瑞木啓美

道産子です。北海道のことになると、書きたい気持ちが止まりません。

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最近の記事

北海道のハスカップ、ついにカレー登場

道産子の私にとって、子どもの頃のハスカップの思い出といえば、それはそれは酸っぱい生の実に砂糖をたっぷりかけてそのまま食べる、というものでした。地元では「ゆのみ」と呼んだりもしますが、いまではハスカップという呼び方のほうが定着した感がありますね。ハスカップの実はブルーベリーに色も大きさも似ていますが、形は球体というよりはラグビーボールのような感じです。 大人になって知ったことは、ハスカップの生育地が限られているということ。道内といえども、どこにでもハスカップが自生しているわけ

    • 厚真町のコスモス

      コスモスは、か弱そうな見た目とは裏腹に、雨風などに倒れても倒れてもまた必ず茎をのばし、再び咲き始める強い花なのだそうです。 上の写真は厚真町に咲いたコスモスです。何年か前に友人が送ってくれました。 厚真町で一番みごとなコスモスが見られるのは町を流れる厚真川の河川敷だそうです。下の写真も友人が送ってくれたものです。春になると種が蒔かれ、秋になると白、ピンク、赤の花がいっせいに開いて橋の上から見るとまさにコスモスのじゅうたんのようだとか。 厚真を震源とする大地震は一年前の9

      • ギネス認定の世界最長サーフボード

        北海道の厚真(あつま)町は知る人ぞ知るサーフィンの絶好ポイント(だそう)です。厚真町は南北に広がる面積の大きな町なのですが、南端は太平洋に面していて、サーフィンができるのはその「浜厚真地区」です。私はサーフィンをしないので、ここの波がサーファーにとってどのくらい良いのか一言も説明できないのですが(面目ない!)、浜厚真の海と波は大好きです。あるのは海と波と砂と風。聞こえるのは波の音と風の音だけ――。余計なものが何もないところがいいんです。 サーファーにとってどのくらい魅力があ

        • 北海道のまっすぐな道で心をリセット

          9月初旬に北海道へ行ってきました。雲ひとつない快晴に連日恵まれ、最高のドライブができました。北海道の大自然はやっぱり気持ちいいですね! 日頃のストレスが吹き飛びました。 <オホーツク海に続く道> 写真をみてください。一番上の青は快晴の空。その下に空より少しだけ濃い青が細長く広がっています。海です。オホーツクの海です。この道は北海道の斜里郡清里町でみつけました。まるで海まで続いているように見えませんか。この道に特に名前があるわけではありません。なので私は「オホーツク海に続く

        北海道のハスカップ、ついにカレー登場

          北海道民の「倍返し」

           道産子(どさんこ)は自分の家で収穫した作物を隣近所や客人に「おすそ分け」するのが好きだ。しかも、その量が半端ない。トマトでも大根でもコメでもイチゴでもトウキビ(道民はトウモロコシとは言わない)でも、何であれ例外はない。  友人宅や親せきの家に遊びに行くと帰り際に 「ちょっと持ってくかい?」 と言って、その家の主はどこかへ消える。しばらくするとダンボール箱や大きな袋を抱えて戻ってくる。  中には採れたての野菜や果物が無秩序にびっしりと入っている。その量たるや、持ち帰っても

          北海道民の「倍返し」

          チョコを口に含んだ瞬間の奇跡

          ずいぶん昔の話だけれど、ジュリア・ロバーツ主演の映画「プリティ・ブライド(原題:Runaway Bride)」を観たときにとても共感した場面があった。ジュリア演じる主人公の女性が本当に自分の好きな卵料理はどれかと、一つ一つ確かめていくシーンだ。いつも周囲に気を使いすぎ、相手の男性に合わせて、相手の好きな卵料理を自分も選んできた主人公。ところが、おつきあいしている男性と婚約まで進んでも結婚式当日にいつも逃げ出すのが毎度のことになってしまった、というところから映画は始まる。 映

          チョコを口に含んだ瞬間の奇跡

          果てしない大空と渡り鳥

          東京には空がない――と言ったのは智恵子さんだ。 大学に入り東京で暮らすようになったとき、自分も思った。たしかに、東京には空がない、と。 北海道には空がある。大きな、大きな空がある。立ち止まってわざわざ見上げなくても、歩いている道の先に空は見える。振り向くと地平線まで続く畑の上に青い空。はるか遠くの山脈の稜線のその向こうにも、ほら、空がある。 果てしない大空と ♪――と唄ったのは松山千春さんだ。 故郷の北海道を懐かしみながらカラオケでときどき唄わせてもらっている。 唄いな

