満鉄東亜経済調査局『仏領インドシナ征略史』④ ~安南王国の反仏時代・フランスのインドシナ征略(1)~
先にシェニョの帰国中、1820年1月15日グエン・フック・アインは薨じ(ピニョ―と共に渡仏せるカイン皇太子は、22歳の若さを以て1801年3月20日逝去す)、第4王子たる明命(ミン・マン)王福皎が王位に就いたのであるが、王はフランスの勢力が拡大するを憎み、父王と全然逆な拝外政策を採り、シェニョの持参せる通商条約を一蹴した。
全然期待を裏切られたシェニョは、その冷遇、敵視に耐えかねて、1824年フエを去った。翌25年、王は更にルイ18世の国書を持参せるブガンビーユ艦長との謁