みさとかりん

魔力のある世界に存在する魔人たちの話を書きます。拙い文章は勿論、ぎこちないイラストも一…

みさとかりん

魔力のある世界に存在する魔人たちの話を書きます。拙い文章は勿論、ぎこちないイラストも一応自作です…。構想は長いんですがね。 因みに自分は会社勤務の既婚者です。体重の増加、体力が回復しないのが最近の悩みです😩

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    甘野充プロデュースの共同運営マガジン「エンターテイナー・ストリート」です。  共同運営マガジンは、みんなで作るマガジンです。  小説、詩、エッセイ、絵、音楽、動画など、想像力と創造力あふれるアートやエンターテイメント作品をnoteで公開している人たちが集まって、作品を披露する場となります。  参加すると、自分の記事を共同運営マガジンに追加することができるようになります。  たくさんの人に自分の作品を読んでもらえるチャンスです。  参加費は無料です。  参加希望の方はトップ記事へコメントお願いします。 ルールは以下です。 ・投稿は自分の記事だけにしてください。 ・投稿は当日投稿の記事のみにしてください。  (過去記事は投稿しないでください) ・タイトル、タイトル画像、説明文は変更しないでください。 ※ 創作と関係のない記事は削除しますのでご了承のほどお願いします。 甘野充

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    トランスミッションⅠのミラーマガジンです。脆弱性が報告されたため設置しています。🌱参加者100名、フォロワ数150名、3000記事以上が収録されています。🌱コンテンツを広めたい方の参加、お待ちしています。🌱マナー:①連続投稿はしない②社会一般的に不適切な記事は投稿しない③トップ画面は変えない。参加希望の方は,マガジンの固定記事からコメントしてね(ง •̀ω•́)ง

  • 共同マガジンvol2 byパト

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    共同マガジン第二弾です。いいねの輪が広がれば嬉しいですね。

最近の記事

魔境アラザルド11 風の峡谷②

 第一部 五王君   三章  風の峡谷      2 峡谷からの風だろうか。湿った匂いを乗せた西風が、シスプの村に吹き寄せていた。 予告もなく現れた彼にシスプの村の人々は何事だろうと首を傾げた。 「ガラシスは、無事か?」 いつもの土色のマントを羽織った旅人の出立ちではあったが、珍しくお供を連れている。 そこに、長身で長い黒髪を後ろで結い上げた細い吊り目の女が音もなくスッと現れた。 「ザラットさま、何かございましたか?」 「ああ。“災い”が来る可能性がある。

    • 春彼岸の時期ですが、仕事が多忙なのと、それに伴うストレスなどで、疲労してしまいまして、新作回の執筆が殆ど進んでおりません。 誠に不本意ながら、今月はお休みさせていただきます。来月は頑張ります。 皆様もご自愛ください。

      • 魔境アラザルド10 風の峡谷①

         第一部 五王君   三章 風の峡谷     1 コルフィンは、急いでいた。 城内での瞬間転移はなるべくするなという主人の言いつけを守り、亜麻色の石の壁とコルク板を敷き詰め、その上に葡萄茶色の長い絨毯を張った長い廊下を足早に進んでいく。 「我が君、どちらへ!」 ぜいぜいと口から呼気を吐きながら、彼は後ろ姿の主人を呼び止める。 矢羽と弓を背負い、腰に剣を差し、土色のマントを付けた旅人の姿だ。 まだ髪色を変えていないところを見ると、肌の色も瞳の色もそのままであるのだ

        • 魔境アラザルド9 砂漠の魔人④

           第一部 五王君    ニ章 砂漠の魔人       4 連なる黄金の砂丘の群れに葡萄酒をこぼしたような濃厚な紅い影が染みわたっていく夕刻。 彼は片頬に夕陽を受けながら、戸棚から葡萄酒でも蒸留酒でもなく、ふっと目に入った、ほんのりとろみのある甘い果実酒を取り出した。 …ダーシムの村に立ち寄ったのは、今から遡ること10年ほど前だっただろうか。 旅人に扮して、近隣の様子を視察目的でいくつか廻っていた。 その最後の場所だったと思う。 この前日、彼は妹の城で惨めな思い

