スクリーンショット_2019-12-18_20

「誰かを待つ」というドラマ: 今年もこのCMが蘇る、クリスマスまで1週間

音楽とは、それを聞いた時の自分の過去の記憶と紐づけられており、長い時間が経っても、再びそれを聞いた瞬間に、その時の感覚や情景が蘇る。

CMはまさにその効果を最大限に使ったものであり、数十秒という短い時間で人の記憶に深いメッセージを刻み込む。

今はコーポレートブランディングおよび企業トップ対象のエグゼクティブ・プレゼンスコンサルティングを行っている筆者だが、実は小学生の頃にやってみたかった仕事はCM製作。今でも忘れない、そのきっかけはこれ。

そして大学生になったその年に見たこの↓CMは、今でもこの季節になると頭の中に音楽と映像が広がる。

日本とは情景の違うNYに住んでいてもなのだ。

山下達郎氏の「クリスマスイブ」の曲が使われた、JR東海のクリスマス・エクスプレス。

その翌年1989年がこちら。

数日前バズっていた、特にこの1989年の牧瀬里穂バージョンが、なぜそれほどに良いのかが細かく分析されたnoteの投稿があるので、解説はそちらにマルっとお任せしよう。見事なほどに詳細な分析がみられて、大変読み応えがある。


1990年


1991年


1992年

会えるか会えないか分からない待合せ、そしてサプライズの待ち伏せ。

このCMがTVで流れていた頃と違い、どこにいても携帯で連絡がとれるのが当たり前の時代になったけれど、それでもいつの世も同じなのは、予定は未定ということ。連絡がとれる云々は関係なく、今の時代でも、会えるか会えないか、ギリギリまで気を揉むことだってあるのだ。

それを、何年も間をあけて2000年、2012年に流されたクリスマス・エクスプレスのCMに感じる。

2000年


2012年

特に80年代終盤から90年代前半に流れた最初の5本、風景やファッションに懐かしさやあの時代特有の華やかさを感じる。しかし、時代が変わっても、恋人同士という「絶対的約束の無い関係性」と、遠距離という「危うさ」によりハラハラし、クリスマスという背景や状況設定で、いつもよりメランコリックにもセンシティブになっているところにドキドキが重なり、いつもよりドラマが生まれやすいのは、その度合いは違えど、時代を超えて言えることなのではないだろうか。

このあたりは、NYと東京で約3年もの間、遠距離恋愛・遠距離結婚の経験を持つ筆者だからこそ、体験を踏まえてはっきり断言しよう(笑)。

そして、ミレニアル世代、その下のZ世代の人々が、最初の5本のCMを見てどう感じるのか?是非感想を聞いてみたい気もする。

「クリスマスイブ」の曲に合わせ、CM全部の映像が展開されるバージョンを2つ発見したので、貼り付けておく。これを見ながら蘇る遠い昔の記憶や、その時の気持ち。それぞれのクリスマスをフラッシュバックさせてみるのはいかがだろうか。

そして、「待っていたい人がいる」こと、「待っていてくれる人がいる」こと、「会いたい人と会えた時の喜び」が、かけがえのないものであることをちょっと噛み締めてみるのにぴったりなのが、クリスマスなのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?