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男の人にためしてほしい「分析型薬膳」のお話

薬膳(やくぜん)をはじめて、12年になります。

ストイックなイメージのある薬膳ですが、私は結構だらけがちだし、やる気がでない日もあります。我慢が苦手で、ポテチもよく食べます。

そんな私がなぜ、薬膳を続けられているのか。

それはルールに則って食べるのではなく、食べたいものを食べてから分析する、分析型の薬膳を取り入れているからです。

これのメリットは、

料理がめんどうな日もできる
食材を揃えなくてもできる
理論から学ばなくてもできる

などなどたくさんあります。また分析という点が男性にも取り入れやすいような気がします。

ですので、今回はその「分析型の薬膳」について書いてみたいと思います

「薬膳」と「漢方」の違い

薬膳と似ていて食の健康法として、「漢方」があります。
薬膳と漢方は、ベースの理論は同じで、明らかな違いは「材料」です。

「漢方」は、オウギ、センキュウといった「生薬」(しょうやく)を、粉にして煎じ、薬のように服用します。


「薬膳」は、キャベツや鶏肉といった「食材」(しょくざい)を、煮たり、焼いたりして食べます。

そう、薬膳は、特別な材料を揃える必要がないのです。

だとしたら、薬膳はふだんの食事と何が違うのでしょうか。

それは、意味を知って食べるということです。

どのみち食べるごはんが、薬膳をはじめると意味を知ることになるので、「予防」として使えるのですね。


栄養を「感覚」で表現する

と意味を知るというと、一般的には栄養のことを考えると思います。

パックのお惣菜や、お菓子やパンにかかれてある「カロリー1800kcal、タンパク質30g、糖質50g・・・」というあれですよね。

あれも、たしかに意味を知ることです。これを食べると、どんな栄養がとれるのかを知ることができる。私もよくみます。

だけど、この計算を毎食家庭でやることはなかなかできないと思います。

ところが、薬膳でならできたのです。なぜなら薬膳は食材の意味を「数字」ではなく「感覚」で表現するからです。

たとえば、
「貧血気味のときに」とか、
「お腹をあたためたいときに」とか、
「喉がイガイガしたときに」など
といった言い回しが、薬膳の共通言語です。

「いやー僕はその感覚の世界が苦手なんだよね」
と、思う方もいるかもしれません。
カロリーなどの数字のほうがしっくりくるかたは、それでもいいことで、実際にこれは、どちらが正しいかということではありません。

どちらも同じ「食事に気を使おうとしたときの目安」であり、意味を知って食べることになるのですから。

その中で、薬膳は、「感覚派」のかたに向いている、栄養法といえます。

慣れてくると、スーパーでの買い出しを、効能で選ぶことができます。

セロリは「肝機能を高める」野菜だから、
「二日酔いの今日の私に必要なのはこれだな」と思って、買って、食べることができます。
するとやはり、おいしいんですよね。

そして、「分析型」の薬膳のときは、セロリ食べたい、と思ったらセロリを食べて、そのあと、効能辞典でセロリの効能を検証します。

そうするとちょうど二日酔いの日にセロリを欲するというようなこと、つまり食べたいものが、必要なものであるということが、多いのです。

分析型の薬膳とは

つまり食べたいものをたべる。そしてあとから検証をする。これが分析型の薬膳です。


この10年で薬膳のスクールがすごく増えました。

通いたい人は、どこを選べばいいのかわからなくなっています。

でもよくみると、スクールごとの特色があります。

理論から学びたい人は、漢方も学べる学校がいいでしょう。

お料理好きの方は、調理実習がついているところが楽しいと思います。


自分にあった学びの場をえらべるようになってきています。

その中で「分析型」の薬膳を学べるところはあまりないかもしれません。

これは私が通常の薬膳のやり方が続かなくて、編み出した方法だからです。


「食欲」はサイン

主婦は食事を1日三回もつくります。
毎食ルールにのっとってどうこうすることは、なかなかできることではありません。
あるもので作るというのが日々の食事作りのあり方です。

朝ごはんひとつとっても、パパは納豆、子供たちはパン、など日課で決まっていることもありますから、薬膳をはじめたことで、いきなり家庭のメニューを一新するというのも、現実的ではありません。
お母さんが薬膳を始めたことで、家族の不評をかってしまっては、本末転倒ですよね。

薬膳というのは、食卓にどうとりいれたらいいのか?わたしも散々悩みました。

食べるというのは、「なんだかむしょうにシュークリームが食べたいんだよね」のような、人にいうのがはずかしいような、よだれがでそうな欲がわいたときが一番楽しいときです。

分析型の薬膳なら、それを大事にできました。

がまんより「工夫」


たまにはダラダラしたいし、ポテトチップスも好きなので、食べたいときに食べたいんですよね。そのたび、お腹もぽっこり出ます。

でも分析型で薬膳をしていれば、また自然にひっこんで、平らなお腹にもどります。

欲とはよくしたもので、本能にしたがっていると、食べたいものが毎日シュークリームであることはなく、それはある日ふ納豆であり、レタスであり、まぐろであり、鶏肉です。

欲は直感なので、まかせておけば、意外とバランスがよい食生活ができます。

好きなものを食べるわりには太らないでいられているのはだからだと思います。ダイエットはもう何年もしていませんが、がまんもしていないのですね。

だから、男性の方でも、ふだんから直感でビジネスを回している方なら、分析型薬膳をやってみてほしいです。

ビジネスと同じく、食も直感で選んでみてはいかがでしょう。


ということで今日は、男性にやってみてほしい「分析型薬膳」のお話でした。