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2019上半期 読書記録

schappeさんのエントリ読んで「あーもう7月かぁ,早いなぁ」と共にここでなんの本買ったか一旦まとめておくのありだなと思ったので,買った本とか読んだ本とか書く.
2019年は読んだ本全部読書録書くっぞ!とか意気込んでたけど,結局全然できてないのが現状.頑張れ俺.


女子高生、リフトオフ!

女子高生の森田ゆかりは、16年前ハネムーン先で失踪した父親の消息を求めて、ソロモン諸島・アクシオ島を訪れた。そこで出会った「ソロモン宇宙協会」の所長、那須田と名乗る男は、父親捜しを手伝うかわりに、ゆかりを協会にスカウトする。そこには、軽量化を余儀なくされたロケット打ち上げのため、小柄で体重の軽いゆかりを飛行士に採用しようという協会の思惑があったのだが…。

お正月で確か早川書房のKindle版がセールをやってたから帰省時の肥やしに購入した.
野尻抱介氏の作品は『南極点のピアピア動画』くらいしか読んだことないが,どれも読みやすくてするっと読める.極端なSFではなく近未来.多分,そのうちどこかで実現しそう.


〔少女庭国〕

卒業式会場の講堂へと続く狭い通路を歩いていた中3の仁科羊歯子は、気づくと暗い部屋に寝ていた。隣に続くドアには、こんな貼り紙が。卒業生各位。下記の通り卒業試験を実施する。“ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n‐m=1とせよ。時間は無制限とする”羊歯子がドアを開けると、同じく寝ていた中3女子が目覚める。またたく間に人数は13人に。脱出条件“卒業条件”に対して彼女たちがとった行動は…。扉を開けるたび、中3女子が目覚める。扉を開けるたび、中3女子が無限に増えてゆく。果てることのない少女たちの“長く短い脱出の物語”。

同じく早川書房のセールで買った.ありがとう早川書房.
あらすじを全然読まずに読んでみたのだが,とんでもない奇想SFだった.ゲーム的なリプレイの感覚が生理的なレベルにまで昇華されていて,良い.感情が一切見えない筆致が印象的.


製造人間は頭が固い

人間を生物兵器・合成人間に造り変える力を持つ“製造人間”ウトセラ・ムビョウ。彼を説得してその能力を発動させようとした人々を、ウトセラは独自のロジックで翻弄していく―“無能人間”の少年コノハ・ヒノオに始まる双極人間/最強人間/交換人間との邂逅、そして奇妙な論理で導かれる結末とは…“ブギーポップ”シリーズの裏側を明かす、異能力者たちによる新対話集。書き下ろし「奇蹟人間は気が滅入る」を収録。

これも早川書房のセール購入.
上遠野浩平のブギー・ポップシリーズは全然見たことないので,全然登場人物とかわからないのだけど,繰り広げられる会話の応酬が心地良かった.


ドローンの哲学――遠隔テクノロジーと〈無人化〉する戦争

ドローンは世界中を戦場に変え、戦争は「人間狩り(マンハント)」となる。
その影響は軍事だけでなく、心理、地理、倫理、法律、政治など多方面において、われわれの社会を大きく変えるだろう。
本書は、ドローンがもたらす帰結とは何か、「哲学」的に考察する。


もともとパソコンが戦争から生まれてきたように,ドローンだって戦場での利用から次第に日常に浸透して来るようになってきたんだ,と忘れていた.とりわけ私たちは「商品」として流通しているものしか見てないわけだが,世界には戦闘用ドローンの最新鋭のものだってどんどん開発されているだろう.長谷敏司の短編『怠惰の大罪』を読むとわかるが,技術の発展が裏を見れば麻薬や銃など反社会的なものの発展にも恩恵を与えているのだ,ということは日常生活からは意識に上がってこない.


