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コーヒーの値上げ問題がどうWAに現在影響し始めているかレポート

2021年頃から言われていることですが、コーヒーの値段が$5から最低$7になるのではないかと言われ続けて今に至ります。

2022年5月現在WAではまだ感じていませんが、値上げは避けては通れないと言われています。以下、その原因になっている理由です。

ブラジル農園の霜による被害

2021年6月頃、ブラジルでは霜が降りるほど気温が下がってしまい、コーヒーだけでなくブラジルの農業全体にダメージを受けてしまいました。
こういった霜の被害は度々起きており、記録されてる中でも1902年、1918年、1975年、1994年に起きてるようです。

daily coffee newsより
daily coffee newsより


次の年に影響される、と言われていて1年経ち、現在2022年です。

実際に値上げするかどうかをカフェオーナーやバリスタ達に話を聞くと、コーヒーロースターからカフェオーナーへ1kgあたり$2上げさせてほしいとか事前相談を受けたり、値段を上げない代わりに今まで使っていた豆よりも安く、グレードの低い豆に相談なく変えられたりしたそうです。その結果、味が全然違うわけですよね。実際に抽出するバリスタと、焙煎するロースターと考え方の違いや舌の味わい方の違いの問題が表面化してしまい、ロースターを変える予定なんだ、と言っていたオーナーもいます。
美味しいコーヒーを作り続けたい、常連の客をがっかりさせたくない、とコロナ中も頑張って耐えたオーナーも、また問題を抱えてしまうことになり、大きな話題になっています。

私が現在働いてるカフェでも、オーナーとその件を話したところ、
”今年ではなく来年には確実に$0.50は上げる予定。でも$2あげると公表してるカフェは努力不足過ぎる!”
とのことでした。店の規模や経営の仕方によってどれくらい値上げするかどうかは変わるようですね。


コロナ後の配送費高騰問題

現在世界中でコロナ後に大きなトラブルになっていることが、運送の分野ですよね。2020年以降、飛行機の数は減り、船便も減っているのに各国の港でのコロナの検査、人手不足でいつもより時間がかかってしまい、全く物が海外から届かない、という状況が続いてますよね。
コーヒー生産国からオーストラリアに送られてくるコーヒー豆も、前までは直行便で送れていたのに、今では色々な荷物と一緒にいくつもの国の港を経由して送られてくるため、時間がいつもよりかかってる、とロースターの方に言われました。

コーヒー豆だけでもなく、全てですけどね。世界的にコンテナ不足。
運輸に関してはこちらの記事が面白かったので残しておきます。



人件費高騰中、オーストラリアは人が足りない

皆さんご存じだと思いますが、オーストラリアは移民の国です。基本的な情報として、オーストラリアのビジネスは移民や外国人労働者に多少なりとも依存しています。

2020年以降、コロナの影響、ロックダウンで色々なビジネスが廃業しました。コロナで失業、休業、廃業したビジネスの人たちは。生活保護を受けていました。

もともと外国人によるビザの申請がオーストラリア政府のビジネスなのではないか?といわれるほどワーキングホリデーの申請費、外国人向けの学費などはオージーに比べて倍以上!だったのに今では毎年設定されている色んなビザの申請は定員割れ状態です。

オーストラリア人に人気のない農業や牛肉豚肉の解体など3か月(成果国が88日)働けばワーキングホリデーの2年目3年目が申請させる権利が与えられるなど、’長くいたい滞在者’と’オーストラリア’で上手くバランスをとっていました。外国人労働者はオーストラリアには欠かせない存在なのです。
ですが、コロナでほとんどの外国人は帰国し、オーストラリア人以外入国できないという鎖国状態にはいり、今まで外国人労働者や観光者などの収入が減り、オーストラリアの観光業、飲食業界はモロに大打撃を受けました。

そして現在、コロナに対する制限が落ち着いてきた、会社員たちがリモートワークからオフィスに戻り始め、海外や他の州からの旅行者もポツポツと増え始め、飲食業にはスタッフが足りない、もしくは経験の少ないスタッフが育ち切れてないまま店に立つことになってしまっています。想像通りトラブルが多いので、飲食店オーナーは経験者を囲むようになりました。
雇用が買い手から売り手市場へ。
経験のあるバリスタはどこで働くか、いくらでならやってやる、と労働条件を選べる様になった結果、現在飲食店は広告では時給$27.5が多いですが、実際は最低時給$30(今現在 約2700円)払わないと応募すら無くなってしまいました。
万が一コロナにかかってしまうと、最低7日間家で隔離しなくてはいけないのは変わらないので毎日色々な場所で明日働ける人いない?という募集を見かけます。毎週色々な同業者に仕事探してるバリスタいない?と言われます。誰かの代わりに急遽はいる仕事、今は平均で1時間時給$40-50!!!!

このように、人が足りず人件費がどんどん上がってしまっているという状況の中、人件費が1杯のコーヒーの値上がりに影響してしまっているのです。

まとめ

この様にいくつもの理由が重なって、値上げする流れになってしまっています。2022年5月現在大きな値上げをしているカフェはまだ見ませんが恐らく2023年あたりから全体的に上がるだろうという見込みの様です。

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