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ゴッドファーザーPART3の爆裂ねたばれサブタイを回避する方法はあるのか

ゴッドファーザーPART3には副題がついており、それはドン・コルレオーネの生死に関わることであった。ヘッダ画像をお借りしています。

ゴッドファーザーの熱心な視聴者はこれまでPART1の三時間、PART2の三時間に全く音を上げずついてきた。ゴッドファーザーフォロワーとされるマーティン・スコセッシの最新アイリッシュマンが三時間越えていることも手伝い、なんら問題なく見れてしまう。

というのも視聴者はコルレオーネ家族のホームビデオでも観ているかのような、むつごろうの動物王国でも観ているような面持ちで見れるからなのでしょう。コルレオーネは動物じゃないけど、その気性の荒さは動物のそれみたいなものかも知れない。

だからこそ……ほぼトータル的にはゴッドファーザーの主人公といえるアル・パチーノが演じるマイケル・コルレオーネの人生が素晴らしく豊かなものになってほしいと思ってしまうものです。そのつもりで見る。果たして今回はマイケルが幸せになれるのだろうか。

細かく言えばマイケルが幸せになれるかどうかの一考を巡らす暇すらゴッドファーザーを観る前の感想にはない。だって

  • PART1:そもそもヴィト・コルレオーネが主役。そもそもマイケルが若すぎてアル・パチーノだということに気づかない。始まって1.5h以上経っても気づかない。出来が悪い兄貴しかいない(養子のトムを除く)マイケルがいきなり軍からマフィアのトップになるなんて不安しかない

  • PART2:昨日も書いたけどマイケルがファミリーを守ろうと奔走するのにどんどん家族は不幸になっていく。PART1で死んだ偉大なパッパであるヴィト・コルレオーネもまた裸一貫どころかクソ不幸な形で母さんをなくしてしまったものの、恐ろしいほどの胆力と判断力でのし上がる。なんといっても彼こそがゴッドファーザーであり、彼がいなければこの物語自体が成立しなかった。そのヴィトが作ったできの悪い兄弟をマイケルが殺し、奥さんはマイケルの、といいますか結婚当初からマフィアの夫になることにコンセンサスがなかったせいか延々とマイケルを指数関数的に嫌いになり続け、せっかく妊娠した子を自分で堕胎する。これほどの不幸があるか

  • PART3:題 名 が 内 容 を ば ら し て い る

マイケルはヴィトのことが好きであり、ヴィトのそれも感じていた。できの悪い兄弟に変わりマイケルに後をついで欲しかったが、マイケルは軍隊に入ってしまった。紆余曲折経てヴィトが存命なうちにマイケルはあとを継いだけど、ヴィトが守ったこのファミリーをはちゃめちゃに若いマイケルが継ぐなんて悲壮感しかない。

この通り、ユーザはマイケルに幸せを掴んでほしいと思っている。家族を守るために敵を殺しまくったら、肝心な家族に逃げられたり裏切られた。こんな不幸なことがあるだろうか?(今日2回目)

そこへ来てゴッドファーザーPART3ではドン・コルレオーネに「最後」が訪れると示唆されてしまう。もはやユーザは生半可な覚悟でゴッドファーザーを観てはならぬと言われているかのようだ。マイケルはとんでもなくひどい目に合うから、覚悟しておけと。覚悟のできた奴だけがマイケルの最後につきあってやってくれ、みたいなフランシス・コッポラからのメッセージを感じてしまうんだけど、そんなことはないでしょうか。

もちろんぼくはまだ、ゴッドファーザーPART2の悲しみが癒えていないので、まだPART3の冒頭でマイケルのガキが大学を辞めたいとかなまっちょろい事を抜かしている場面までしか観れていない。冒頭の悪徳神父がマイケルに金をクレクレしているシーンはゴッドファーザー1のセルフパロディか。パロディしたことで、この後ヴィトと同じようにマイケルが死ぬんだと言われているような気もしてしまう。


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