HUNTER×HUNTER×メモの魔力

 どうやらHUNTER×HUNTERを読むと学びになる、とのことで、読んでみたのですが、本当にすさまじく学べるところがありました。

 ちなみに、過去に一回読んだことはあり、面白いなぁ、蟻のところ良かったなぁ、と思っていたのですが。私はもともと幽遊白書の方が好きだったので、幽遊白書の方がいいかなぁ……と思っていたのです。

 が。
 今回再読してわかりました。
 HUNTER×HUNTER、凄い。
 HUNTER×HUNTER、滅茶苦茶深い。

 というわけで、本気でちょっと学んでみました。

 学び方の方法は、最近読んだ前田裕二さんの「メモの魔力」という本に書かれていた方法で。
 ざっくり説明しますと。

 ファクト、ということで、具体を書き。
 その具体を抽象化して。
 抽象化したことを、実際に自分が使えるようにする。

 という方法です。
 すごく乱暴な説明なので、気になる方は本屋さんにGO.
 ベストセラーなので大抵の本屋さんにはあるかな、と。

 さて、その方法論に沿って、HUNTER×HUNTERの一巻から学べたこと。
 ずらーっと、書かせていただきました。
 HUNTER×HUNTER一巻お持ちの方は、見ながら、または思い出しながらご覧いただければ、と存じます。
 
 16あります。

 ではでは、スタート!! 

・ハンターのというものは?
 ファクトは、未知(珍獣、秘宝、魔境等)の魅力にとりつかれて、それを追い求める人。
 抽象は、人は魅了されると、それを追い求めてなんでもする。
 転用は、人に求められたかったら、魅了する。

・(ゴンが)キツネグマを育てようと思ったのは?
 ファクトは、自分のせいで親を奪われた子グマを育てることにした。
 抽象は、親が死んでも、子グマは生きたいだろうし、生きるには育ててやる必要があるから(自分もそうして生きてきたから)。
 転用は、自分と同じ境遇のものを大切にしないと、自分が嫌な気分になるから、自分と同じ境遇のものを大事にする。

・(ゴンが)ハンターになろうと思ったのは?
 ファクトは、自分を助けてくれたカイトが全力で褒めるような父親と、同じことをしたいから。話を聞いているうちに仕事に魅了されたから。自分にはハンターになる器量があるとカイトが認めてくれたから。
 抽象は、かっこいい人がかっこいいと認める人はかっこいいと思う。魅力を知ったら虜になる。自分が認めている人に認められると自信がつく。
 転用は、人に誰かのかっこよさを認めてもらいたいと語るのであれば、自分がかっこよくなること。虜にしたければ、まずは魅力を伝えること。虜になりたければ、魅力を聞きにいくこと。自信をつけたければ、自分が認められるくらい素敵な人に自分が認めてもらうことが必要なので、そういう人に出会い、真剣に接すること。

・ミトさんの嘘を許せるのは?
 ファクトは、父親が死んでると育ての親のミトさんが嘘をついた。けど許した。
 抽象は、そもそも嘘をつくときの癖を知っているので嘘だと見抜いていた。
 転用は、嘘を見抜けていると、怒ったり傷つく必要がなくなる。きちんと人を観察しておくこと。

・ゴンが船長に認めてもらったのは?
 ファクトは、酔った人の面倒を見、風で気象を読むことができて、鳥の言語もわかるという人柄と能力があったから。
 抽象は、人に認めてもらうには当たり前のようにやっている行動が、洗練されたものである必要がある。
 転用は、普段から成りたいものにふさわしい言動をすること。

・レオリオがクラピカが「さん」をつけなくて怒っていたのに、協力して人を助けた後には許した理由は?
 ファクトは、レオリオはクラピカにさんづけされなくて怒った。クラピカは注意されてもつけなかった(レオリオは年長者にはさんづけするべき、という価値観があるのは確かだがそこまでこだわった理由は不明。たぶん人に舐められるのが嫌いなのだろうと推察。クラピカはそもそも年長者だからさんづけしなければならないとは特に思ってないし、相手に価値観に合わせる義理など全くないので無視したと思われる)。
 でも二人で人を助けた後、クラピカはレオリオに合わせてさんづけで呼ぼうとし、レオリオももういい、と呼び捨てを許した。
 抽象は、人は価値観の相違で争うことがあるが、さらに大きな価値観において共に行動すると、相手を好意が湧き、多少の価値観の相違を許しあったり認めあったりする。
 転用は、なにかで揉めているときは、互いの共通点を認め合ってお互いに好意を持つところから始める。

(ちなみにここで、名言の「その人を知りたければその人が何に対して怒りを感じるかをしれ」というのが出てくるけど、その直後に怒りを許しあうシーンを見せられる。HUNTER×HUNTERでは怒りと許しは頻繁に出てくるような。そういうテーマがあるんだろうか)

・人がしてくれる助言によくわからなくても従うのは?
 ファクトは、目的地と違う方に行くよう船長はゴンにアドバイスし、ゴンは信じて進んでいく。クラピカはゴンの行動に興味を示して付き合い、レオリオは周りの噂話を聞いてゴンに付いて行った。
 抽象は、自分と親密になった人の助言にはなんらかの意味があるから、わけがわからなくてもやってみる。面白そうな人がいたらついていく。他人の話を聞いて決める。
 転用は、自分が想像もつかないアドバイスをされても、その人が信頼に足ると踏んだらやってみる。また興味をひかれた人についていくのもあり。他人の話聞いて決めるのもいけなくはないが、一番後手に回ることになってしまう。

