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幻想的な絵を描くギュスターヴ・モローの展覧会へ

ごきげんよう。吟遊詩人の妙遊です。

今日は大阪のあべのハルカスで開催されているギュスターヴ・モロー展へ。

ギリシャ神話や聖書のワンシーンを、とびきりゴージャスに幻想的に夢幻の世界へと引きずりこむように描くギュスターヴ・モロー。

私はギリシャ神話が大好きなのですが、ギリシャ神話を材にとった絵画や彫刻も大好き!!
特にモローの絵画は輝きに満ちていて美しい。
加えて、描かれている神や天使や人や英雄の、

顔がいい。

これは重要です。
まあモローの描く人物全部好みとも限らないんですが、だいたい概ね美人。
男女共に美人。

私は男女問わず美人が好きなので、美人を描いてくれる画家は好きです。
あと装飾に関しても、バロックやロココを見て大喜びするタイプの、豪奢な装飾好きです。

なのでギュスターヴ・モローは大好き。
モロー展をしていると必ず行きます。

さて、モロー展ですが、目玉はユニコーンと貴婦人、エウロペ、なによりサロメ!!

サロメはファム・ファタル(運命の女。ざっくりいうと男を色気で誘って破滅させるような女)で有名な女性。

ヨカナーンという男性に恋をして、王様の前で踊りを踊り、踊りの褒美にヨカナーンの首を所望する、という女性。

おどろおどろしいですが、これが好きな人がすさまじく多い。

今回展示されていた作品のサロメは猛々しい感じのサロメでしたが、他の作品のサロメ(モローはたくさんサロメを描いている)だと、艶っぽかったり、神秘的だったり、いろんな魅力に溢れています。

神秘的な雰囲気のサロメだけを抜き取ったような作品も展示されていて、それはとても美しかったです。

猛々しいサロメ(冒頭の写真のサロメ)は好みではないんですが、ヨカナーン(向かいに浮いている首)がグロテスクなはずなんだけどグロテスクに見えず、むしろユーモラスな感じすら受けてしまうので、不思議な感触。

さて、今回の展覧会で気になったのがあと二つ。

ひとつは、足がフーッと浮いている女性の絵。
まるでトゥシューズを履いて、爪先で立ったような足の形のまま、浮いています。

これを見て、雷に打たれたかのように思い出したのが、ハイヒール!!
ハイヒールを履いた女性の足が、女性が無性に美しく見えるのは、足が浮いているように見えるからなのでは?!

そして、浮いている=ありえない神秘=神や妖精、ということなのでは?

人間の女性を女神に格上げするような感覚があるので、ハイヒールはあれだけ履きにくいにも関わらず、未だに愛されているのでは!と。

そんなことを、全くの個人的な感想として思いました。

個人的でない推測では、履きにくいものをわざわざ履いてもいつだってエスコートしてもらえるから大丈夫、私は不自由すら楽しめる余裕があるのよ、という意味も考えられなくはないし。

単純にヒールにすると、足が細く見える(これは試しに履いたら、見ただけでわかります)という意味とか。

単純に足が長く見えてかっこいいという意味とか。

そのあたりかもしれませんが、個人的には女神化説を推したいです!!

さて、印象的なことの二つめ。

モロー氏、自分の家を美術館にしてるんですよね。しかも美術館にするにあたり、もうものすっごく工夫してる。自分で。
自分の作品を、自分が魅せたい手法で、プロデュースしたい。いや、する。した。

それが今もパリにギュスターヴ・モロー美術館として残っている。と。

これを見て、

「人間はとことん己の好きとこだわりに突っ走ったらいいんだなぁ……!!」

勇気が湧きました。

ふふ、いいものを受け取りましたよ。

あと、一回はパリのモロー美術館に行かなくっちゃ!!

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浮き沈みはげしき吟遊詩人稼業を続けるのは至難の業。今生きてるだけでもこれ奇跡のようなもの。どうか応援の投げ銭をくださいませ。ささ、どうぞ(帽子をさし出す)