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大林宣彦映画 ラスボス!?映画『この空の花 長岡花火物語』ラストネタバレあり ~映画イラスト~

『この空の花 長岡花火物語』

(2012年製作の映画) 製作国:日本 / 上映時間:160分

大林宣彦監督作はこれで4本目!
ついに『この空の花 長岡花火物語』を観ましたよ。

終盤1時間はずっと泣いてました。。
花火上がったときに決壊しまして、、
「あ、そういうことかぁ…」ボロボロ〜
「そうだよなぁ!」ボロボロ〜、と。。


ラスボスですか。この映画は。

「ラスボス」

もしかしたらほんとのラスボスは『その日のまえに』なんじゃないかと踏んでますが(冒頭で脱落しました…)。


***


この映画について僕ごときが何かを語るということほど愚かな行為はございません。

正気の沙汰じゃない。

「正気」

大林監督も正気が大事だとおっしゃっておりました。
だからこそ大震災のあと東北に足を踏み入れなかった、と。

「大震災」


***


僕にできることは、そう、四コマ映画を描くことですよ。

「四コマ映画」


四コマ映画『この空の花 長岡花火物語』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2561 


あの、、、褒めて欲しい。
『この空の花 長岡花火物語』を四コマでまとめた俺を。

もちろんここに描き入れられたことなんてこの映画のホント一瞬でしかないし、
今回いつもよりコマもだいぶ大きいけれど!

もうね、ホントに、、褒めて欲しい。

「褒めて欲しい」

***

一応まじめに、思ったことを書いておくと、、、
この映画とてもデザイン的だなと思いました。

「デザイン」

あ〜どうしてもテロップ入れちゃうっ!


例えば、
映画の中で登場人物が戦時中の話をし始めると
ふと戦時中に生きていた人物が現れてセリフを言う。


普通の映画だと不自然なんだけど
逆に普通に考えると
戦時中の登場人物が思っていることはその人物が話すのが一番情報の効率がいい。

あと例えば
花火の櫓を組み立てているときに
主人公たちがシベリア抑留の話をし始めたのなら
さっきまで櫓を組み立てて現代の花火師と変わって
シベリア抑留の捕虜たちがいきなり花火の櫓を組み立て始めて
当時のセリフを話す。

それは、喜びの中で労働している現代の花火師との対比にもなるし
やはりシベリア抑留した捕虜の気持ちは彼ら自身が話すのが効率がいい。

この映画、もんんんんんんんんんんんんんんのすごい情報量なので
いちいち「そう、あのとき…」っつって回想シーンに移行してられない。

今、昔を思い出したのなら、その「昔」は「今」に引き戻されてここにあるんだから、「ここ」に出てきて貰えばいい。


「ここ」


**


なので、この映画、別にやっちゃいけないことやってるわけじゃないんですよ。
ものすごく理論的。
であり、自由な芸術でもある。

もうねえ、沼ですよ。
大林沼。


「沼」

さようなら。ズブブブ。。。。

四コマ映画『この空の花 長岡花火物語』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2561 


ネタバレは以下に



痛いな!この雨、痛いな!

ジャガ芋っ!ヤーコン

戦争なんて関係ないのに

赤ちゃんには戦争なんて関係ないのに

模擬原子爆弾(ファットマン)長岡


焼夷弾 散開 散って開く
ナパーム(油脂ガソリン)

畑の中からまだ焼夷弾が出てくる

この辺では戦争は終わってないんです

なぜ長岡か
山本五十六の故郷だから

芋掘りしていた若い兄弟と
若い母親が死んだ
母親に抱かれていた赤ちゃんは吹っ飛んだことで生き延びた。
赤ちゃんには母親のもげた首がどろっとまとわりついていた


新潟への投下訓練だった
模擬原子爆弾は日本に49本投下されていた
それを知らされたのは平成になってから

新潟も投下予定地だった


日中戦争
出征するときに花火があげられた

アメリカからの攻撃を受けながら伝令
花火の中を走っているよう


戦後2年目から長岡の花火が上がる
復興を願って
10時30分
空襲と同じ時間に千輪菊を打ち上げた


まだ戦争には間に合う
長岡

次の戦争?
起こるかもしれないでしょ


母さんは勇気凛々


戦争なんて関係ないのに

やっぱりわたしは逃げていたのだ


実物大のファットマン
内部の爆発の仕組みは花火の仕組みと同じように見えた

声を届かせたいんです
元木花


東日本大震災のときは長岡は避難民を多く受け入れた
今度は助ける番だって

松雪泰子は被爆2世
戦争は関係なんて誰にも言えない


なぜあのときみんな死ななければならなかったのか

わたし知ってる(元木花)

人は死にます
誰でもいつかは
でも
でも
でも
でも
ばあちゃんから聞いた
おじさんから聞いた
おじいさんからも聞いた
曾祖父さんからも聞いた
柿川でもきいた
長生橋でも聞いた
みんなは死んだんじゃない
みんなは殺されたんだ
戦争に
殺されたんだ

筧利夫 トライアスロン


京都も原子爆弾の投下予定地有力地だった。
文化財は世界の遺産だから文化財のおおい土地は攻撃を受けないと言っていたけど。

ピース
ブイサインは敵国を負かしての平和なんですね


空から見えればいいのにね
花(赤ちゃん)が見えれば爆弾おとさないのにね

よく見なさい
これが人間のしでかすことだ
尾美としのり


綺麗だなっておもうのは一緒だと思う
長岡の花火は今までもそうだったんだと思います


もつひとつの原子爆弾
生き延びた女性はいまだ存命
92歳
今井サミ


大人たちがやってきたことを間違いも含めて子供たちに考えてもらいたい


アムール川の花火
シベリア抑留の死者追悼花火

世界中の爆弾を花火に変えて打ち上げるぞ!

まだ戦争には間に合いますか


花だ
花だ
花火が上がる
大団円

かつて戦争がありました
かつて地震がありました
かつてたくさんの人が死んで
かつてたくさんの悲しみが宙ぶらりんになりました
故郷には行き場のない悲しみがひろがり
やらせない想いが溶け込みました
それでも故郷はもとにもどり
川は今日も流れています
それは希望 人の勇気  その人たちが胸に刻んだ体験を私たちは痛みを持って知りました
だから私たちは別の誰かにそのことをつたえます
まっすぐに祈りを込めて

花火がこんなに綺麗なのは夜が暗いから
花火が消えた後の夜には心の明かりが灯る

神様はきっときっとこのくらいの明かりで暮らしなさいとわたしたちに伝えてる

明るすぎる夜は心を壊すから

忘れないで欲しい
私たちはあなたを思ってる
忘れないで欲しい
わたしの隣にあなたはいる
あなたの隣にわたしはいる

この空に花を咲かせましょう
この空に花を
この空に花を

「わたし、失恋だってしたかった」花


「私たちやり直さなきゃいけないことがたくさんある」松雪泰子


あの日もこんなに晴れた空から偽物のファットマンが落ちてきたんですね。

人間が育たなきゃ生きることも育たないでしょ。


「村岡彰良さん、仲良くしなさいっ!」

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四コマ映画『この空の花 長岡花火物語』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2561 


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