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花散らしの雨

ことしの桜と昨年の桜は同じ場所で、同じ時期に咲く。あったりまえだが、見るひとの心の中は微妙に違ってて、変化している。

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どうして桜の木を見るだけで、うにょうにょと心臓が動くのか。いつも、この「はる」という季節だけは、うにょうにょする。

そしてわかったことは、夏も秋も冬も、なにか目に飛び込んでくる圧倒的な、どーんと見せつけられる風景がないのだ。

桜が咲き誇り「はい、春です。」「はじまるょ」とか言わんばかりに、ふわふわと花をつけた木々が立ち並ぶ。

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わたしが唯一、好きだった春はやっぱり紛れもなく、このこがいた春だ。

桜の木だけでは風景写真になる。そこに大事なひとや、愛しいわんこがいるだけで写真は感情になる。

感情は記憶の中にあり、写真を眺めるだけで時間が戻る。

あの時撮った一枚の写真で、ことしも春を思い返せました。ありがとうです。

今日もいちにち、ありがとうございました♡

すみれを見つけた。小さくて可憐な花が、アスファルトの間で強く逞しく咲いていた。美しい。




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