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まず、大前提として、健康であれ何であれ、基礎ができていなければきちんとしたものを作り上げることはできません。

基礎ができていなければ、どんな健康法を試そうが、どんな健康食品を食べようが、話題のスーパーフードを食べようが、健康になることはできません。

健康の基礎ができていなければ、すべての健康法は砂上の楼閣となって、まったく意味のないものになってしまいます。
そのことを理解しておく必要があります。

日ごろの不健康な生活をチャラにしてくれる健康法など無い。
そういう前提に立つことが大切なのです。
きちんと基礎を作り上げることが、本物の健康を手に入れるためには必要不可欠であって、近道はないということです。

当たり前のことを、当たり前にやる。
これがとても大切なのです。

健康を支える3本柱

世の中にあふれる健康法や健康食品は、あたかも普段の不健康をチャラにして余りあるような喧伝をするものが多いので、惑わされてしまう方も少なくないのではないでしょうか。

私は、20年以上にわたって健康業界に身を置いてきました。
その間に、話題になり大流行した後に、急速に忘れさられていったたくさんの怪しげな健康法、健康グッズ、健康食品を見てきました。
そういうものは、結局、流行りに流されるだけであって、思ったほどの効果はなかったということです。
効果があるのであれば、すたれて忘れ去られていくということがあるはずがありません。

そもそも論として、常に体調が良く、絶好調が続くなどということがあるはずもないのです。
体調には必ず波があり、調子が悪いときというのが存在するのが当たり前だからです。
さらに言えば、健康の基礎を作り上げることを怠っておいて、そのような健康グッズや健康法で何とかしようと思っても、そんなに都合の良い話はないということです。

本当に大切なことは、健康的な身体を基礎から作り上げることであり、手っ取り早く何かに頼ることではないということです。
これが、私が20年以上、人の健康というものに携わってきた経験から出た結論です。
ですから、私が経営する東大和市のあおぞら整体院では、健康グッズや健康食品などの販売は一切しておりません。そんなもので健康が手に入るとは考えていないからです。

それでは、健康の基礎を作り上げるにはどうすればよいのでしょうか?
いかがわしい健康情報に惑わされることなく、私が本当に必要だと思ったものだけをまとめていくと、三つに集約されます。
その三つを、私は「健康を支える三本柱」と呼んでいます。

これは完全に私のオリジナルの考えなのですが、ググってみると同じことを言っている人がたくさんいて、ちょっとがっかりする半面、私の考えもあながち間違えていないのだな、と、うれしいのも反面というところでしょうか。

さて、その三本柱とは、運動、栄養、休養です。
適度な運動、バランスのとれた食事、適度な睡眠と休暇です。

運動について

運動などしなくても生きていけるじゃないか、と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、解剖学や生理学をちょっとかじってみればわかりますが、動物である人間の身体は動くことが前提の作りになっています。ホモサピエンスが地球上に表れて50万年とも60万年とも言われています。文明の発達によって、肉体労働をしなくても生きていける人が出てきたのは、つい30年とか40年前のころからだと思います。つまり、それまでの間、私たちホモサピエンスは、ずーっと肉体労働をしてきたのです。

肉体を駆使して獲物を取り、畑を耕し、食料を得てきた。
身体はそのためのものだったわけです。
筋肉の付き方や、血管の構造などを見てみれば一目瞭然です。
私たちは、動くことが前提の身体をもって生まれてきているのです。
にもかかわらず、全く動かなくなってしまったらどうなるでしょうか?
身体が正常に働かなくなってもおかしくありません。
私たちの身体は、動くようにできているのです。
健康の基礎を作り上げるには、身体を動かし続ける必要があるのです。

実際に、身体を動かすメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
それはもうたくさんあるのですが、思いつく限り上げてみます。

