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【ネタバレ注意】「ザ・フラッシュ」を映画レビュー【物足りない】


あらすじ・概要(ネタバレ無し)


DCEU最後の作品とも称されている「ザ・フラッシュ」。

どうやら本作は事実上、DCEU最後の作品となるらしい。

フラッシュといえば、DCコミックでその名前を轟かせる最速のスーパーヒーローである。

スピードだけでいえばスーパーマンを超えるという超速力のフラッシュはその気になれば、その光の如きスピードでタイムスリップをすることもできるのだ。

シナリオははっきり言って、そのタイムスリップをいかしたいわゆるタイムパラドックスネタである。

まあ、わかりやすくとざっとこんな感じである。

母親の死を克服できなかったフラッシュ=バリー・アレン、警察の鑑識係で生活している彼は、父は母を殺した容疑で冤罪をかけられている状況にあった。

同僚からも「前科者の息子」とバカにされる苦渋の日々を過ごしていたバリーは、父親の無罪を証明しようと腐心していたが、それもかなわず父も諦めた感じになっていた。

そんな父の現状を憂いたバリーは自らの能力=光の速度の速さを使用して、タイムスリップを行うことを思いつく。

彼の計画は成功する…母親は生存し、父親は警察に捕まっていない世界がそこにはあった。

しかし、最悪なことがおきていた。

ヒーローと呼べる存在はバットマンしかおらず、アクアマン・ワンダーウーマンといった存在は全く存在していない。

おまけに何とバリー・アレンは他にいたのだ!

そう、彼は…世界軸を歪めてしまっていたのだ…

彼はもう一人のバリーの手助けを受け、あの手この手を使い、時間軸を戻そうとするが失敗してしまい、なんと自身の能力すらも失ってしまうのだった。

困ってしまったバリー、なんと最悪なことに…そこにクリプトン星からの侵略者が迫ってきていたのだった。

彼は自分が余計なことをしてしまったせいで歪んだ世界を救うべく、バットマンと協力し、この状況を何とかしようとするが…。

というのが本作のあらすじである。

観ての通りであるが、「ターミネーター2」や「バックトゥザフューチャー」なんだったら「スパイダーマンノーウェイホーム」なんかの影響もバチバチに受けている。

さあ、ここから先は本作の感想について触れます。

ここから先はネタバレになるので観ていないという人は気を付けてください。

※ここから先はネタバレを含んでおります※

よかったところ(ネタバレあり)


まあ、本作についてはよかったところは結構あった。

特にマイケル・キートンのバットマンの復活はみていて素直に興奮した。


足りない超人ヒーローたちを知力で補佐する有能おじさん


60過ぎの老人となっていたバットマンはなんと、ゴッサムシティの平和構築に成功していた。

現在はウェイン産業の経営権も他人に売っているのか、屋敷の奥底でひっそりと暮らしていた、恐らくもはやかつてのセレブであり世捨て人状態になっていたのだろう。

そこへやってきたのが、バリー・アレンたちだ。

彼らの話を聞いたバットマンはその機知で、バリーが世界をゆがめて知ったことを知るが、そこについてはさして批判したりはしない。ここがいい。

恐らく世界の平和を自らの手で実現したバットマンは、もはやこの世界はどうでもいいものになっていたのかもしれない。

バットマンビヨンドの80過ぎでありながら経営者・セレブとしてバリバリな老ブルース、キングダムカムのヒーロー集団を従える年老いたカリスマの老ブルース、はたまた革命家になっちゃったダークナイトリターンズのそれともちがった、年老いたブルース・ウェイン像を生み出したことは凄い事だと思う。

次に、またバットマンになるが…なんとあのベン・アフレックが冒頭でバットマン役に復帰している。


玩具も出ています。


なんと本作の出演はカメオ出演程度の扱いなのだが、それでも執事のアルフレッドともどもバリー・アレンをこきつかう所をみせている。

しかし、裏できっちり補佐するところはちゃんと補佐しており、フラッシュに対して親父の無実の証拠を探してあげたり、「世界線をいじったらその歪みもでるから、注意しろよ」と忠告をするなど、面倒見のいいところをみせる。

二大バットマンがご丁寧に出してくれるという豪華幕の内弁当的な姿勢にはバットマンファンの俺としては非常によかった。

のだが…本作ダメなところめっちゃくちゃあるんだな…これが…。


ダメなところ(ネタバレあり)


では、本作はどういったところがダメだったのか…。

まあ一言でいうと「詰め込み過ぎ」だ。

恐らく原作の人気エピソード「フラッシュポイント」をベースにしたのだろうが、ストーリーはゴチャゴチャしていてもはや闇鍋状態だ。

はっきりいって、やりすぎだ。

そもそもいうと、本作のバリー・アレンは正直観ていて痛々しい。

ASDか発達障害じゃないかと思うほど自分勝手にみえてしまうので、うざいを通り越してみていて痛々しくなってくる。

俗にいうと早口でまくしたてるようにしゃべるアレだ。

個人的な話をすると、エズラ・ミラーはやはりフラッシュには似合っていないのではないかと思う。


俳優のエズラ・ミラーは私生活でも犯罪を行ってしまったダメ男


フラッシュといえば、DCヒーローの中では数少ない常識人といわれるほどの人間なのだが、本作ではトラブルメーカーに成り下がっている。


これが原作のフラッシュ、イケメンです


アメコミヒーローでは珍しい、安定感があり、温厚で気さくで絵にかいた理想のヒーローであるはずなのだが…本作はそういうところは描いていない。

むしろ主人公でありながら周囲の足を引っ張りまくっているのが本作のバリーなのだ。

またフラッシュというヒーローにはフラッシュのライバルであるローグスや、ジョーカーすらも越えているのではないかと言われるほどの狂気のサイコパスであるズームといったキャラクターが多くいるのだが…本作ではそういった魅力的なヴィランは出てこない。

マニア向けの映画なのに、マニア心を刺激してくれない。

ついでに本作の結末はさらにひどい。

その代わりに出てくるのがゾッド将軍だが…結局フラッシュたちはゾッドを倒すことができずに、過去を改変してゾッドたちがいた世界はなかったことにして終わるのだ。

最終的にバリーは母親を生かしておくことをあきらめるが、なんと親父の無罪を証明するために細工を行ってしまう。

これが原因で世界線が変わってしまい、最終的に親父は無罪になるが…バットマンがベン・アフレックからジョージ・クルーニーになってしまうのであった。

つまり早い話がバリー・アレンはなにも反省してないのです。

アレだけの被害をだしておきながら最終的にはコレだ。

主人公が何も学ばない映画は駄作であるというが、本作はまさしくその典型例だ。素材はいいのにそれをうまく扱えないという今のワーナーを象徴するような映画だろう。

まあ、駄作というほどではないが本作はぶっちゃけオチで台無し状態だ。

終わりよければすべてよし、とは限らないのが世の中の摂理である。


まとめ


そんなわけで本作「フラッシュ」を振り返ってみたが、ぶっちゃけた話あまりオススメはできない。

バットマンはカッコイイのだが、それをうまく生かし切れていない。

ぶっちゃけこんな映画やるぐらいだったらフラッシュvsズームとかフラッシュvsローグスに話をしぼればよかったのではないだろうか。

まあ、案の定本作は見事期待外れな興行成績で終わるそうだ。

そんなわけで本作の点数は…

35/100点

まあ、これでフラッシュのコミックに興味を覚えるなんてやつはいないだろう。



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