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いつも心にオサカナを〜骨格標本編〜

 お魚と一緒に暮らしたい。
 そんな時、普通はアクアリウムである。しかし、ちょっとだけ?違った方向に向かったライトマニアックなパターンをご紹介。

それは『骨格”頭骨”標本』。

 骨格標本の作成法には伝統的な「ポリデント法」「パイプユニッシュ法」「ミルワーム法」というものがある。しかし、何とも思うようにはいかないのは私だけだったのだろうか。そんな中、標本作成の学術論文から画期的な「ハイター法」を発掘したのだが、それが正解であった。
 そんな訳で道具や試薬はスーパーと100均で購入できることもあり、興味がある人には「ハイター法」の採用をお勧めします。

つい勢いで業務用を買ってしまうのであった。

第1のハイター”除菌ハイター”

■第一段階
①除菌ハイターに浸して皮と肉をボロボロに
②皮や肉が透き通ってきたら優しく取り出して洗浄
③ピンセットやデザインナイフ、爪楊枝、歯間ブラシで除肉

 ③でどこまで拘るかが大切。その為には①をじっくりやる必要があるのだが、攻め過ぎると骨がボロボロ崩れるので引き際が肝心である。魚骨はとにかくパーツが多く、それらは(おそらく)腱で繋がっている。

表面の様子に注目
皮や肉がうっすら透けてきたら引き際だ。


教訓1「引き際は皮が透けてくるまで。」
教訓2「状況に応じて追いハイター」

ピンセット・デザインナイフ・歯間ブラシは3種の神器ともいえる重要アイテムなので準備しておく必要がある。基本的にはピンセットとデザインナイフで作業を進めるが、頭蓋骨内の脳みそを掻き出す時に歯間ブラシ以外は手が出ない。
あれ、今、何だかエグいことを書いた気がする。

丁寧な除肉を心掛けたい。

第2のハイター”ワイドハイターEX”

■第二段階
④ワイドハイターEXにたっぷり浸して脱脂
⑤これでもかと除光液に浸して脱脂←やらなくても良い。

軽く水で薄め使うが、厳密じゃなくて良し。

 この作業の効果は後々に効いてくる。ワイドハイターにはいくら浸けても骨はバラバラにならないので、少なくとも半日以上は浸け置きたおい。数日間でも大丈夫だ。さらに、⑤の過程を経れば安心だろう。除光液内に油滴が出てこなくなったら完成だ。

あとは形を作るだけです。

■第三段階
⑥発泡スチロールにピンで形を整えて数日乾燥。
⑦外れた骨を瞬間接着剤で固定→完成。

 どのような表情の標本にしたいのかをピンで表現する作業である。私は恐竜のように「ガー!」と叫び出しそうな表情にするのが好きだ。
 数日間固定すれば、軟骨が乾燥して固まってくれる。納得いかなければ、水に浸ければもう一度やり直しが効くのがありがたい。

あれ、難しいか?

 うむ。簡単…だとは思っていたが、こうして書くと「慣れは必要かも。」なんて思う。まあ、興味があれば割と出来るのではないかと思います。気軽にやってみてはいかがだろうか?

ということで、最後にお気に入りの標本を厳選して紹介します。

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