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中東欧やラテンアメリカを中心とした海外文学作品の紹介と感想、文学評論・歴史・哲学・人類…

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中東欧やラテンアメリカを中心とした海外文学作品の紹介と感想、文学評論・歴史・哲学・人類学、等々の様々な本の読書メモなどを中心にする予定です。時には違うものも混ざるかも。

マガジン

  • 本屋巡り

    導入として雑談に書いている本屋巡りのマガジン作ってみました。

  • 図書館巡り

    導入として。こちらは各地の図書館をぶらっと回った記録です。

  • 架空序詞集

    導入として雑談で書いている架空序詞集をまとめてみました。

  • 五大文芸誌も読んでみよう

    五大文芸誌…文學界(文藝春秋)、新潮(新潮社)、群像(講談社)、すばる(集英社)、文藝(河出書房新社) など文芸誌を、その存在すら知らなかった人間が興味あるところを読み進めていく企画?

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読書記録総目次

見出し画像 チェコ プラハ 地域・ジャンル別まとめ 旧カテゴリー 作者・著者・シリーズ等まとめページ(随時追加中) 記事一覧(読了日古い順) 2007年 ジョイ…

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2年前
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ほんの入り口…何の入り口を見つけた?(本屋巡り49)

近鉄奈良駅とJR奈良駅の間、油阪船橋商店街登った先。店主本人が他のお客さん(常連さん?)に説明して自分でびっくりしていたそうだが、相当にこのお店のイベントと他の…

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1時間前

「戦争」 ルイ=フェルディナン・セリーヌ

森澤友一朗 訳  ルリユール叢書  幻戯書房 北本、小声書房で購入。 (国書刊行会から出ている「戦争」とは違うものらしい) (2023 12/30) 頭にこびりつ…

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1日前
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とほん…金魚と楽しい文具がお出迎え(本屋巡り48)

近鉄郡山駅とJR郡山駅の間。柳町商店街。 近鉄郡山からJRへ抜けるルートで。前ここ来た時は逆だったか。近鉄郡山駅前のコロッケ屋は立ち食い試すべきだったか。大和郡…

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2日前
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「科学哲学講義」 森田邦久

ちくま新書  筑摩書房 第1章「日はまた昇らない?-自然法則の必然性について」 人間がよく起こす論理的誤りのパターン これは演繹的推論(三段論法)形式自体は正し…

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3日前
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「藩とは何か 「江戸の泰平」はいかに誕生したか」 藤田達生

中公新書  中央公論新社 藩の始まり 100ページくらいまでざっと読んだ。 江戸初期の藩の成立を検討した本。その時代は、相次ぐ戦争で国土が荒廃していた危機的な状…

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4日前
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あんず文庫…馬込文士村を思い描きながら歩くと(本屋巡り47)

大森駅からだと、ジャーマン通り南西側を歩いて環7突き当たる手前。馬込駅からも同じくらい。徒歩10分。開店14時からなので注意。 あんずとは、室生犀星の「杏っ子」…

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5日前

「知の考古学」 ミシェル・フーコー

慎改康之 訳  河出文庫  河出書房新社 序論 歴史学においての長い時間変化への興味の移行(アナール学派等)、思想史・科学史等における断絶・非連続、この相反する…

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6日前
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「計算する生命」 森田真生

新潮文庫  新潮社 蟹ブックスで購入。 (2024 01/13) 第1章「わかる」と「操る」 昨夜ちょっとだけ読む。まずは数の理解(指(デジタルの語源)を折って…

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6日前
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ときわ書房志津ステーションビル店…静かな駅ビルの個性的な店(本屋巡り46)

京成戦志津駅直結。南口見ると「本」の文字が見える。が、車で初見で行くと分かりにくい…というか1、2Fがパチンコ屋で本屋があるとは思えない(ビル駐車場有り)。 前…

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8日前

津山洋学記念館

津山洋学記念館 岡山県津山市。宮川に架かる橋が、城下町の入口。東へ行くと城東地区。ちょっと鍵の手状になっているところを曲がれば、城東地区の街並み保存地区。ここの…