・選べない2択クイズには怒ったり沈黙したりするのは?
 ファクトは、「息子と娘が誘拐された一人しか取り戻せない。1、娘 2、息子 どちらを取り戻す?」と聞かれて、レオリオは怒って棒で殴りかかり、クラピカは意図を悟って沈黙した。ゴンは考え続けて答えが出せないものの、選ばなくちゃならない時…いつか来るかも知れないんだ、と言う。
 抽象は、冷酷な判断をさっくりするような人間はハンターになる資格はない。
 転用は、冷酷な判断は基本的にはもってのほかとした上で、なお、いざというときはどちらかを選ばなくてはならない、ということを知り、覚悟を持っておくこと。

・動物に気に入られるコツは?
 ファクトは、魔獣二体を、他の人間は全く見分けられないのに、ゴンが当たり前のように見分けたので、ゴンが魔獣にいたく気に入られる。クラピカは博学でのりきる。レオリオは医術と人間性で評価される。
 抽象は、一緒くたにせず、きちんと一人ずつの個性を見てもらえると、喜ばれる。知識を運用して物事にいかせる能力の高さは評価される。そしてそれができなくても、命を助けようとし、人を励まそうとする人は尊い。
 転用は、十把一絡げにせず、個性をきちんと見分けて接するのが、関係のヒケツ。広範囲な知識を持ち、かつ活かす能力を磨くことで評価される。そして、命や思いを大切にすること。

・悪質な妨害に打ち勝つ方法は?
 ファクトは、トンパは悪質な妨害として、ハンター受験生に下剤入りのジュースを渡す。ゴンは鋭い味覚で気づき、捨てる。その様子を観察していたクラピカとレオリオも捨てる。ハンゾーは忍の習性として他人からもらったものを飲まない。ニコルはデータでトンパが危険人物と知っているから飲まない。イルミは見た目の怖さでトンパの方が引いた。キルアはもともと毒関係に耐性があるのでたくさん飲んだがケロッとしている。
 抽象は、鋭い身体感覚・観察能力・危機に備えた習慣・情報収集能力・威嚇・打ち消す能力で妨害は突破できる。
 転用は、妨害に備えて、なにかしらの対策を打てる能力を鍛えておく。

・キルアがゴンを見てスケボーから走りに切り替えたのは?
 ファクトは、スケボーで楽々進んでいたキルアが、同い年のゴンが走っているのをみて、走りに切り替えた。
 抽象は、年齢が同じというだけで親近感を抱いたり、対抗心を抱く人がいる。
 転用は、年齢をかなり気にする人が世の中にはいることを覚えておく。特に子供。

・レオリオにゴンが、荷物をこっそり持ってきてくれた理由は?
 ファクトは、疲れて脱落しそうになっていたレオリオがなりふり構わず荷物を捨てて、「絶対ハンターになったるんじゃー!」と物凄い勢いで走り出す。余裕のあるゴンは捨てられた荷物を釣りざおで釣って、持って追いかける。
 抽象は、人は目標に向かって全力で頑張っている人をつい応援したくなる。
 転用は、全力で頑張るだけじゃなくて、全力で頑張ってるのを見せることが応援につながるので、応援されたい人は全力でやっていることを隠さずに見せる。

・ニコルが脱落して罵られたのは?
 ファクトは、体力が足りなかったニコルが真っ先に試験から脱落した。今まで他の人を見下して生きてきたニコルだったが、脱落時に、他の受験者からボロボロに見下され罵倒されて脱落する。
 抽象は、敗者は容赦なく振り落とされる。見下していた者は、さらに上の者に見下される。
 転用は、井の中の蛙は海に出たら惨め。見下されて傷つくのは、自分が見下してきた証なので、自業自得。
 
・金を求めるのを非難していたクラピカがレオリオの話を聞いて態度を改めたのは?
 ファクトは、レオリオが目的は金だ!人の命だって金次第だ!!というのにクラピカが食ってかかる。レオリオは、金があれば友達は死ななかった、手術代がなくて病気の友達が死んだ、自分は医者になって同じ病気の子を治してその子の親に「金なんかいらねぇ」と言いたかった、でも医者になるにはさらに大金がいる、だから金金金だ!と金を求める動機を話す。
 抽象は、金を求める理由にもいろいろある。要は人道にもとる行いなのか、否かだ。
 転用は、金を求めるを悪だという一方的な決めつけをしないこと。人から誤解されて非難されても自分の道を貫くこと。わかってもらえるための説明は、必要(でもこのシーン、特段説明する気なさそうなレオリオが思わずぼろっと漏らすのがイイんですよね……)。

・ヒソカが試験官サトツにカードを投げたのは?
 ファクトは、嘘をついて擬態する偽物の試験官と本物の試験官であるサトツに凶器であるカードを投げて攻撃する。本物の試験官はハンターなので、当然ヒソカのカードの単純な攻撃くらい受け止められる。ヒソカはそれで偽物か本物か見分けをつける。
 抽象は、試す側の試験官が、受験生に試されることもある。
 転用は、プロは、試されることにも備えて実力を蓄えていないと足元を掬われる。

・キルアがゴンに、ヒソカが殺しをするから離れろ、というのは?
 ファクトは、暗殺の元プロのキルアはヒソカが人を殺したがっているのがわかって、ゴンにアドバイスをする。
 抽象は、玄人は玄人のことがわかる。友達だとその恩恵を受けることがある。
 転用はプロであることは思わぬところで、役に立つからなんかプロになっておくといい。友達は宝。

 ゴール!!

 書くの滅茶苦茶大変でした……。
 しかし奥深かった……。
 レオリオにしょっちゅう涙腺緩みました。 

 興味が湧いた方は是非ご自身でもやってみられてくださいませ!!
 そしてよろしければ、俺の転用を見よ!とリンクをコメントにいただけたら嬉しいです☆
 

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