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自信はどこから来るのか


自信大事です。サッカーだけではなく、生きていく上で大切なものです。


新しい環境や難しい状況に直面した時に、自信というものは自分の能力を最大限発揮するためにメンタル、フィジカル面共に大きな役割を果たしています。


とまあ、自信が大事っていうのはほとんどの人がわかっていることだと思います。


自信を持てと言うのは簡単です。当たり前です。口ではなんとでも言えます。でも実際に自信を持つことは人によっては難しいことです。自信を持たせることも同じくらい難しいです。



今回は個人の自信について書こうと思います。チームとしての自信はまた今度書きます。



Weinberg & Gould (2007) の定義では、自信というものは「自分が望む目標、課題、行動に対して努力を惜しまず、達成できるという強い信念があること」を指します。自信のない選手ほど自分の能力に疑いを持ち、自分が成功するとは思っていなくチャンスを逃してしまいます。



そもそも自信というものは二種類に分類して考えることができます。



State confidence - 不安定な自信。特定の状況、環境、出来事に直面した時に自分がどう感じるか。

Trait confidence - 安定している自信。自分の性格からくる自信。


の二つがあります。Trait confidenceは性格によるものが大きいのですが、State confidenceは状況によって自信の値も変わってくるので伸ばすことが可能です。



身も蓋もないことを言うと、一つの論文ではエリートアスリートとアマチュアを分ける大きな違いはTrait confidence にあると言うことが確認されています。


ですが、エリーとアスリートはState confidence も総じて高いこともわかっているので、どのようにState confidenceを伸ばすかにコーチとしては焦点を当てるべきだと思います。



Hays et al. (2007) の論文でスポーツをしている時に「自信というものはどこから来るのか」と「どのような種類の自信があるのか」を男女共に7人のワールドクラスのアスリートにインタビューをしてまとめています。

結果ではスポーツの際の自信のソースは9つあるそうで、
1. 準備
2. パフォーマンス
3. コーチング
4. Trait confidence
5. 社会的サポート
6. 経験
7. 競争優位性
8. 自己認識
9. 信頼

そしてスポーツの際の自信の種類は主に6つ確認されました。
1. 技術
2. 達成
3. 身体的要素
4. 心理的要素
5. 優位性
6. 戦術理解度



この6つの種類の自信をどのように9つのソースから伸ばしていくかが大事になってきますね。



では自信が低いことでパフォーマンスに影響が出ることは明らかですが、逆に高すぎるとどうなるのでしょうか。



Weinberg & Gould (2011) は自信とパフォーマンスの関係をこのように逆U字型になるとしています。





自信が低いとパフォーマンスが下がるのと同様に過剰な自信もパフォーマンスに悪影響が出ると結果付けています。



自信過剰になると準備や努力を怠ったり、独りよがりになったりしてしまうことが原因の1つかもしれません。



コーチとしてどのような環境トレーニング関わり方をすれば選手の自信を伸ばすことができるのか、また自信過剰にならないためにはどうすればいいのか考えてみるきっかけになれば幸いです。

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