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9日前
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古代オリエント博物館(池袋)

池袋古代オリエント博物館 確か2回目の訪問。前はオリエントの文様展とか見たと思う。サンシャインの文化会館7F。 今日から模様替え展示。この博物館も共同で調査した…

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10日前
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「偉大なる時のモザイク」 カルミネ・アバーテ

栗原俊秀 訳  未知谷 モザイクと混淆 解説から モザイク作家が述べるこの言葉は、最新作の「待つ幸福」で引用されているアウグスティヌスの時間概念とも関わる、アバ…

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10日前
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川崎市立川崎図書館(図書館巡り40)

川崎駅東側、北口のタワーリバークの4F。下の3Fには川崎浮世絵ギャラリーもある。 一応?川崎市の中央図書館的役割だと思うけれど、ビルの1フロア(それも開架部分は…

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11日前
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「方丈記」 鴨長明

蜂飼耳 訳  光文社古典新訳文庫  光文社 訳者まえがき 方丈記(現代語訳 蜂飼耳) エッセイ 方丈記 原典 付録  『新古今和歌集』所収の鴨長明の和歌  『発心集』…

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13日前
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業務連絡などなど

(たいしたことではないけれど) 1、最近、家のwifiが不調気味なため、各目次ノートの更新がこれまで以上に遅くなる可能性があります。 2、気がついている人もいるかもな…

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2週間前
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読書記録総目次

見出し画像 チェコ プラハ 地域・ジャンル別まとめ 旧カテゴリー 作者・著者・シリーズ等まとめページ(随時追加中) 記事一覧(読了日古い順) 2007年 ジョイス「ユリシーズ」(西欧) スコット「ケニルワースの城」(西欧) ビュトール「時間割」(西欧) スパーク、オブライエン「マンデルバウム・ゲイト、ドーキー文書」(西欧) トーマス・マン「選ばれし人・詐欺師フェリークス・クルルの告白」(中東欧) 「集英社ギャラリー[世界の文学] ドイツⅢ・中欧・東欧・イタリア」(

ほんの入り口…何の入り口を見つけた?(本屋巡り49)

近鉄奈良駅とJR奈良駅の間、油阪船橋商店街登った先。店主本人が他のお客さん(常連さん?)に説明して自分でびっくりしていたそうだが、相当にこのお店のイベントと他のお店のイベントなどでお忙しい方らしい。 店内はそこまで大きくないが(とほんさんと同じくらい)、店主さんの人柄が出ているというか、全て何かの「入り口」になればよい、というようなそんな本の並びに見えた。ここ学校が近いことを受けての棚だと思う。幕張のライトハウスにも似ているか? とほんにもあって最近話題?の一人出版社夏葉社の

「戦争」 ルイ=フェルディナン・セリーヌ

森澤友一朗 訳  ルリユール叢書  幻戯書房 北本、小声書房で購入。 (国書刊行会から出ている「戦争」とは違うものらしい) (2023 12/30) 頭にこびりついた轟音 セリーヌの実体験であるらしい、第一次世界大戦のイーペル近辺で負傷し、イーペルの教会で応急処置をしている時に敵に攻められて違う病院に収容される。イーペルまでとその病院出てからは「夜の果てへの旅」で書かれているが、その中間の病院の部分は抜け落ちている…という箇所が書かれているのが、この「戦争」のようだ。

とほん…金魚と楽しい文具がお出迎え(本屋巡り48)

近鉄郡山駅とJR郡山駅の間。柳町商店街。 近鉄郡山からJRへ抜けるルートで。前ここ来た時は逆だったか。近鉄郡山駅前のコロッケ屋は立ち食い試すべきだったか。大和郡山は城は大きい(さすが豊臣秀長)が、商店街は閉まっている店多い。けど、各店の店先に金魚見せてアピールしている。 そんな柳町商店街。お寺見つつ素通りしそうになった「とほん」。郵便受けの名前で気づいたくらい。古民家再生した複合店舗の一角らしい。基本は新刊本屋だが、店先には古本も…「夜明け前のセレスティーノ」あった。これは早