隈研吾という身体 ―自らを語る

国内外で数多くのプロジェクトを手がけ、現在、もっとも脚光を浴びている建築家、隈研吾の建築と思考を読み解く一冊。一般的には、建築家という職能は、パワフルで能動的(安藤忠雄)、アーティスティックで前衛的(磯崎新)、といった風に認識されているが、「負ける建築」を標榜する隈の建築思想の大きなキーワードは「受動性」である。隈においては、建築が受動的な行為であるのだが、その思考は一般の建築家イメージと真逆であり十分に理解されていない。
そこで本書では、隈研吾の今日までの経歴と、数ある著作と建物とを結びつけて検討し、さらに隈自身にインタビューすることによって、隈研吾の旺盛な活動の中にひそむ受動的なバネ、つまり隈の創作に隠された発条を明らかにする。

膨大なリサーチから隈研吾氏の「人となり」までを描いていく本書.
世間的に知られている今の華やかしさからは遠く,バブル崩壊で借金を背負い,東京での仕事をなくすなど,さまざまなエピソードを交えながら通時的にパーソナリティを追っていっている.先日行われた最終講義では,バブル崩壊時の借金は未だに影響を与えていて「所有はやばい」と言っていた.
実体験は強い.


ニュー・ダーク・エイジ テクノロジーと未来についての10の考察

情報テクノロジーはますます進化し、経済・政治・社会の変化を加速している。しかし今、人々は溢れかえる情報の中で、単純化された物語や「ポスト真実」に惑わされている。ショッピング、金融市場からAI、国家機密に至るまで、私たちは世界がどのように動いているのか理解できなくなっている。こうしたIT時代に潜む危険に、いかに立ち向かうか?テクノロジーに精通した気鋭のアーティストが未来を展望する。

確かツイッターで見かけて買った.
圧倒的な情報量の社会がもたらす新しい「美学」について書かれた本.
ここでラスキンの名を目にするとは.
断片的な綴りで正直理解できていないのだが,膨大なソースは有益な本と言える.


●新・パーソナルブランディング――独立・起業を成功させる18のステップ
●人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている
●USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
●USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?
●社労士が年収1000万円稼ぐ一番シンプルな方法

人生に悩んでいた(今もだけど)僕は建築系ウェブメディアの先達であるarchitecturephotoの後藤連平さんに飛び込みで「お会いしたいです!」と言ったら心よく受け入れてくださって、初対面にも関わらず事務所で数時間も話をさせてもらった(ほんとありがとうございます)。

その際に教えてもらった書籍の一部。
書籍を読んで、そこから得た知識を活かせているかは微妙なのだが、SNSの運用方法を微妙に変えてみたり意識的にいろいろやってる。


未来を拓くキャンパスのデザイン

いつも(?)のように会社の中で本をごそごそと探してたら見つけた。ちょうど学校特集をやった後とかそのくらいの時期だったと思うので、目についたのだと思う。
勉強会の成果をまとめた本で現在のキャンパスの潮流がまとめられている。存外、意識して見ないとキャンパスの変化しているところには気づきにくいと思うのだが、上智大学のソフィアタワーを扱ったコラムなどは近年増えつつある都市型キャンパスのありようを考えるのによい。


不思議の国の少女たち

その学校に入学するのは、異世界へ行った、不思議の国のアリスのような子どもばかり。つまり“向こう”に帰りたいと切望する彼らに、現実と折り合うすべを教える学校なのだ。新しい生徒のナンシーもそんなひとり。ところが死者の世界に行った彼女に触発されたかのように、不気味な事件が…。アリスたちの“その後”を描いたファンタジー3部作開幕。

あまり海外SFは読まないのだが、ヒューゴー、ネビュラ、ローカスの三賞受賞ということ、「不思議の国の少女”たち”」という直球なタイトルが気になって、確か本屋でジャケ買いしたのだと思う。
いわゆる「不思議の国のアリス」の「その後」を描いた物語で、「戻ってきた子どもたち」の苦悩などを描いていく。全体的にだれもかれもが狂っていて、しかしそれがある意味「世界はもともと狂っている」(by何かの映画)を浮き出たせているように感じた。続き物らしいので、いつか。


