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デモの段階で聴かせてください。

親しいアーティストからレコーディングを終えたばかりの音源を聴かせて貰うことが時々あります。そういうのはとても嬉しいので基本的にすぐ聴かせて貰います。感想もその日のうちに送ります。

私がマネージャーやディレクターをしてるアーティストの音源を関係各位に送ってたりもしてました。でもすぐに感想を送ってくれるのはごく一部でした。だから感想を貰えるだけで嬉しい気持ちはとてもよくわかります。

新曲を聴かせて貰う際は聴くのは2回にします。最初の印象こそが肝心だからです。2回目は最初に聴いた時に特に印象に残った箇所を中心に聴かせて貰います。もちろん好意的な感想を送ることを前提に聴きます。

ここで困ったことが起こります。

この曲より良い曲は無かったのか。

もちろんそんなことは絶対に言えません。例え親しいアーティストに対しても言えません。

聴かせて貰った曲が良かったら良いんですが、もちろんそんなことばかりではありません。あまり良いと思わなかった時、違うなぁという箇所があった時、レコーディングの技術的なところでこうした方が良かったんじゃないか、など感じることも多々あります。そのほとんどがもう取り返しがつかないことです。レコーディングを終えてしまっているからです。

中には未完成のデモの段階で音源を送ってくれる人もいます。曲の断片的なものも含めて何曲も送ってくれたりします。こういうのはとてもありがたいです。まだレコーディングが始まって無いからです。

どの曲をレコーディングすべきか、曲の構成はこうした方が良いんじゃないか、ここの歌詞は韻を踏むと歌のリズムが良くなるのでは、サビ始まりを聴いてみたい、イントロを半分にすべき、サビは白玉をメインで上に展開すべき、ハーモニーを入れると更にメロディーが生きる、などなど、「本当の感想」と「提案」を伝えることができます。

私はそういうのがとても好きです。日常的に幾度となくあらゆるタイプのアーティストとやり取りして来たので何かしら提案出来ます。どうせ聴かせて貰えるのなら、どうか出来たばかりの未完成のデモの段階で聴かせてください。「本当の感想」と「提案」を伝えることが出来ます。

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