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流産とグリーフケア

2度の流産で不育症について知った頃、「グリーフケア」という言葉にも初めて出会いました。

グリーフケアとは、死別などの悲しみをケアすること。

妊娠、流産についてこの時夫以外には話していませんでしたが、遠く地元に住む姉に話してみることにしました。
私は母は亡くなっており、当時父は健在でしたが高齢で少し認知症も始まっていたため、同じ女性であり信頼のおける姉に、妊娠したこと、そして流産したことを話しました。

流産したのは5月だったので、姉は赤ちゃんに「さつきちゃん」という名前をつけてくれました。

それまで夫と私だけの小さな小さな世界にしかいなかった赤ちゃんの存在を姉に知ってもらい、悲しんでもらったことで、この時温かい気持ちになったというか、悲しみが少し癒されるのを感じました。

私がグリーフケアで行ったことはもう一つ、無くなった2人の5ミリの赤ちゃんのエコー写真を、小さな写真立てに入れ、亡くなった父母の写真と一緒に、仏壇に飾りました。

3度目の妊娠中の今も毎日、「お腹の中にいる弟を守ってね、ありがとう」と語りかけて手を合わせています。
不育症の検査、治療をし、今臨月までこれたのもこの子たちのおかげです。
産んであげられなかったことに申し訳ない気持ちはありますが、この子たちはお空の上できっとニコニコとしてくれている、今お腹にいる命は、この子たちが送り出してくれたんだと感じでいます。
都合のいい解釈かもしれないですが…。

亡くなった命のことをずっと忘れずに、大事に大事に胸に抱えてあたためていくこと、たまには夫や大切な人と思い出して話してあげること、そうすることで自分自身も癒され、前向きに生きることができました。

妊娠初期の妊娠報告や流産について、ネットでは夫以外には言わない方がいいという情報が多くそれを鵜呑みにしていた私ですが、伝えるべき人には伝えることが大事だと、私は思います。
心配かけていい。みんな、優しいです。

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