「科学哲学講義」 森田邦久

ちくま新書  筑摩書房 第1章「日はまた昇らない?-自然法則の必然性について」 人間がよく起こす論理的誤りのパターン これは演繹的推論(三段論法)形式自体は正しく、そして結論も正しい。ただ、前提は大前提も小前提も間違っている。論理的形式が正しければ、前提も正しいと思いがち。 膨張はしていても、何か別の理由があるのかもしれない。でも手短な理由を持ち出して理解してしまう。このアブダクションは言葉とか認知発達していくためには必要だが、間違った推論も引き起こしがち。この2と3

「藩とは何か 「江戸の泰平」はいかに誕生したか」 藤田達生

中公新書  中央公論新社 藩の始まり 100ページくらいまでざっと読んだ。 江戸初期の藩の成立を検討した本。その時代は、相次ぐ戦争で国土が荒廃していた危機的な状態だった。そこに新たに沖積平野の真ん中に城を築き、城下町を整備し、それを養う農村を作っていくという「藩」が形成される。 著者は、伊勢津の藤堂家と近江彦根の井伊家を藩の始まりだとしている。中世以来の諸勢力による直接統治を否定し、国替(これは藩とセット)も多い。 土地と人民は公のものという思想(これは信長辺りから続く、

あんず文庫…馬込文士村を思い描きながら歩くと(本屋巡り47)

大森駅からだと、ジャーマン通り南西側を歩いて環7突き当たる手前。馬込駅からも同じくらい。徒歩10分。開店14時からなので注意。 あんずとは、室生犀星の「杏っ子」から取られた。店主は思ったより若く(ユニテの店主と同じくらい)、会社退職後、青森で古本屋を開業しようとしていたが、この馬込文士村近くの物件が開いてここにしたという。 ということから、日本文学専門なイメージあったけど、それだけではもちろんなく、海外文学や思想書等も有り。そんなに広くない店内だが、目に止まる一冊はあるはず。

「知の考古学」 ミシェル・フーコー

慎改康之 訳  河出文庫  河出書房新社 序論 歴史学においての長い時間変化への興味の移行(アナール学派等)、思想史・科学史等における断絶・非連続、この相反するような見かけに惑わされないように、とフーコーは言う。 このドキュメント(後ではドキュメントをモニュメント化させる、とも言われる)が、本論では言表として中心に取り上げられる。 また、マルクスやニーチェに始まる脱中心化、人間主義からの脱却に対し、同じ時代から人間主義的な主体の至上権を取り戻す動きがあり、その「最後の砦

「計算する生命」 森田真生

新潮文庫  新潮社 蟹ブックスで購入。 (2024 01/13) 第1章「わかる」と「操る」 昨夜ちょっとだけ読む。まずは数の理解(指(デジタルの語源)を折って数える…人間の脳処理からすれば、手の指5本をまとめて動かす方が、1本だけ動かすより自動でできる運動なのだという)と数の歴史。 前に読んだ「ヴァレリーの哲学」の伊藤亜紗氏の別の本で、ピアノとかの例で同じようなことを言ってたような。 (もう一箇所どこか引用したかった(計算能力の辺り)けど…) 今日の分。 ここで

ときわ書房志津ステーションビル店…静かな駅ビルの個性的な店(本屋巡り46)

京成戦志津駅直結。南口見ると「本」の文字が見える。が、車で初見で行くと分かりにくい…というか1、2Fがパチンコ屋で本屋があるとは思えない(ビル駐車場有り)。 前に紹介した、幕張ライトハウスの店長もここで働いていたという。ステーションビル内のお店がほとんどシャッター閉まっていてエスカレーターも閉鎖中という中で、店の面積は普通というか思っていたよりも狭いが、その中の展開が面白過ぎる。志津ノーベル賞(イグノーベル賞とかけたのか)始め、本の本、リスペクト作家棚、アフリカ系の人々のコー

