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読書感想 中島敦 李陵

娘が文庫本を買ってきました。
角川文庫、「李陵、山月記、弟子、名人伝」です。

中学生なのにシブくない……?

娘が文豪に興味をもっているのはどうやら「文豪ストレイドッグス」とやらの影響らしいです。

そして、やはり娘が読むよりも先に私が読んでしまうのでした……。

中島敦、実は初めて読みました。
とても難しかったですが、すごーーく良かったです。読み終わるのにいつもの5倍は時間がかかりましたが。笑


この文庫には、「李陵」「弟子」「山月記」
「名人伝」「悟浄出世」が収録されているのですが、
やっぱり李陵と山月記が良かったですね。
今回は「李陵」の感想を書ければいいなと思っております。

とはいっても、感想といっても、
内容が難しくて難しくて、あらすじが書けません。笑

漢の武将、李陵が匈奴(モンゴルの騎馬遊牧民)と戦って捕虜となり、そのまま匈奴で生活する話です。
 戦の話なので、当然男くささが全面に出ている硬い文章なのですが、主人公李陵の心情がわりとわかりやすく書かれていて、意外と感情移入しやすいです。

私の率直な感想としては……

五千の歩兵で万を超える騎馬兵と戦えなんて、負け戦が目に見えてる無茶ぶりをされて、それでも李陵はよくやったと思うのです。なのになんでこうなっちゃうのかなあ?
と思いました。

その時点での最善の選択、行動をしてきたつもりでも、

「胸の奥の良心に基づくこころざしに沿って生きる」ことは、難しいことなのだろうなと思いました。

男尊女卑の時代はとうに過ぎ、男女平等は当たり前の価値観となりました。

そんななかでも、縦社会に生きる男性の、
組織やボスに対する忠義、仲間に対する義理人情など、
そういったものは、女性が思う以上に男性社会に根づいているような気がします。(勿論例外はあると思いますが)
少年漫画とかわかりやすいですよね。

女性社会は横社会ですので、そういうのが少し羨ましいなと思う反面、男性は否が応にも一生戦わなくては(働かなくては)いけない風潮があるので、大変だな、とパート主婦はnoteを書きながら思うのでした。

李陵は、近いうちに再読したいと思います。
その時は、また違った感想を抱くと思います。とても深いお話ですから。
今回は読むのに精一杯でした。はは。



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