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デジタル・ケイブ事始め。(35) プロの仕事はタダじゃないよね。

ふふふ。
物件の鍵を、本日、受け取ってまいりました。
いよいよ今週末から内装工事が始まり、着々とオープンに向かって進んでおります。

本日はまた、デジタル・ケイブのTwitterで、確定しているイベントを2件、概要のみ発表しました。いやあ。私自身がめっちゃ楽しみやね!
https://twitter.com/digitalcavejp

もうすぐ、Peatixでチケットを発売しますんで、少々お待ちくださいね。

それでね。
あらためて、どうしてこの「デジタル・ケイブ」という、イベントスペースをオープンしようと思い立ったのか、書いておかなくてはと思って。

地方の人は気づいてはると思うんですが、東京に行くと、そりゃもう毎日・毎晩、本に関する、あるいはコンピュータに関する、はたまた何についてでも、多種多様なイベントが山のように開催されているわけです。
私はずっと、指をくわえてそれを「くそー、東京ええなぁ」とぼやきながら眺めていて。そりゃ、たまには東京に駆けつけて、そんなイベントを堪能することもありましたが、さすがに気になるイベント全部、というわけにはいきませんやん。
だからずっと、ああ、ええなあ、東京。
うらやましいなあ。

だけど、そこで「そいじゃ、私も東京行っちゃうか」とはならないわけで。
だって家族がおりますし、(会社員時代には)仕事がこちらにあったわけですし、家もあるし、そうそうぽーんと遠くに引っ越すわけにもいきません。

で、ひらめいた。
「そうや! 東京行かんでええねん。東京をこっちに引っ張ってきたらええねん」

なんのこっちゃねん、と思ったでしょ。
まあ、東京都を引っ張ってくるわけにはいきませんが。
東京でやってるイベントを、神戸に引っ張ってくることぐらいなら、できなくもない。でしょ!?

いつまでも、指をくわえて「ええなあ、うらやましいなあ」と言っていてもしかたがないので、いっそわたしが自分でやることにしましたんです。
幸いなことに、いろんな場所に立派な友達がたくさんいて、「デジタル・ケイブ」の趣旨に賛同してくれて。
「協力するから、声かけて」
って、言ってくれるんですよ。嬉しくない?

よっしゃ。これはもう、私がちょっと頑張って、いろんなところから、ふだんはお話を聞くことができないような人に来てもらって、面白いイベントスペースをつくってみせましょう。
そう、考えたんです。

それでね。チケット発売が始まる前に、私からお願いがあるの。

それはですね。
これから、デジタル・ケイブはDigital Cave Presentsとして、どんどんイベントを発表し、チケットを売り出していきます。それはもう、いろんな分野で活躍されている、さまざまな方にお越しを願う所存。

チケット代も、2,000円、3,000円とかかるでしょう。場合によったら、何人もの方に来ていただくために、5,000円なんて高額チケットも発生する可能性もあります。
せやけど、「高い」って言わんといてな、というお願い。

なぜかというと、遠方からわざわざ新幹線に乗って、来てくれる講師もいらっしゃるわけ。場合によっては泊まってもらわなあかんかもしれへん。
それに、「お金なんかいいよ」と言ってくれる、優しい人ばっかりやけど、相手はプロなわけ。
プロフェッショナルの時間を使ってもらうのに、「タダ」は言語道断やと私は思うわけです。

ちょっと話はそれるけど、こないだ、ひかり通信の終端装置にトラブルが発生しまして。NTTの作業の人が来てくれたんです。
で、いろいろ見てくれて、結局は装置の設定を変えて、
「ちょっと様子みましょうか」
ということになったんですが。
作業の人が、どうせ費用の話なんかしても聞いてくれへんやろな、という表情で、「今回の料金は、保守点検として無料にしておきましょうか」と言われたので、
「いやいや、それは良くないでしょう。プロにわざわざ来てもらったんですから、そこはきっちり料金を請求してもらわんと」
と言いましたら、心底びっくりした顔になって、
「えっ、料金をもらっていいんですか」
と言われました。

ちょっと、ちょっと。こんな変な話、あります?
相手、仕事で来てるんやで。こっちが故障かというので呼んだんやで。
はっきり原因がわかったとは言えなかったけど、対処療法は教えてもらったんですわ。
相手、プロなんよね??

これね、いま私たちのなかに蔓延してる、ある種の「空気」やと思うんです。
「プロの仕事」を認めない空気。
「プロの仕事」にお金を払わなくていいという空気。

これ、私たち自身で払拭していきましょうよ。
誰かがわざわざ時間を使って何かしてくれる。遠方から、自分の仕事だって忙しいのに、神戸に来てくれて、みんなのために一生懸命話してくれる。
めっちゃありがたいやん?
高いなあ、というよりも、「わざわざ東京まで聞きにいかなくてよくなって、ラッキー」じゃないですか。
あるいは、「東京でも聞けないイベントが神戸で聞けるなんて、めちゃめちゃラッキー」だと思ってほしいんですわ。

まあ、つまらぬことを申しました。
ラッキーの押し売りは、したらあかんよね。反省、反省。
せやけど、こんな身近なところからでも、私たちは私たち自身の生活を、いいほうに変えていけると思うんですわ。

いっしょに、ちょっとずつ、頑張りましょうよ。

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