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【365日の魚介レシピ】簡単なのに料亭みたい〜とろろ蒸し〜

自分で作ったお題に縛られる私。
店のメニューや献立もマンネリになって、なんて面白味がないのだろうと、自分で自分を責めるという時が多々あります。

とある忙しい日、
朝その日の仕込みをして、昼目の前のオーダーをこなし、どんどん返ってくる洗い物を洗い片付け、合間の休憩に夜と明日の仕込みをして、また夜のオーダーをこなし、返ってくる食器を洗い、片付け、掃除して、気づいたら1日の営業が終わっています。

クタクタで何も思いつかない、明日からメニューどうしよう、頭空っぽという日もあります。

そんな時は、行き帰りの電車や寝る前の布団の中で、素晴らしい料理人の方々の料理本を見ます。(本は家に置いておき、Kindleで読むこともしばしばですが。)必ず、学びやヒントがあるし、noteにも色んな料理する人達の想いが詰まっていて、勉強になります。
そうやって、忘れかけた初心を思い出し、食材や季節と向き合い、ワクワクしながら料理する姿勢を取り戻しています。

さて、今回は、まだまだ続く寒い日に、ハフハフ食べたい魚介の蒸し物です。魚介を下処理したら、すりおろした具材を乗せて、蒸すか、レンジでチンするだけ、です。上から出汁のあんをかけたら、料亭で出てくるような料理の出来上がり♪
私は茶碗蒸しを作るのはちょっと苦手。この料理は茶碗蒸しよりよっぽど簡単です。

金目鯛を使っていますが、真鯛や鱈、鮭でも良いし、鰻や穴子の蒲焼きや煮付けを使っても美味しいのですよ。

金目鯛のとろろ蒸し
きのこあんかけ

トップ画像は銀あんかけ、こちらはきのこのべっこうあんかけ。
魚にとろろをかけて蒸して、あんかけにしただけなのに、あら、本格的。
ちなみに、とろろ蒸しは薯蕷(じょうよ)蒸しと言います。まあ、とろろ芋を難しく言うと、なのですが。

材料

金目鯛 1きれ
長芋や山芋のすりおろし 5センチ分(お玉1杯(50ccくらい))
塩 ひとつまみ
酒 大さじ1

※あんかけの材料
水 90cc (あれば出汁で)
めんつゆか白だし 大さじ1程度(かけつゆくらいの濃さ)
きのこ ひとつまみ(15g)
水溶き片栗粉 (片栗粉と水を1:1で合わせる)大さじ1

付け合わせ 青菜など

作り方

①魚に軽く塩を振り、5分くらい置く。出てきた水分(ドリップ)を拭く。
②耐熱皿に魚を置き、上から酒をかけ、1分くらい蒸す。
③とろろをかけ、ふんわりラップしてさらに3分くらい蒸す。
④小鍋にあんかけの材料を合わせ、煮立ったら
水溶き片栗粉でとろみをつける。
⑤蒸し上がった魚の上から④のあんかけをかけ、付け合わせをあしらう。

(ちなみに、トップ画像のあんかけは銀あんといって、鰹出汁100ccに薄口醤油小さじ2、みりん小さじ2を入れて作りました。)

レンジで作る場合


※火にかけるところをレンジでチンでも作れます。
② 500wで30秒
③ 500wで1分30秒
④ 500wで1分20秒、水溶き片栗粉をよく混ぜてさらに10秒

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私は、レンジでチーンも、炊飯器でスイッチオンも調理法としてアリだと思います。メリットもたくさんあるし、時短になるし、何より、鍋を用意して、火加減気にしてという気持ちの負担がちょっと軽くなるのがいい。

でも、実際調理してみると、食感や仕上がりがうーん、となることがあります。特に蒸し物は、難しいのですが、仕上がりが全然違ってきます。野菜も、茹でたり蒸したりしたものと、レンジで簡単に火を通したものは食感が違いますよね。

それが良いとか悪いとかの話ではなく、全然違うし、やっぱり料理って科学変化の結集なのが面白いよね、という話なのですが。

ちなみに、とろろの代わりに、
カブをすりおろしてザルにあげて水気をきり、卵白1/2個、片栗粉小さじ1、塩ひとつまみを混ぜて乗せて蒸す、蕪蒸しも、以外と簡単でおすすめです!

先日のランチ定食


おいでくださりありがとうございます。 不器用な料理人、たぬき女将が季節の食材、料理、方言にまつわるよもやま話を綴っています。おまけレシピもありますよ。