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オンラインスクールのこと~hintアカデミー~


1 hintアカデミーの紹介

前回「学び直し」の投稿で、「オンラインスクール」について語ると書いたので、約束を守りたいと思います。
最も良かったhintゼミについて、その経緯や体験談を共有します。

2 hintとの出会い

私がhintと出会ったきっかけは、斎藤徹(とんとん)さんの書籍「だから僕たちは、組織を変えていける」(だかぼく)でした。
私の現所属組織が昭和・階層型組織、数値至上主義で、社員のエンゲージメント低下と離職に悩まされており、その解決を目指す私にとっては書籍内の大部分が「共感」で埋め尽くされていました。

最初に、私の考えを述べます。
世の中は、確実に「若者向け」に変わってきています。
Z世代、α世代と接することの多い私には、実感と確信があります。
一言で言うと、「快適社会」が到来します。
皆、理不尽、不快なことを認めなくなります。
平等主義、分散型組織などが主流化することで人は上下の関係に一層関心を持たなくなり、平等の名のもとに誰もが自分の人生を生きるようになります。
この点に関する未来予測は、比較的容易だと思っています。
大人が、若いときに「こうであれば良かった」と思う時代が来て、「こんなこと本当はしたくなかった」ということが排除される時代です。
若者は、未来を映す鏡だと思っています。
彼らの関心、思考、嗜好が、未来の姿を映し出します。

書籍「だかぼく」は、私のいだいていたその未来観や理想とする組織像、「雰囲気の良さとは?」という問いの答えが、気持ちよく言語化されていました。
具体的な共感部分については今回省略しますが、著者からは「ブラック企業をなくす」「まずは今いる組織を良くする」というメッセージを一貫して感じました。
溢れる思いを抑えきれなくなり、私は締切ギリギリで「リーダークラス」に滑り込みました。

3 hintゼミの素晴らしさ

まず、結論にあたるhintゼミの素晴らしさを挙げます。
ⅰ 学びの仕組み
ⅱ スタンスや雰囲気
ⅲ 卒業後(自走)

まず、ⅰ学びの仕組みです。
hintゼミは週1回のオンラインでの集合機会(チームラーニング)がアウトプットの場になっており、それに備え受講生は動画などで事前にインプットを行います。
Notionに各回ごとの「問い」が設定されているので、そこに書き込むことで仲間のアウトプット確認、自分の気づきの言語化、アーカイブ化がはかれます。
その上での集合機会なので、様々な事前準備ができます。
チームラーニング後は、各自がNotionやSlackに気づきや仲間への感謝を書き込みます。
1週の間に行動し、それを「仲間にきいてもらいたい」という気持ちがモチベーションにつながるので、意欲が上がりました。  
「アドレナリンが出て気持ちの良い体験」に勝る学び方はないので、学びの仕組みとして最高級でした。

次に、ⅱスタンスや雰囲気です。
いくら事前学習しても、アウトプットの場で発信しにくければ意味がありません。
hintゼミは、未来的幸せ視点の組織づくり、心理的安全性をテーマとしており「ホールネス」を大事にしています。
「相手が無愛想なときは、自分も無愛想」 
「相手に笑ってほしければ、自分から笑う」
「相手に信頼されたければ、自分から心を開く」
こういったスタンスが大事にされ参加者間で共有できているため、私も自然と笑顔になりました。
「心理的安全性が高い」とは、「自分が貶められる不安がない」ことでもあります。
この点を心得た「フォロワー」と呼ばれる卒業生6~7名が、ゼミ生20名ほどのサポート、フォローを行ってくれます。
因みに、hintは斎藤徹さんが自らを「とんとん」と名乗り、互いがニックネームで呼び合う文化です。
また「hintの中には『凄い人』はいても『偉い人』はいない」というモットーがあり、偉そぶる人はいません。