津山洋学記念館

津山洋学記念館 岡山県津山市。宮川に架かる橋が、城下町の入口。東へ行くと城東地区。ちょっと鍵の手状になっているところを曲がれば、城東地区の街並み保存地区。ここの町割りは、道(出雲街道)沿いに町屋(町人)、そこから溝隔てた山の方が武家地、となっている。武家地といっても下級武士だろうけど、こういう区間割りってあんまり聞かない。最初は電線も見られる混合した街並みだったけれど、遠くになるに従って整備されていく。細かな意匠が見てて楽しい。その中に箕作阮甫の生家と横に洋学記念館がある。

古代オリエント博物館(池袋)

池袋古代オリエント博物館 確か2回目の訪問。前はオリエントの文様展とか見たと思う。サンシャインの文化会館7F。 今日から模様替え展示。この博物館も共同で調査したシリアの(その後ダム建設で水没した)遺跡を始めとして、メソポタミア、エジプト、ペルシア、インダス、東西交流…と一通り。模様が細かくてじっくり見る。 個人的には先述のシリアの遺跡の家型模型?(個人宅に3個。日干しレンガの住居が建てられては捨てられ、その繰り返しで小高い丘(テラ)になる)と、メソポタミアの印章(円筒型で粘

「偉大なる時のモザイク」 カルミネ・アバーテ

栗原俊秀 訳  未知谷 モザイクと混淆 解説から モザイク作家が述べるこの言葉は、最新作の「待つ幸福」で引用されているアウグスティヌスの時間概念とも関わる、アバーテの一貫した姿勢でもある。これと「汚染ー混淆」(民族とか言語がいろいろな人々が交流していくうちに混ざり合っていく。アバーテはイタリア語で普通は「汚染」とかいう悪い意味で使われる単語をわざと使って、そのことを逆に肯定的に捉えていく)とが、アバーテの特色といえるようだ。 (これは以前、図書館で借りた時の記録) (2

川崎市立川崎図書館(図書館巡り40)

川崎駅東側、北口のタワーリバークの4F。下の3Fには川崎浮世絵ギャラリーもある。 一応?川崎市の中央図書館的役割だと思うけれど、ビルの1フロア(それも開架部分は半分強)でそこまで広くない。でも新旧取り混ぜて見応えある。入って目立つのが、正面奥の韓国・朝鮮コーナー。あとざっとだけど宗教関連も充実。 見た本 「ワタリガニの墓」韓国文学短編集 クオン この図書館、韓国・朝鮮関連本が充実。大きな棚一面と、そこからはみ出た文学棚、そして絵本が別棚。川崎市は韓国人(系)の人多い? そんな

「方丈記」 鴨長明

蜂飼耳 訳  光文社古典新訳文庫  光文社 訳者まえがき 方丈記(現代語訳 蜂飼耳) エッセイ 方丈記 原典 付録  『新古今和歌集』所収の鴨長明の和歌  『発心集』巻五、一三「貧男、指図を好む事」訳と原文 図版 解説 年譜 訳者あとがき 方丈記前半(災厄編) 「方丈記」…ゆく河の…の一説の後には何が続いているか。 それは京都の火災と竜巻。(それから遷都・飢饉・地震) (2024 01/16) 福原遷都について この文で前半(災厄編?)終わり。後半は… と始まる(

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(たいしたことではないけれど) 1、最近、家のwifiが不調気味なため、各目次ノートの更新がこれまで以上に遅くなる可能性があります。 2、気がついている人もいるかもなのですが、15年くらいの読書記録を中心にしたこのnote、ネタ枯渇してきました。よって、GW明けくらいから、今まで続けてきた毎日更新はしなくなり、新作?出たらたまに出す、といった感じになる予定です。それまでは今年読んだ本を中心に挙げる予定。 3、ひょっとしたら、全く違うネタも挙げ出すかも? (2024 04/26