  • 筋肉や骨などが強化される

  • 血行が良くなる。循環器が強化され、免疫力もアップする。

  • 持久力、集中力がアップする。

  • 脳が活性化する。

  • メンタルが強化される。

  • 肩こりや腰痛などの予防になる。

  • 消費エネルギーが増え、痩せる。

  • 気分転換になる。

  • リフレッシュ効果がある。

  • さまざまな生活習慣病が予防できる。

慢性的な肩こりや腰痛を訴える人は、ほとんどの場合運動不足です。
運動さえすれば解決する体調不良なんてたくさんあるんです。
別に、スポーツクラブなんて行く必要はありません。
身体を動かせばいいんですから、家じゅうきれいに拭き掃除をしてもいい。
庭いじりでもいい。
散歩でも、ラジオ体操でも、ストレッチでも、ヨガでも、ランニングでも、筋トレでも、ダンスでも、サイクリングでも、テニスでも何でもいいわけです。
厳密にいえば、それぞれ違いますから、そのうちその違いについても言及してみようかなとは思いますが、まずはできることをすればいいわけです。
お金をかけずに運動をする方法なんていくらでもあります。

栄養について

私たちの身体は、私たちが食べたものを材料として作られています。
食事には、身体の材料を取り入れるという大切な役割があります。
丈夫な体を作るためには、良い材料、必要な材料を摂取することが不可欠ですよね。
ところが、多くの人は、そういうことを考えて食事をしていないと思います。
車を走らせるためのガソリンのようなイメージです。
もちろん、食事にはそういう側面もあります。
エネルギー源であり、かつ、身体の材料である。
さらにもう一つ、楽しみとしての側面もあります。
この三つの機能のバランスを取っていくことがとても大切なのです。

ただ、生理学はわからないことがとても多い分野であるので、日々新しい発見、新しい学説が出てきて、栄養の常識もどんどんアップデートされていきます。
また、ちょっとかじっただけでも複雑でわかりにくいし、日々の忙しい暮らしの中で栄養学を自分の食事に反映させようとすると、その手間も相当なものになってしまいます。

そこで、小学生が栄養について学ぶ方法を取り入れることをお勧めします。
食べ物を大きく三つに分類します。
1.体の材料になるもの   主にタンパク質・脂質・ミネラル
2.エネルギーになるもの  炭水化物・脂質
3.体を整えるもの     ビタミン・ミネラル・食物繊維
そして、この三つをまんべんなく食べるように意識すること。

現代人は、糖質過多と言われています。
糖質とは炭水化物のことを指します。
糖質過多でほかのものが不足していることから、「質的栄養失調」と言わています。
量的には飽食の時代ですが、質的に栄養が不足している。
そのせいで、肥満が増え、高脂血症、高血圧、糖尿病が増えていますし、メンタル疾患の増加も、質的栄養失調が原因ではないかと主張する精神科医もいます。

精神疾患は脳の病気と言われます。
脳も脳の働きを支える様々な神経伝達物質も、食べたものを材料にして作られているわけですから、栄養失調になれば、その働きがおかしくなる可能性は否定できません。

食べ物の影響は、私たちが考えているよりもずっと大きいのです。
何をどれくらい食べるか、という問題は、健康に大きく影響を及ぼしているのです。

栄養のバランスもさることながら、食べる量も問題です。
ただ、量に関して言えば、身体の反応を見ながら調整すれば良いと私は考えています。
具体的には、食事の後に苦しくならない程度でやめておく、ということです。
身体は常に、自分の状態を情報として発信していて、それを私たちはきちんと受け取っているのです。
自分に必要な食事量は、その体の感覚をきちんと受け取って大切にしていれば、自然とわかってくるものなのです。

不快な状態は、身体からのサインです。
食べ過ぎれば苦しいし、身体は不調になっていきます。
身体が良い状態を保てる適正な食事量は、身体に訊けばわかるはずなのです。

ところが、目の前の美味しいもに心を奪われて、身体の声を無視しているわけです。
それを象徴しているのが「甘いものは別腹」という言葉です。
すでに「お腹がいっぱいだ」と身体はサインを出しているのに、無理やり甘いものを押し込んでいるという状況です。
こういう食べ方をしないようにすれば、適正な量を食べることができるようになります。

