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H-012 円盤投げ半身像

石膏像サイズ: H.97×W.55×D.32cm(原作サイズ)
制作年代  : ローマンコピー(原作は紀元前4世紀のブロンズ像 現存せず)
収蔵美術館 : ヴァティカン美術館
作者    : ナウキュデス(Naukydes) またはポリュクレイトス(Polyclitus)
出土地・年 : 

円盤投げのポーズをする青年の彫像で「ディスコフォロス(Discophoros)」と呼ばれます(ミュロン作の大きく腕を振り上げた彫像は“Discoboros”)。円盤の投てきに備えて両足をしっかりと地に付け、神経を集中させた様子が捉えられています。円盤投げは、古代ギリシャで紀元前9世紀から行われるようになったオリンピックの中でも花形の競技だった”五種競技”の一部でした。短距離走、円盤投げ、槍投げ、走り幅跳び、レスリングという五種のうち、最低三種目を制して勝者となった人物は、力、速さ、持久力、敏捷性、器用さを兼ね備えた者として賞賛されたのでした。失われた古代ギリシャのオリジナルブロンズ像は、4世紀頃のナウキュデス(ポリュクレイトスの弟子)の作とされています。

 仏リヨン美術館収蔵 「ヴァティカンタイプの円盤投げ」 石膏複製 ヴァティカン美術館収蔵のものからの型取り
(写真はWikimedia commonsより)


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