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誠司の日常~3~

 朝7時頃に目覚め、朝の早い父親はもう出勤していたが、母、妹と玄米、卵焼き、味噌汁、納豆といういつもの朝食を食べた。
 8時に車をガレージから出し、車で45分程度の母校でもある大学へ妹を乗せて向かった。今回も気持ちよく晴れ渡っていたが、兄妹のとりとめもない会話をしながら妹を学校に送り、誠司は行きつけのジムに向かった。
 元来、野球を長くやっていたので、運動は大好きである。加えて仕事柄、身体は鍛えるにこしたことはない。米軍式のHIITトレーニングに2年ほど取り組んでいる。所謂逮捕術や柔道は業務上必要なので、取り組んでいるが、剣道は少々業務上必要なのか?と疑問になるので、気が入らない。
 それよりもダッシュ、ランニング、筋トレとバランスよく取り組めるHIITトレーニングが好きになった。体力、走力、腕力とついてきた実感があるのである。
 約60分のプログラムを終えて、シャワーを浴び、ランチに向かう。海辺の町でもあるこのエリアはハイブランドとオフィスビル、デパートがバランス良く配置されている。タンパク質が多く摂れるメニューがあり、そんなに込まない行きつけのカフェにプロテインを飲みながら向かった。毎日時報に合わせている時計が丁度14時を指していた。
 今日は18時に仕事が終わる同僚の健次とさく飯の予定があるので、今しっかり栄養を摂っておく。
 一旦食後、自宅に戻り、車を置き、明日からの勤務の準備(と言っても特に用意はいつも通りだが。)をして、近所の待ち合わせの駅前の行きつけの焼き鳥屋へ向かうのである。ワークアウトで少し疲れがあり、準備もすぐ終わったので、1時間ほど寝てしまっていた。
 急いでいつものデニムとラルフのシャツを着て、駅に向かった。17時45分だった。丁度のタイミングだ。
 健次とは大学で出会ったが、ゼミの親友だ。健次は市役所勤務なので、早い日は17時半には仕事が終わる。誠司の平日休みに時間を会わせてくれる。
 ほぼ同時にいきつけの焼き鳥屋に入ったのも2人らしい。以外にお互いきっちりしている。それ故関係も長く続くのだろう。
 大学のゼミで一緒になりお互い公務員志望ということもあり話が合った。
 今は半月に1度のペースで定例となっている。ビールで乾杯し、様々な焼き鳥を頼み、トマトや野菜スティックなど適当に野菜も頼んだ。
 健次は福祉課の窓口に春に配属され、どうしてもそういった観点の話しが増える。今はより高齢化が進み、オレオレ詐欺にだまされる方が増えていて、報道も多々あるが、現場からすると、万引き、痴漢、窃盗などで留置されている高齢者が増えているとも話した。
 お互い上司の愚痴やチームでのいざこざを話し合い、20時頃には行きつけのスナックへ足早に向かった。
 2人で黒霧島のボトルをキープしてあるので、それを飲みながら、仲良しのママ由紀と歌いながらストレス発散をする。どこにでもいるサラリーマンと何ら変わらない姿である。名物の駄菓子とお酒で気持ちよくなり、2時間程度過ごし、22時頃お開きとなった。
 学生ではなく、お互い明日普通に仕事がある故、両者ともに節度を保っている。そのあたりも2人の関係が続いている証拠だと思う。
 駅でまた次回と笑顔で挨拶し、誠司は徒歩で、健次は電車で帰路についた。ちなみに健次は急行で2駅となりに住んでいる。
 誠司は部屋で少し飲みたそうと思ってコンビニで買い物して帰ることにした。
 自宅もよりのセブンでレモンサワーと生ハムだけ買い、帰宅した。タイミングよく健次からLINEで今日のお礼と次回の話が送られてきた。相変わらずの気楽なやりとりにほっこりした。
 さっと入浴し部屋でネットサーフィンしながら、一人晩酌である。明日の荷物も準備完了、自宅を8時出発なので、お気に入りの漁師のyoutubeを見ることにした。23時ちょうどである。色んな生き方があるなと考えながら少し酔えたので、24時に寝ると決めて、ベッドへ飛び込んだ。適度な筋肉痛もあり、すっと寝れたのであった。


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