休養について

私たちは生きている動物です。
ですから、休みなく動き続けることは不可能なのです。
活動を続ければ疲れます。
疲れたら休みを取って、疲労を回復させる必要があります。

休養は何も生産しない無駄な時間である、と考える人は少なくありません。
それは、人間はすぐに休みたがるからです。
しかし、本来、動物は省エネルギーで生きていくことを目指しています。
なぜなら、食べ物を手に入れるのがとても難しいからです。
いつ食べ物が手に入るかわからないような状況では、無駄なエネルギーを使うことを避け、しっかりと休養を取ることが大切だったと考えられます。
また、昼行性の動物である人間にとって、夜間に行動することは命とりだったこともあって、夜は安全な場所に身を潜めていたに違いありません。
以上の理由から、余計なエネルギーは使いたくないというのが生命体です。
隙あらば休みたいと思うのは当たり前のことなのです。

しかし、現代社会に暮らす私たちは、子どものころから(厳密にいうと受験勉強を意識するようになってから)、受験に関係ある勉強は有意義でやるべきことで、それ以外のことは無駄である、という価値観を植え付けられてしまっています。
その延長上において、好きなことばかりしていたり、何も生産的なことをしていない時間を無駄な時間だと思うようになりました。
やがて、休養時間は何も生産しない無駄な時間だと思うようになったわけです。睡眠でさえも、できれば短い方が良いと考える人が増えたのです。

そのうえ、インターネットの発達によって、昼も夜もなく一日中世界とつながっていられるようになりました。この環境の変化が、睡眠不足に一層拍車をかけていると思います。

しかし、どんなに文明が発達しても、私たちの身体は50万年前のホモサピエンスと変わっていないことも事実です。相変わらず昼行性の動物だし、夜間は寝るようにできています。それが身体のリズムです。
夜間に寝ている間に、疲労回復をして、身体の機能を整え、次の日の活動に備えているわけです。
ですから、翌日の活動のためには、必要不可欠な時間が睡眠時間です。
日々を健康に過ごすためには、睡眠は絶対に必要で、決して無駄な時間ではありません。むしろ、一日のスケジュールの中で、最優先に確保しなければいけない時間だと言えるでしょう。
なぜなら、これをないがしろにすると、集中力や創造力が著しく低下するし、免疫力も低下してメンタル疾患も含めてあらゆる病気にかかりやすくなります。

以上のように、休養は健康を作るうえで、絶対に必要なものです。
休養を取らないことが美徳のように言われいてる節がありますが、それは間違いです。
休養が主で、そのために働いていると言っても過言ではありません。
できる限り、省エネで生きていける方が良いのです。

心の健康について

身体の健康(もちろんメンタルにも大きな影響を及ぼすが)について書いてきました。
ここからは心の健康について書いていきます。

心が不健康になると、自分が幸せであるということを感じることができなくなります。

人生において、いつでも幸せなことしか起きない、とか、すべて自分の思い通りになるという人はいません。
常に何かしらトラブルや心配事を抱えています。
少なくとも、すべての人間は100%の確率で死ぬ運命にあるわけですから、常にその懸念を頭の片隅に抱えたまま生きています。

一方で、良いことが全くない人、というのもまた珍しいわけです。
ただ、良いことに気がついてない人はたくさんいらっしゃいますけれど。
御飯がおいしかった、天気が良かった、ひいきのスポーツチームが勝った、コンビニの店員が感じの良い人だった。。
など、些細な幸せは数え上げたらきりがないくらいある筈です。

自分の身の回りには、良いことと悪いことが、ごちゃ混ぜになって存在しているわけです。
そういう状況を、どのように解釈して、どのように捉えるか。
そのとらえ方が、人によって大きく違います。
良いことをちゃんと意識できるかどうか。
必要以上に悪いことを意識しすぎていないか。
このようなちょっとしたことが、その人の精神状態を大きく左右します。

