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【全部言える?】マーケティングの4Pって?新たに考えるべき5番目のPとは?

こんにちは。以前勤めていたGoogleでは中小企業のマーケティング戦略に携わっていたKTです。今日は企業のマーケティング戦略を考える上で,ビジネススクールなどでも必修の重要なポイントをお伝えします。

マーケティングの4Pとは


企業のブランドや商品をプロモーションするための戦略や施策の組み合わせのことをマーケティングミックスと言います。企業にとって最適なマーケティングミックスを考える上で考慮すべき重要な4要素を表す4Pをご存知ですか?Product, Price, Place, Promotionの頭文字をとって4Pと言います。

4Pの歴史は古く,1950年代にハーバード大学のマーケティングの教授によって提唱された理論で今日に至るまで,マーケティング業界では長く広く知られいるコンセプトです。では4P のそれぞれの項目について説明していきます。最後に,今日新たに考えるべき5番目のPについて説明するので4Pについて知っている方は,飛ばしてくださいね。

Product

プロダクトは,企業が購買者に対して提供する商品やサービスのことです。プロダクトは,既存の顧客のデマンドを満たすものであり,また新たな消費者を買いたいと惹きつけられるエッジがある必要があります。

Price

プライスは消費者が前述のプロダクトを手に入れるために支払う対価です。マーケターは,消費者が実際に感じることのできるプロダクトの価値に見合ったプライスを設定する必要があります。また,プロダクトを提供するために企業が支払うコスト(原材料や人件費)も考慮に入れる必要があります。

Place

消費者が企業のプロダクトに接触することができる場所です。実際に商品を売っているお店の場所だけではなく,消費者がプロダクトを目にするディスプレイやCMも含まれます。

Promotion

プロモーションとは,企業が自社のプロダクトをターゲットとなる潜在的消費者に広く知らせるために取られるマーケティングの戦略や施策のことです。

ソーシャルメディアの発展が与えるマーケティングへの影響


上記がマーケティングの4Pとして広く知られている概念です。ところが,2000年以降,目覚ましいソーシャルメディアの発展によって,消費者がプロダクトについて積極的に他のユーザーと情報共有や意見交換,さらには企業に対して提案をする時代になり,これまで行われていた企業から消費者へと一方向のコミュニケーションによって情報が流されるだけのマーケティング戦略だけでは,消費者を満足させるのが難しい時代になりました。そこで新たに重要だと言われているのが5番目のP(Participation)=消費者の参加です。

マーケティングにおける5番目のP,Participationとは?

ソーシャルメディアの発展により,消費者はユーザーとして,商品についてのコンテンツを積極的に創作(create)し,収集し(curate),関係づけ(connect),配信(distribute)するようになりました。例えばあるユーザーが商品を買った時,ソーシャルメディアが発達する前は,買って終わりでしたが,今では商品についてのレビューを書いたり,商品に関する情報を集めたり,他のユーザーに配信したりします。

これらのユーザー活動は,商品に関しての情報を発信し,プロモーションをして口コミを広げてくれると言う点において,企業のプロダクトのvalue creationすなわち商品価値創造にとって大きな役割を果たしています。企業側は,こうしたユーザー活動を企業のCompetitive Advantage(競争力)を増加させるアクティビティとして,うまく利用していくことが非常に大事です。インターネット上でのユーザーの参加を企業のvalue creationに繋がるように,ユーザーの活動を企業自身がプラットフォームとして促し,プロモーションしていくことも大事ですし,ソーシャルメディア上でのトラブル等に適切に対処しつつ,アクティブなユーザーの参加が促されるようにマーケティング戦略を考えることが大事になっていきます。

以上で,5Pについてのお話は終わりです。ぜひ自社のマーケティング戦略に活かしてくださいね。次回は,実際にこのParticipationをうまく利用して企業価値を高めた,とあるアメリカの大企業のケースについて書きたいと思います。


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