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体を張った実験

ある日、長男が、「ぼく今日何やったでしょう?」とクイズを出してきた。こういう時、大体ろくなことはしていない。「何やらかした?」と訊くと、「暑かったから、頭からアルコールをかけて気化熱の実験をした」と。

消毒用アルコールを脱脂綿に含ませて腕を拭くとひんやりとします。これは腕についたアルコールが蒸発するときに皮膚から熱を奪うためです。液体が気体になる、つまり気化するときに必要な熱を気化熱といいます。

日本ガイシ


長男:学校の消毒用のアルコールをちょっと。誰も使わない所に前から置いてあるやつで、ちょっとしか残ってなかったから。
母 :あんたバカだねぇ、エタノールなんかかけたら髪が茶色になるんだよ。(高校時代、母はエタノールで茶髪にしたことあり)
長男:大丈夫。3倍くらいに水で希釈したから。
母 :で、効果はあったの?
長男:あったあった。水よりアルコールの方が気化熱の効率が良いんだよ。
母 :だけどあんたさぁ、目つけられてんだからやめれ。

どうせやるなら家でお願いしたい。それに学校の共有物を使ってはいけない。そこは注意した。

こういった体を張った実験や、空気圧を習ったら、じゃあ水圧はどうなの?と疑問が湧いてきて無断で実験を始めてしまうために、運が悪いと現行犯逮捕されてしまう。

親は知的好奇心からやっていると分かるし、危ないラインも長男はわかって実験しているとも思っているので、実験の内容そのものについてはとやかく言わない。ただ、こういう実験の後始末で痛い目にあってきているのだから、場所とタイミングは身を守るためにもわきまえてほしい。

学校で何か物騒なことがあると、長男がやったのでは?というあらぬ疑いをかけられることもあって、これまでも”やっていないことの証明”という悪魔の証明をしなくてはいけなかったことも一度や二度ではない。

こういうものはどうしようもない。やった時は謝るし、やってなければやってないと言うまでだ。

長男はいたずらも好きだ。先日私の所にやってきて、「お母さんぼくのヘソ見て!」と言う。見て、ぎゃぁっ!と叫んでしまった。巨大なヘソゴマがついている。汚いなぁこんなになるまで洗わなかったの!?

と思ったら、黒の油性ペンで●をいくつか描いていただけだった。

こういうのは本当に子供らしいよなと思う。何でもかんでもギフティッドと紐づける必要はなくて、普通のどこにでもいる子供らしい姿も沢山ある。

今このnoteを書きながら、顔がにやけていたらしい。夫に指摘された。

そういえば夫がnoteに長男のことを書いてみたらとアイデアをくれたのがきっかけで書き始めたのだった。それで先日、「映画化決まった?主演は菅田将暉?主題歌はBTS?」と言うので苦笑いするしかなかった。

ギフティッドは認知度も低いし、人口の2%だと需要もないんじゃないかと言ったら、夫が「日本の6~15歳の子供が各100万人として、その2%だと、大体100万人×10×2%で20万人。ギフティッドを育てる親はその×2倍とすると、親だけでも現時点で40万人は関心がある計算になる。」と言っていた。

このうちどれくらいの人が子供がギフティッドかもしれないと気づけているのだろうか。

このnoteは長男のためにもなるように書いていきたいと思っているけれど、もし誰かの何かの役に立つことがあればそれも嬉しいなと思う。そのためにはぜひとも長男には体を張って?頑張ってもらわねばだ。