        魔境アラザルド11 風の峡谷②

        • 春彼岸の時期ですが、仕事が多忙なのと、それに伴うストレスなどで、疲労してしまいまして、新作回の執筆が殆ど進んでおりません。 誠に不本意ながら、今月はお休みさせていただきます。来月は頑張ります。 皆様もご自愛ください。

        • 魔境アラザルド10 風の峡谷①

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        記事

          作品について 『魔境アラザルド』

          この度、共同マガジンに参加させていただきました みさとかりん です。 タイトルにもありますように、 『魔境アラザルド』という物語を書いております。 魔力を持った「魔人」たちの世界を舞台に、それほど派手なストーリーではありませんが、それなりに楽しんでいただけるような展開になっているかなぁと思っております。 現在、序章を含めて8回目まで進んでいます。序章以外は1話が長めなので(5000〜6000字程)そうだと思って読んでいただいたほうが良いかもしれません。 内容の概要はこ

          作品について 『魔境アラザルド』

          魔境アラザルド8 砂漠の魔人③

          第一部 五王君 二章  砂漠の魔人      3 「そんなに気を尖らすでない、黒炎の主。そなた同様、わたくしとてあの『幻影騎馬団』の凶行者の疑いをかけられ、迷惑しておるのだ」 一陣のつむじ風が突如として、エリンフィルトの眼前に出現し、周りの落ち葉や塵を吹き上げてまき散らしていく。 その風の渦巻く中心から、一人の女が風を掻き分けるように姿を見せる。 「サラウィーンか、なんだこの惨状は?」 「惨状? ああ…この村のがらくたどもを始末したことを言っておるのか」 「がらくた

          魔境アラザルド8 砂漠の魔人③

          魔境アラザルド7 砂漠の魔人②

          第一部 五王君  ニ章 砂漠の魔人     2 ダーシムはフェンベス砂漠の北東、ゼルギス山脈を越えた、その麓の小村だった。 多忙な五王君の一人、砂惑君に代わり、その双生の兄ジルヴィードは、記憶を失った女魔人ダーフェナを連れ、その寂れた村を訪れた。 このダーシムの村が『幻影騎馬団』と呼ばれる黒い竜巻のごとき厄災に襲われたのは、今から約3年前のことだという。 跡形もなく村の家々は破壊され、吹き飛ばされ、村民の生業であったであろう野菜畑や果樹林も無残な荒れ野と化し、家畜の牛馬

          魔境アラザルド7 砂漠の魔人②

          魔境アラザルド6 砂漠の魔人①

          第一部 五王君  二章 砂漠の魔人     1 陸の奥深く、並び立つ山々を越えた先に、その二つの不毛地帯は広がる。 一つ目は、広大な砂の海フェンベス。 優秀な駱駝であっても、なかなか一頭では越えられない遠大さと熱射による死者も少なくないため『果てしない熱砂漠』とも呼ばれている。 この土地を治めるのが、五王君の一人『砂惑君』である。生来の名はデルアリーナという。金色の長くゆったりと波打つ髪と、琥珀色の眼を持つ美しい女魔人だ。 「やっと来てくれた」 呟いた彼女の視線の先に

          魔境アラザルド6 砂漠の魔人①

          魔境アラザルド5 幻影騎馬団④

          第一部 五王君 一章 幻影騎馬団     4 幻影騎馬団に襲われた日、それはユスの町だけではなく、アルーウェン大樹海を囲む町すべてにおいて祝祭が執り行われていた。 それは、約800年前このアルーウェン大樹海を統べる魔境主が現れた日を祝う祭だった。 何故めでたいかと言えば、かつてアルーウェン大樹海には恐ろしい魔物が数多く跋扈していた。魔境主はそれを魅了して従えさせ、従わず反抗してくる魔物はすべて焼き殺してしまったそうで、それから周辺は平和になり、交易や商業が発展していった。

