舟にのっていたならば、そうはいきません。
ただただ、前をのみ見続けて
必死に小舟を漕ぎ続けているだけでしょう。


何も考えずに、
ただ景色を眺める目的なき旅。


素敵じゃないですか。

孤島に住む僕も、
なんだか心惹かれます。



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