私が考える、心の健康を保つ秘訣を、考えられるだけ挙げていきます。

  • 目の前の幸せに気づき味わう

  • 将来について楽観的になる

  • どうにもならないことを諦める

  • 過去についてくよくよしない

  • 他人の良いところと自分の良くないところを比較しない

  • 自己満足を追求する

  • 好きなことをすることを自分に許可する

  • 恵まれていることに気づき感謝する

  • 誰かの役に立つ

  • 自分を大切に扱う

  • 自分を好きになる

心の健康にも三本柱が大切

心の健康にも、心の運動、心の栄養、心の休養が大切だと、私は考えています。

心の運動は、心のエクササイズです。
自分と違う考え方について考えたり、美しいものを見たり、新しいことにチャレンジしたり、感動的な映画を見たり、旅をしたり、遊んだりすることで、精神的な刺激を受けることです。

心の栄養は、心が豊かになるような体験をすることです。
これは、心のエクササイズと共通する部分もあるのですが、美しいもの見る、美味しいものを食べる、美しい音楽を聴く、感動的なストーリーに触れる、美しい自然と触れ合う。
そのほかにたくさん、栄養となるものはあります。
もちろん、脳の健康に良い食べ物を食べることも大切ですよね。これは、本当の意味での栄養になります。

心の休養は、やはり睡眠が代表的ですが、休暇を取ってのんびりすることも、心を休めることになります。

心を病む人は自分を責めて追い込んでいる

カウンセリングをしていて痛感するのは、心を病んでしまう人は、例外なく自分で自分を追い込んでいるということです。
そして、そのことに気づいていない人が多いのです。
中には「気づいているけどやめられない」という人もいます。

人は、自分の頭の中に構築した世界で生きています。
実際に起きた出来事を、自分なりに解釈して自分の頭の中の世界に取り込んでいるのです。
そして、その世界が現実の世界とイコールであると信じて疑わないわけです。実際は違っていても、そのことに気がつかないでいるのです。
その、自分が頭の中で作り上げた世界の中において、自分は追い込まれていて、苦しい思いをしているというわけです。

自分の頭の中に構築した世界なのだから、自分で自由に書き換えることができるはずなのだけれど、それが現実の世界だと思い込んでいるがために、そんな発想はそもそも出てこないわけです。

自分の世界は自分で書き換えることができる、ということを知っておいてほしいのです。
もし、それがうまく行かなったり、その方法が知りたかったら、ぜひ、カウンセリングを受けてみてください。

自分の世界はあなただけのものなので、一般論としてお話をすることはできません。
一人ひとり、オーダーメイドのスーツのように、じっくりと取り組んでいかなければいけない問題なのです。
もちろん時間はかかるかもしれません。
でも、もし、自分の頭の中の世界を書き替えることができれば、自分を責めることがなくなり、とても楽に生きることができるようになります。

自分で自分を責めるのではなく、守ることができるようになれば、もう苦しい思いをする必要はなくなるのです。

まとめ

健康になりたければ、健康の基礎をしっかりと作り上げることが大切です。
基礎ができていなければ、どんな健康法も、健康食品も、医薬品ですら効果を発揮することはできません。

健康の基礎を作り上げることができるのは、自分以外には誰もいません。
あなたの代わりに食事をしてくれる人もいないし、トイレに行ってくれる人もいない、寝れくれる人も、運動をしてくれる人もいないですから。

まずは、自分がその気になることが大切です。
医師やカウンセラーやスポーツトレーナーは、そのお手伝いができるだけなのです。
「自分から健康になる。」この感覚が大切なのです。

連絡先

私にコンタクトを取りたい方は、東京都東大和市のあおぞら整体院にご連絡ください。
遠方の方でも、オンラインでもカウンセリングを実施しています。



自分がうつ状態に陥って、そこから這い上がってくる過程で考えたことなどを書いています。自分の思考を記録しておくことと、同じような苦しみを抱えている人の参考になればうれしいです。フォローとスキと、できればサポートをよろしくお願いします!