アニメ制作者たちの方法 21世紀のアニメ表現論入門

いま、アニメーション制作者たちは自らの「表現」に何を求めているのか。デジタル技術の広がりや、新世代の台頭を受け、アニメーションの制作現場では何が変化し、どんなことが可能になったのか。幅広い世代の作り手たちによる今日のクリエイションをめぐる証言とともに、世界のアニメーションにおける潮流との関係や、放映/配信といったメディア環境そのものの変容、アニメと他ジャンルとの越境・混交をめぐる分析的視点をもって、今日のアニメーションを読み解く

探してみると、意外とアニメの「表現」に注目した(「文化論」だの「社会論」は無数にあるのだが)このくらいのフォーマットはなかなか見かけないので、待望の、という思いで買った。
『この世界の片隅に』の片渕須直監督のインタビューでは、アニメーションの「動き」や「世界」について徹底的に語られていてよかった。ヴェルトハイマーの「仮現運動」のような心理学的知見や「偶然性」を導入するために実世界の風景を精巧に描いたことなど、すべてが「つくられたもの」たるアニメの濃密さにあらためて圧倒される。
そのほか第一線のアニメーター対談やおすすめ作品など、アニメ初心者の人にもぜひ読んでもらいたい一冊となっていた。


卒業設計で考えたこと。そしていま〈3〉

12年ぶりに新作が出たらしい。自分が卒業設計をやっていたころに1と2には目を通したことはあったかと思う。今をときめく建築家たちにそれぞれのエピソードを聞くのはそれはそれで楽しいのだけど、当時、それが「役に立ったか」というとそうでもないと思う。
卒業設計はあくまで自分のためのものなのだから(そしてそれはそれぞれの語り口でわかる)、「役に立つ」ための本ではないな、読み方が違うなと思った。では、どういう思いでこの本は読めばいいのだろうか?


好奇心が未来をつくる ソニーCSL研究員が妄想する人類のこれから

意図せず近い時期に読んだからだろうか、ここに出てくる研究者たちと上記の卒業設計の語り口はオーバーラップして読めた。
結局、とんでもない研究なり作品は個人の思いの発露が強い要素となりうる(マストというわけではないが)。


ゲーム学の新時代 遊戯の原理 AIの野生 拡張するリアリティ

賢い人間(ホモ・サピエンス)から
遊ぶ生命(アニマ・ルーデンス)へ
ゲームの探求と先端テクノロジーがひらく次世代人類のための未来学

国内ゲーム研究の最前線を担う第一人者たちが集結。
ゲームと遊びの理論的探究から、研究資源としてのアーカイブ整備、ゲームデザイン/テクノロジーの最前線、実世界への応用・実装まで、新たな総合知としての「ゲーム学」の中核的な論点を徹底ガイド。
〈遊び〉と〈人生〉が融合しつつある人工知能時代の人類社会を展望する、
未来への羅針盤がここに──!

来るべき「ゲーム学」のためにと著された本書。こうしてみるとカバーされる範囲は本当に幅広い。あわせて読みたい本がいくつかあるので、いろいろまとめたい。気になるところは下記。

本質論としてのゲーム・スタディーズ|松永伸司
ビデオゲームサウンドは、いかにして聴かれるか――近くて遠い、プレイヤーとサウンドの関係|田中治久(hally)
〈メタAI〉がひらく可能性――よりリアルになるゲーム世界へ向けて|水野勇太
コンピュータゲームが社会規範を拡張する|福地健太郎
人工知能からはじめるゲーム学――現実とゲーム、人とAIの対称性|三宅陽一郎
「ゲームデザイン」から「楽しい」ドリブンの世界へ|犬飼博士+吉見紫彩


ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち

「ネットの向こう側」に広がるアンモラルな領域を克明に描き出した新時代のノンフィクション!!