          魔境アラザルド5 幻影騎馬団④

          魔境アラザルド4 幻影騎馬団③

          第一部 五王君  一章 幻影騎馬団     3 月が煌々と照らす惨状、破壊された町。 瓦礫と死体。 ユスの町は、沈黙の支配下に落ちていた。 時々通る追い剥ぎや盗人の影。 罪と生きることの狭間。 彼は、すべてを焼き尽くす。 彼は魔王。 私のただ一人の主人。 私の神。 一人の魔人が、過ぎた災厄の跡を、表情を変えることもなく通っていく。 彼の名はレーリック。またの名を『朱燎』という。自分の魔境を持つ強魔人は、皆本名とは別の呼び名を持つ。 呼び名の多くは自分の魔力の特色「魔特

          魔境アラザルド4 幻影騎馬団③

          魔境アラザルド3 幻影騎馬団②

          第一部 五王君  一章 幻影騎馬団     2 太陽が沈みかけ、すべての影が長く地表に伸びる。 父の遺体は、エリンフィルトの計らいで、まずアルーウェン大樹海のすぐ近くにある名も無き共同墓地へと移送してもらい、更にその墓地の端の方に簡易なお墓を建ててもらった後、土中にも埋めてもらった。 無論、すべて魔法でだ。 マリュネーラは父と最期の別れをし、近くに咲いていた白い小花を摘んで、お墓の前に手向けた。 その際に、離れてしまっていた父の頭と身体も魔法でくっ付けた。あの世とはいえ

          魔境アラザルド3 幻影騎馬団②

          魔境アラザルド2 幻影騎馬団①

          第一部 五王君  一章 幻影騎馬団     1 その黒い巨大な竜巻は、突然姿を現す。 アルーウェン大樹海は、活火山ガランディ山の麓に広がる巨大な森だ。 黒い溶岩の塊でできた城のような形状のごつごつとした広大な岩場と、その手前に広がる針葉樹の深い深い緑の森とで成る。 ユスはそこに程近い町だ。交易が盛んで、行商人が行き交い、市場や交易品の店も数多く、いつも賑わっていた。 マリュネーラ・プトラは15歳。父はその行商人をしており、彼女は今回ある理由で父と同行し、初めてこの町に来

          魔境アラザルド2 幻影騎馬団①

          魔境アラザルド1 〜序章〜

          序章 白い梟 1 夜が明けて、地平より闇を打ち消す光の一矢が放たれ、無数の葉群れが盛大に輝き出した。 『魔神の大樹』は、この森で一番早く目覚める者だ。 その巨大な樹の根元へと、今朝も兄は小走りに向っていく。 枝から枝へと飛び回る赤や青、黄や桃色の色とりどりの小鳥たちがちゅんちゅんと口々に囀り、早い朝を知らせる。 兄は毎朝食事ができるまでの間、それを眺めるのを日課にしているのだが、今朝はなぜか少し寝坊してしまったようで、小鳥たちへの挨拶もその分遅れてしまっ

          魔境アラザルド1 〜序章〜

          はじめに。【物語の設定】

          初めまして。 みさとかりんです。 この度は、趣味の発信の場を作ろうと思い、投稿を始めました。 今回はご挨拶となります。 創作物語の投稿を、次回から始めようと思っています。長篇です。 辻褄が合わない、または辻褄合わせだと思うこともあるかと思いますが、すべてがほぼ手探りなので、どうかご容赦ください。 まあ…そんな感じ(?)で、小説風の物語を綴っていきたいと考えています。 設定は、生まれつき魔力を備えた人間である「魔人」が存在する世界。ただ、魔力格差はあり、あまり魔力のない

          はじめに。【物語の設定】