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何気なく過ぎていく日常、いつもならすーっと通り過ぎてしまうことを、ちょっと立ち止まって…

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何気なく過ぎていく日常、いつもならすーっと通り過ぎてしまうことを、ちょっと立ち止まって振り返る時間をつくりたいと思いました。日々感じたことや幼き日の想い出、自分で考えた物語など、気の向くままに綴っていきたいと思います。自分の作品づくりのヒントをこちらにためていきたいと思っています

最近の記事

黒い訪問者

ゴキブリが私の頭に落ちてきた。 頭にワンバウンドして地面に落ちた。 玄関を掃除するついでに玄関前の共用の廊下もほうきで掃いていたときのことであった。 なんたる仕打ち! アパート1階のゴミ捨て場が彼らの根城であることは知っていた。ゴミを捨てに行くたびに扉を開けるとチョロチョロと動く黒い物体を何度も見ていた。 勘弁してくれと思ってはいたがわが家は4階。どこか他人事のように思っていた。ゴミを捨てるその時さえ注意すればいいのだ、と。 頭に落ちてきたゴキブリに問いたい。 「

    • 紅茶のはなし

      もっぱら私はコーヒー派。 朝の一杯に始まり、甘いお菓子のお供に、一息つきたいときに、、そうは言っても一日3杯程度だけど。 自宅ではカプセル式のコーヒーメーカーを使っているのだが、このご時世リモートワークで夫婦ともに自宅にいる時間が増え、これではランニングコストが馬鹿にならないと、朝の一杯だけはコーヒーメーカーで淹れ、あとはインスタントコーヒーで済ますようになった。ケチな、、もとい堅実な夫婦なのだ。 紅茶も好きだし、常備はしているけど、なんとなくいつもコーヒー。 だった

      • 甘えることに決めた

        最近、人に甘えることを覚えた。 そんなことを言ったら、今まで誰にも頼らずに一人で生きてきたのかと言われそうけど、もちろんそんなわけはなく。むしろたくさんの人に迷惑をかけながら生きてきたと思う。 でも「人に迷惑をかけたくない」とか「嫌がられたらどうしよう」とか「仕事できないな、役に立たないな、って思われたらどうしよう」とか、余計なことを考えてしまって、自分で抱え込んでしまって、結局ひとりでてんやわんや。 そう、それで結果的に人に迷惑かけたりしてさらに落ち込むという負のスパ

        • エールビール

          串カツ屋で初めて飲んだ「エールビール」がとってもおいしくて。 時々ビールって飲みたくなるけど、こんなに「おいしい!」って思ったの初めて。フルーティーで香りよくって。 それでスーパーで買ってみた。普段は150円以下のチューハイや発泡酒しか買わないんだけどね。250円くらいしたからそりゃあもう贅沢品。 ここぞって時に飲もうって決めて冷蔵庫で冷やしているの。ちょっと飲みたいな、くらいの気持ちで飲むにはあまりにもったいないから、時々やってくる「ものすごーくビールが飲みたい!」日

        黒い訪問者

          はじめてキュロットを履いた日

          私は女の子だったので(今も女ですが)、幼い頃はいかにも女の子という感じの可愛い洋服を着ていた。 上が兄だったからでしょうか。母はよく、手製のワンピースやスカート、パフスリーブのかわいい手編みのセーターなどを着せてくれた。私本人はもちろん、母も手作りを楽しんでたのだろう。女の子ならでは、、という感じかな。 そんな私が、生まれてはじめてキュロットを履いたのが幼稚園生のとき。 私にとっては大事件だったので、今でもよく覚えている。 キュロットというのは言わずもがな、ズボンのよ

          はじめてキュロットを履いた日

          最近とある「演技系」のオンラインレッスンを受けています。コロナは憎く恨めしいけれど、学ぶ手段が増えたことは幸福だと思っています。エンターテイメントやアートの業界は例にもれず厳しい状況だけど、やはり表現者は逞しい。こんなときでさえも表現の場をつくってしまうのだから。

          最近とある「演技系」のオンラインレッスンを受けています。コロナは憎く恨めしいけれど、学ぶ手段が増えたことは幸福だと思っています。エンターテイメントやアートの業界は例にもれず厳しい状況だけど、やはり表現者は逞しい。こんなときでさえも表現の場をつくってしまうのだから。

          人を愛する

          人はなぜ人が亡くなったその時にはじめて、その人のことを愛し、敬うのでしょうか。その言葉を、その気持を、なぜ生きているときに伝えられなかったのでしょうか。そのことを生前に聞いていたら、その人はもっと幸せだったかもしれません。 いえわかっています。 みんな毎日を一生懸命生きています。自分が一番かわいいんです。私だってもちろんそう。考えることは自分のことばかり。 他人のことは二の次です。 だからよっぽどのことがない限り、日常の中では他人のことなんて真剣に考えられないのだと思

          人を愛する

          空気中を浮揚する風船。子供の頃大好きで、もらったり買ってもらったりしていた。何かの拍子にふと風船の紐から手を離しちゃって、手の届かないところに飛んでいってしまう風船をただ眺めることしかできない瞬間、せつなかったなぁ。

          空気中を浮揚する風船。子供の頃大好きで、もらったり買ってもらったりしていた。何かの拍子にふと風船の紐から手を離しちゃって、手の届かないところに飛んでいってしまう風船をただ眺めることしかできない瞬間、せつなかったなぁ。

          両手が塞がってる時に腕に一匹の蚊が止まりました。気づいたけどどうすることもできません。 もういいや。わたしの血を吸ったからには長く幸せに生きてちょうだい。

          両手が塞がってる時に腕に一匹の蚊が止まりました。気づいたけどどうすることもできません。 もういいや。わたしの血を吸ったからには長く幸せに生きてちょうだい。

          水中での戦い

          小学校低学年だった頃のできごと。 私は5歳から9歳くらいまでスイミングククールに通っていた。たしか小学4年生のときにバドミントン部に入ったのを機にやめるまで通っていたと記憶している。自分の意志で始めたわけではなかったので、私にとっては決して楽しい習い事ではなかったが、進級テストに合格して平泳ぎを習えるようになったときは嬉しかった。 私は背が低かったので、25メートルプールの両端こそなんとか立っていられたが、ひとたび泳ぎだすと25メートルを泳ぎきらないと水中で立つことができ

          水中での戦い

          「素敵に歳を重ねたい」とか「年齢と向き合って生きていく」とか、私もかっこいいこと言ってみたいけど、シミとか白髪とか発見したら、そりゃやっぱりショックよね。美魔女にはなりたくないし、無理な若作りもしたくないけど、やっぱりいつまでも若々しくいたい!これ本音。

          「素敵に歳を重ねたい」とか「年齢と向き合って生きていく」とか、私もかっこいいこと言ってみたいけど、シミとか白髪とか発見したら、そりゃやっぱりショックよね。美魔女にはなりたくないし、無理な若作りもしたくないけど、やっぱりいつまでも若々しくいたい!これ本音。

          白梅

          だいぶ季節外れですが、思い出したので書きます。 中学3年生だったあの日。 「一日」というものに重いも軽いもないとは思いますが、その日は私にとってまさに人生を左右する一大イベントでした。 高校の入学試験です。 私にはどうしても進学したい学校がありました。今となっては、なぜそこまでその学校に執着していたのか、理由もきっかけもわかりません。いえ、当時の私にもそれはわからなかったと思います。でも、なぜだかとても憧れていたのです。 私の住む町からは遠かったし、同級生でその高校を