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人 ヒト ひと  と

昨日・一昨日と出店に行ってきました。久しぶりに心に残る出会いがありました。

数年前にこちらのイベントに出店をしました。その折は別の会場だったのですが
その際に、ブドウの木のマグカップをご購入頂いた方と、またお会いすることが
できました。誠に申し訳ないのですが、お客様のお顔を覚えることは皆無です。
大変に苦手です。ごめんなさい。
今回、お立ち寄りになられたお客様との対話の中から、数年前に
ブドウの木のマグカップをお求め頂いたことを伺いました。

キャンプの折に愛用して頂いているという嬉しいお話。有難いです。
旅立っていった作品のその後の様子を知る、その機会はほぼありません。
手彫りの木のマグカップ、またコツコツコツコツと作ってゆきたいと思います。

出店をしていたのは埼玉県ですが、たまたま近くに出店をして居られた方が
なんと[山梨県のブドウに関わりのある方]とのことで、私がブドウの木を
素材にした作品を手掛けている、その流れから諸々のお話をさせて頂きました。
埼玉県で山梨県に関わりのある方との出会い。一体どこで、どんな出会いがある
のか人生とは本当にわからない、予測のつかないものです。不思議、ふしぎ。

さて、もうおひとり。木工の道をゆく青年との新しい出会いがありました。
木工の専門知識を学校で学んだのちに、今は、ひとりだち。自分の仕事の
これからの発展へ向けて[前向きに学び精進をしてゆきたい志]をひしひとと真摯に感じるその姿勢に、もしも何かほんのすこしでも役に立てることがあるのなら
協力させて頂きたいという思いに駆られ、これまた諸々とお話をしました。


里山木工室で、ひとり黙々と作業をしている際には、新しい出会いはありません。
時折ふらりとやってくる、鳥や虫たちのみ。

出店は相変わらず苦手極まりなく、それを克服することはもはや無理と自ら匙を
投げている次第ではありますが、それでも尚、重い腰を上げ、心の準備を整え
出店へ向かおうとするのは、やはり今回のように里山に居ては出会える機会の
あるはずも無い、新鮮な刺激をどこかで追い求めているところがあるのかも
しれません。


重たい辛いシンドイ重いをしながらひとつひとつ手塩に掛け作品を仕立てる。
山や果樹園へ工具を持参し、切り出した丸太を車に積み込み、最終的には
それがさまざまな器に成る。
その作品の素材となる木の初めの一番最初の一歩、その木がどこから来て
最終的に作品として完成をするその瞬間までをも知り尽くしていること。
それは自分が選び好んでしていることであり、今のところ手放す、その予定は
無い道です。

その丹精を込めた作品を、会場に並ぶ幾つもの作品の中から選び、気に入って
くださり大切なお宝と引き換えに、ご自身の手元へと望んでくださる方が居られて
下さるからこそ、それが私の大切な糧となり、また次へと進む、貴重な力の源に
なりうるのです。

人、ひと、ヒト・・・みなさまとの出会いに感謝御礼であります。