ダークウェブという世界はまったく知らなかったんだけど、ブロックチェーンなどを考えるなら必要な知識かもしれない。これは感想書いてた。


ドライブイン探訪

道路沿いにひっそりと佇むドライブイン。クルマ社会、外食産業の激変の荒波を受けながら、ドライバーたちに食事を提供し続けた人々の人生と思いに迫る傑作ルポ。

どんなとこにも歴史は蓄積され、かけがえのない価値を生むものだなと思う。「グーギー建築」ならぬ日本独特のドライブスルー建築がしっかりとアーカイブされることはゆくゆくは価値のあることだと思う。



マルドゥック・アノニマス4

オフィスとクインテットの死闘の末、両陣営は多数負傷者を出し、ウフコックはハンターに拉致されてしまう。何も知らずに友人たちとの卒業旅行から帰ったバロットは、イースターからこれまでの経緯を聞き、ウフコックの奪還を決意する。善なる協力者たち、大学での新たな学び、そして楽園―考えうるすべての方法を使って。あの日、ネズミの良心に救われた少女はいつしか二十歳に近づいていた。二人の物語が再び動き出す。

すがすがしい快進撃が披露される本書。ぜんぜん違うけど、「俺TUEEE」の模範的な展開の仕方。最終巻まで突っ走りたい。


ヒト夜の永い夢

昭和2年。稀代の博物学者である南方熊楠のもとへ、超心理学者の福来友吉が訪れる。福来の誘いで学者たちの秘密団体「昭和考幽学会」へと加わった熊楠は、そこで新天皇即位の記念行事のため思考する自動人形を作ることに。粘菌コンピュータにより完成したその少女は天皇機関と名付けられるが―時代を築いた名士たちの知と因果が二・二六の帝都大混乱へと導かれていく、夢と現実の交わる日本を描いた一大昭和伝奇ロマン。

正直な話、『ニルヤの島』は最高だったが、『クロニスタ 戦争人類学者』は個人的に微妙だった(『雲南省スー族におけるVR技術の使用例』は最強)ので、本作はどうなるか気になっていたが、素晴らしいユークロニア小説となっていて最高だった。


大進化どうぶつデスゲーム

星智慧女学院3年A組の生徒たち18人とこの宇宙の命運を決定的に変える事態が起こったのは、空上ミカが八倉巻早紀を見つめていたときだった―突如現れた怪物の襲撃により、大混乱に陥る教室。そこに現れたAI生命のシグナ・リアは、彼女たちがあるゲームに参加しなければ、人類は消滅してしまうと告げる…800万年前のサバンナを舞台に、生物種の進化史を賭けた大冒険が幕を開ける!渾身の青春ハード百合SF群像劇。

誰だよけものフレンズって言ったやつ!
前作『最初にして最後のアイドル』のごとく、ハードなSF用語の羅列の中に美少女がきゃっきゃ(?)と。謎のコントラストだ。

メタフィクション学園ラブコメ『これは学園ラブコメです。』もいつか読みたい。


WTF経済 ―絶望または驚異の未来と我々の選択

人工知能、自動運転、オンデマンドサービス、ギグエコノミー、補助拡張された労働者など、最先端のテクノロジーがもたらす予想もできなかった事物によって、ビジネス、政治、そして「職」はどう変わっていくのか、また、人間中心の未来を作っていくために、我々はどんな選択をするべきなのか。
出版、カンファレンス事業で、テクノロジーのトレンドを先取りし、「シリコンバレーの予言者」と称される著者が、オープンソース・ソフトウェアを中心にしたテクノロジーの歴史と、それが社会に与えてきた大きな影響を振り返り、そこから学んだ経験をもとに次世代ビジネスの戦略を伝授する。
エンジニア、起業家、そしてテクノロジーに関わるすべての読者必読の書。

僕を挫折することで俺内評価が高いオライリーの親玉はこういうことを考える人だったんだなぁと。


流れよわが涙、と孔明は言った

孔明は泣いたが、馬謖の首は斬れなかった。誰もが息を呑んだその理由とは―名軍師のがんばりが並行宇宙論へ飛躍していく表題作のほか、異種族の共存する世界でドラゴンカーセックスをテーマに繰り広げられる感動ファンタジイ「竜とダイヤモンド」、アルキメデス×太宰治な書き下ろし「走れメデス」など、『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』の著者が贈る、笑えて泣けて度肝を抜かれる奇想SFエンタメ全5篇!

