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図書館で自己啓発本をまとめて探す方法

こんばんは、古河なつみです。
司書時代に図書館の資料の中でも特に活用されていた「自己啓発」ジャンルの本がまとめて探せる便利な本棚があったので4種ご紹介します。

メジャーな自己啓発本が集まっているのはここ!

図書館へやってきた利用者さんがよく立ち止まっていたのが本の背のラベルに「159」という数字が付いている本棚でした。図書館の本に貼られているラベルの数字は、その本がどんなテーマ(主題)をしているかを表しており、「159」は「人生論」がテーマです。「人生論」と説明されるとなんだか難しい本なのかなぁ……と思ってしまいますが、ほとんどの本が時間がない時にもざっと読めるような簡単な構成をしていて、手に取りやすいものになっています。チラッとでも目に入ってしまうと、立ち止まりたくなるような、キャッチーな本が多く、前向きに物事に取り組んでいきたい、人生の目標を見つけていきたい、と考えているバイタリティーの高い方にはぴったりの書棚です。
反面、この「159」の本棚の内容だと「結局たまたま上手くいった人の体験談だし、自分には関係ないかなぁ……」と感じる方もいらっしゃいます。自分を励ましてくれるとても良い本に出会えることもあるのですが「159」は人気ジャンル故に出版点数も非常に多く、玉石混合のジャンルであることも覚えておくといいでしょう。

不安や悩みに寄り添ってくれる本を探す時は?

「184(法話・説教集)」のコーナーがオススメです。説教、というと堅苦しいイメージですが、お坊さんや仏教に詳しい方が穏やかな心を保つ方法を教えてくれるような本が並んでいます。
昔は多くのお寺で日常的に法話の会が開かれて、地域の人の悩みを聞き、その悩みの相談にお坊さんが乗ってくれる文化があったので、意外と「184」のコーナーの本を読んでみるとしっくりくるものが見つかるかもしれません。優しい語り口の著者が多いのも魅力的です。

人間関係について根拠のある解決方法を知りたい時は?

「141(普通心理学,心理各論)」あるいは「140(心理学)」のコーナーがオススメです。人と自分の何が違うのか? どうして上手くコミュニケーションが取れないのか? どうして自分は他人より劣っていると考えてしまうのか? 孤独とは何か? 様々な心にまつわる悩みについて「きちんと学ぼう」と思うのであればこの本棚のコーナーをオススメします。
ただ、新しい学問のため、分類が曖昧になりがちでたまに「これは147(オカルト本)か148(占い本)では……?」と首を傾げるような本も紛れている場合があるので、しっかりした本なのかどうかは奥付などに記載されている著者の経歴を見てみると判断がしやすいです。

仕事が上手くいかない原因を考えたい時は?

「335(企業,経営)」「336(経営管理)」のコーナーはビジネス関連の悩みを解決するために使うのがオススメです。日本や海外の有名企業のビジネスモデルを解説する本や、社内教育のハウツー本、上司と部下の関係を考える本など主に企業に所属するサラリーマンの方の「困った!」を解消するための本が並んでいます。

司書として仕事をしていた時、様々な相談を受けたり、真剣な顔で本棚とにらめっこをしている利用者さんをたくさん見てきて思ったのは、「人ってみんな悩んでるんだなぁ……」ということです。
図書館には悩みを解決するための手段を探せる資料がありますので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

ここまでお読みくださりありがとうございました。
それでは、またの夜に。

古河なつみ


まずはお近くの図書館や本屋さんをぐるっと回ってみてください。あなたが本と出会える機会を得る事が私のなによりの喜びであり、活動のサポートです。