          果てしない大空と渡り鳥

          道民のソウルフード「甘納豆の赤飯」

          このタイトルでピンとくる人は相当の北海道通だろう。 道民には当たり前なのだが、北海道の赤飯には小豆ではなく「甘納豆」が入っている。こう言うと、道外の人はたいてい「え!気持ち悪い」という反応をするのだが、甘納豆といっても緑や白の豆を使った甘納豆ではない! 北海道の赤飯に入れるのは「金時豆」の甘納豆と決まっている。少し大振りの、色は「あずき色」の甘納豆。北海道なら普通にスーパーで買えるが、東京のスーパーでは見たことがない。 だから東京ではなかなか作れない。なかなか食べられない

          道民のソウルフード「甘納豆の赤飯」

          「女たちの王国」には夫婦が存在しない

          この本を読み終えて思った。世界中が女たちの王国になれば戦争はなくなるのではないかと。 風が吹けば桶屋が儲かるような話に聞こえるだろうか。正直、そんなに単純な話で世の中のあらゆる戦争が消滅するなら、もうとっくに消滅しているはずだと自分にさえ突っ込みを入れたくもなる。だけれども、世界中あまねく完全なる「女たちの王国」が存在したことは人類史上ないのだから、仮に、あくまでも仮に、世界中のあらゆる社会が「女たちの王国」になれば、欲望を満たすためだけの無意味な奪い合いによる殺し合いが、

          「女たちの王国」には夫婦が存在しない

          北海道厚真町のスターフェスタ・・幻想的

          北海道地震の震源地だった厚真町(あつまちょう)。山が崩れた映像を覚えてる方も多いと思います。南北に広がる大きな町なので実は太平洋にも面していて、知る人ぞ知るサーフィンのメッカになっています。 でも今は冬。サーフィンには少し寒いかも。 ならば氷のランタンにキャンドルを灯すスターフェスタはどうですか? 雪原に並ぶ無数のアイスランタン。幻想的です。冬の夜空に花火も打ち上げられます。 今年の開催日は2月2日。是非、出かけてみてください。 厚真町に行ったら、味わって欲しいのは名

          北海道厚真町のスターフェスタ・・幻想的

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          あの頃出した詩集

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          あの頃出した詩集

          +6

          昨夜、とてもおいしい日本酒に出会った。まるで無数のミクロの泡が舌に触れてはじけるような刺激がまずあり、きりりとした清冽な味わいが広がる。今年最初の絶品sake。 ・・とここまで書いて、調べてみた。このお酒、実はとても有名だった。無知で下戸の素人の舌にも衝撃を与えてくれる味わい!

          昨夜、とてもおいしい日本酒に出会った。まるで無数のミクロの泡が舌に触れてはじけるような刺激がまずあり、きりりとした清冽な味わいが広がる。今年最初の絶品sake。 ・・とここまで書いて、調べてみた。このお酒、実はとても有名だった。無知で下戸の素人の舌にも衝撃を与えてくれる味わい!

          帰り道

          金曜の仕事帰り。 電車に乗りドアの傍に立った。 スマホに視線を落としながら、待ち合わせ駅までのルートと所要時間を確認していると、突然、電車の中ではおよそ耳にすることのない音が聞こえてきた。擬音語であえて表すなら、ガリボリガリボリッという音だ。 電車の中で聞くことはなくても、日常的には聞き覚えるある音。豆菓子を噛み砕くような音だ。 ガリボリガリボリッ、ガリボリガリボリッ! まったく遠慮のないその音があまりに近くから聞こえてくるので思わず顔を上げた。 目の前に、私とちょうど

          キミにあげられるもの

          アメが欲しいと吾子が泣く  はいどうぞ これじゃないと吾子は放り投げる  じゃあこれは これでもないと吾子は投げる アメが欲しいと吾子が泣く  赤いのはどう? 吾子は泣きながら手で払う  緑のがいい? それでも吾子は首を振る アメが欲しいと吾子が泣く 泣いて泣いて泣きつづける  もうないよ  全部きみが投げちゃったから  もう一つも残ってないよ 吾子は泣く 泣いて 泣いて 泣きつづける  ごめんね  もう何も持ってない  キミにあげられるものは  何もない 吾子は泣

          キミにあげられるもの

          トレバー・ノアは本物だ

          米国の政治風刺・コメディー番組「ザ・デイリーショー」の大ファンだ。寝る前にこれを見て、大笑いしてから眠るのが日課になっている。長年ホストを務めていたジョン・スチュワートの後を継いだのが白人と黒人のハーフであるトレバー・ノアだ(それも早4年前のことだが)。年若いトレバーにジョンの後が務まるのかと思いながら当初は見ていたが、そのホストぶりを数回見た後、この人は本物だと思った。 そのトレバーの自伝をこのほど読了した。この人はやはり本物だ。私の目に狂いはなかった。この自伝は一読の価

          トレバー・ノアは本物だ