誰もが知ってる話をハックしてSFにするのは相変わらず素晴らしい手腕だが、『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』の方が好きかなぁ。


未来職安

99%の“消費者”と1%の“生産者”。平成よりちょっと先の世界。完全自動運転、ネコッポイド、警察ロボ、配達渡し鳥…いろんなことがオートの近未来、国民には厚生福祉省から生活基本金が支給されている。労働の必要はないけれど、職安の需要は、まだまだ健在。ヤクザみたいな風貌の職安経営者・大塚さん、女性事務員・目黒のもとに、仕事を求めて今日も妙なお客さんが現れる―。常識をくつがえす近未来お仕事小説。

柞刈湯葉さんは『横浜駅SF』といい、設定を爆発的に広げていくのがうまいなぁと。

国民は99%の働かない<消費者>と、働く1%のエリート<生産者>に分類されている。

という設定はある意味では近い将来実現されるのかもしれない。意外とみんな働かなくても社会は回る、とかはあるのかも?


新記号論 脳とメディアが出会うとき

現代人はつねにネットワークに接続されている。それはなにを意味するのか。二人の哲学者が、記号論という名の古くて新しいプロジェクトをいま再起動する―。先史時代の洞窟壁画から最新の脳科学までを貫き、ヒトと機械のインターフェイス=境界面の本質を明らかにする、スリリングな知的冒険!ゲンロンカフェ発、伝説の白熱講義を完全収録!

割と軽い気持ちで読んでしまったのだが、現代的なインターフェースを考えるときにこういう視点があるのだなぁと。読み直してちゃんとまとめる気持ちはある。


ディストピア・フィクション論: 悪夢の現実と対峙する想像力

超管理社会、核戦争、巨大災害、社会分断、ポスト真実…理想(ユートピア)とは真逆の悪夢(ディストピア)に接近する現実を前に、創作は何ができるのか?古典から話題作まで。

現実と対峙しすぎでは...と思って、食傷気味で読んだのだが、考えてみれば現実がそれくらいやばいってことですね。


検証 平成建築史

バブル崩壊後の30年。「平成」は何を変え、何を積み残したか?とじ込み「建築・社会年表」付き。

どこかつかみどころのない「平成」だが、本書を読むとさらにそのつかみどころのなさが見えてくる。これも読んでちゃんとまとめなきゃですね。


スクリーン・スタディーズ: デジタル時代の映像/メディア経験

すべてがスクリーン/It’s all screen.
増殖し、消滅する……。そして甦る。

「写真」「映画」「テレビ」あるいは「携帯電話」といった「ジャンル」によって分断されて見えなくなってしまった映像/メディア経験の実相を、私たちの日常において時間的空間的に増殖し遍在し続けるスクリーンという新たな視座=通奏低音から捉え直す試み。


「It's all screen」とも言える時代に生まれた私たちだが、これから先、スクリーンはもっと進化していって建築、ひいては環境と同化したものとなりそうな予感がさせられる。
スクリーンの歴史、経験、文化など網羅的で勉強になる。
「明治期のヴァーチャル・リアリティ――非分節ショットへの回帰(上田学)」で触れられていた明治期の映画文化や汽車活動写真館などの例は非常に興味深かった。

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とほかにも読んだ本、読みかけの本や雑誌などまだまだあるっぽいのですが、どこかでまとめたい...記憶力がないので、読んでも頭の中からどんどんこぼれていく。そのためにこの外部記憶装置はもうちょっと積極的に活用されなきゃですね。


サポートして頂いたものは書籍購入などにあて,学びをアウトプットしていきたいと思います!