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私小説 京都市伏見区葭島渡場島町32の15時40分~15時50分の未来について憂う。

今日は15時40分から新装京都競馬場でG1天皇賞3200mがある、天候は曇り、小雨、馬場は重馬場ここまでは、良いとして、さてどの馬が3着にまで入るか。
近頃の私には金が無い、と言う事は余裕が無い、馬券にも余裕が無い、つまり広く買えない、買う点数を絞る、当選確率が狭まる、少額の資金で、儲けようとする、例えば目標回収金が10万としょう、私の場合投資資金が、千円でも、一万円でも、10万は変わらない、つまり今日の場合千円で10
万儲ける、100倍の馬券を買わなければならない。冷静に考えれば、これは難しい、ギャンブル台風の中では、冷静で居られるのは台風の目、中心の無風状態にあらねばならない、つまり資金が豊富である事、資金の少ない者は台風の最外側端、風速30m以上の暴風域で予測しなければ成らない、立っているのも非常に困難である、しかしギャンブルの怖い所は、暴風雨の時ほどアドレナリンが出て燃えるのである。
天皇賞3200mの長丁場であるが人で例えれば
陸上競技の一万m競争は序盤から激しい駆け引きが見られるが、中にはこの決勝レースに出れただけで大満足、思いっきり逃げてやろう、イチかバチか、体力の続くまで、もしゴール近くまで粘れれば、後は精神力でクタバルまで走りぬくと言う選手も現れる。しかし現実はゴールの見える直線を前にして敢え無く後方から押し寄せる集団に飲み込まれると気持ちが切れて、ぷっん。最後方をバテバテで歩くようにゴールする事が良くある。しかし私はこういう戦い方が好きである、まして今日は金が無い、ギャンブル台風の最外側面風速30mの中で冷静ではいられない、頭に血の登った私はギャンブル台風の暴風雨に酔い立ち向かい、快楽の世界で狂った逃げ馬を探すのである。
さて今日の天皇賞、私の買うのは逃げ馬である。力のいる重馬場の中無謀にも逃げる馬は、タイトルホルダーではない、彼は多くの場合冷静である頭がいい、きちんと予定のラップを踏み計算された逃げを打つ。つまり私の好みではない、頭に血の登った私にぴったりの逃げ馬は17番アフリカンゴールドである、父は気まぐれで走ると言われたステイゴールド気性が激しく狂気に溢れた大穴を出す馬であるその子供には狂気にみちた名馬オルフェーヴルがいる。アフリカンゴールドは13番人気、そしてオルフェーヴルの子つまりステイゴールドの孫たちもこの天皇賞に出走している、
ヤッター、何とみんな人気薄、
最下位人気付近にごろごろ、よだれがでるぜー、
「ズルズルズルー」。
今日の勝負は17番ステイゴールド産駒から、オルフェーヴル産駒に重点を置いて流してワイドで17から流して16 、6 、9 、12 、4、 5 、12で狂気の勝負。
おわり。

加筆、 予想始末記 
残念。しかし、よくやってくれました。悔い無し。17番アフリカンゴールドは先行ハナをきり果敢に攻めて2コーナー向正面で力尽き、
競争中止(心房細動)。
17番の後、ハナをきった3番タイトルホルダーは4コーナー前で故障発生、競争中止(右前肢ハ行)。
今も耳に残る、その故障馬に反応した観客の不穏な、どよめきは、競争中止馬への最高の賞賛です。
先行した勇敢な馬たちに有難う。
願わくば、狂気の勝負師の為に再度の勇姿を。いや。ありがとう。

おわり。




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