最後に、ⅲ卒業後です。
2、3が月のチームラーニングが終わって卒業を迎えますが、それは終わりではなくここからが「hintゼミの本番」と位置付けられます。
まずslackやnotionがそのまま残りますので、仲間とのやりとりが継続されますし、新たな仲間も増やすことができます。
他のコースの動画や推奨書籍なども見れますので、自学も十分に進めることもできます。
また、Slackを眺めているだけでも「◯◯という資格を持っています」「会社が◯◯というプロジェクトを立ち上げました」など、参考になることがたくさんあります。
それとは別に、卒業生が自分の意思で進路を選択できます(フォロワーに立候補する、部活動に入部するなど)。
私は部活動に参加し、その際出会った方に自分の仕事の悩みを相談したり、別のコースの発表動画のアーカイブを共有してもらったりしました。
隠すことのないオープン(「統制ではなく透明」)な姿勢に、hintの教えが卒業後も浸透していることを実感しました。
hintとの関わりの深さや頻度も自由度が高く、単にサードパーティ的に緩くつながりを保つこともできます。
私にとっては、昭和のピラミッド型組織とは真逆の「自走する組織」「(意思決定者が1人の)分散型組織」のお手本、オンラインスクール運営やビジョン共有のお手本となりました。
因みに、費用は最小で7万円です。
別のクラスを受講したり、リアルで集まったりすれば別途費用は発生しますが、いずれも任意です。


4 いざチームラーニングスタート

申込みしてから、まずは入学式がありました。
ここで、同時期に入学した他クラスのみなさんとオンラインで顔合わせしました。
そこで、「ティールズ」という運営者やとんとんからの「祝辞」をいただきました。
次の週から、各チーム(20人~30人)に分かれました。
私のチームは、30~40代くらいの仲間が多く男女比が6:4くらいでした。
最初は、その日の「ファシリテーター(ファシリ)」の方が場の雰囲気づくりや進行を担当してくれました。
特に初日は皆さん緊張していたのですが、フォロワーの皆さんの雰囲気が良く「ホールネス」を体感できました。
何より「何を言っても良い」「貶められることはない」「話したいときに自然と話す」という統一された雰囲気、文化がありました。
基本的にはその回のテーマ(例えば「理想のチームとは?」「チームの関係性を高めるために、明日から何をするだろうか?」など)に基づき、ブレイクアウトで4~5人に分かれて「シェア」を行います。
その後もと(20~30人)に戻り、その内容を発表、承認し合います。
誰かが話をしているときも、チャットでコメントや質問、励ましや気づき、場を盛り上げる発信を皆が行います。後ほどそれがSlackにアップされ、見て楽しむことができます。
会の終わりに次回のファシリを受講生の中から決めるなど、早速「自走」が始まります。
最後に集合写真を撮って終了ですが、所定の1~2時間くらいが過ぎたあとも、「放課後」といって話し足りない人にも付き合ってくれました。
仮面を被らない、偽りのない良い方ばかりで話しやすく、否定しない雰囲気なので、次のチームラーニングが待ち遠しくなりました。


5 あっという間の日々

レッスンを重ねるごとに仲間意識も高まり、成功循環モデル(結果の前に関係の質や思考の質を高める)を実体験できました。
・「関係性が悪い」と言っても、自分もその一員。
・自分が変われば、相手(関係性)も変わる。
・「影響の輪」の中で成功し、同士を広げていく。
初期のころは、これらが印象に残りました。

・昭和型統制組織・理不尽統制・古典的手法の限界
・支配から支援へ
・パワーの源泉のシフト
・ギバーとテイカー
この辺りに興味があった私には、他社でも同じようなことが起きているのか、あるのならどの程度なのか、そういうことも関心の1つでした。
ともすれば「会社の悪口」にもなりそうなものですが、皆さんホールネスを貫き、1人からでも組織を変えようと前向きでした。
そして何より「お金を払って勉強しよう、成長しよう」とする学習・成長意欲、主体的姿勢を学ぶことができました(「会社から言われて来た」みたいな人は、いませんでした)。

始まって1~2か月経過後に他チームの方々との交流会や、とんとんとの1on1MTGも用意されています。
1on1で私は現状の我が組織の悩みを相談し、自分と同じような考え、志の人物がいないかなど教えてもらいました。

そうこうするうちに、あっと言う間に発表会、卒業式を迎えました。
発表会では1人ずつ「行動宣言」を行い、仲間たちがチャットで応援してくれます。
卒業式は、チームごと発表者を決め話す内容をslackなどで相談しながら進めました。
卒業後の物悲しさと名残惜しさは、想像以上でした。
皆でメッセージを送り合うなど、少年時代を思い出すようなひとときでした。
その日の「放課後」は、それまでで最も長い時間を仲間と過ごしました。
この「自分の思いに正直になる」という経験も、久しい感覚でした。


6 実行できたこと、得たこと

学びを実社会で活かし変化(成長)することこそ、私のモットーです。
私がhintゼミから得たこと、行ったことは次の通りです。
①社外の仲間ができた
→情報交換、悩みの相談など交流できる仲間ができました。
②社内研修などでアウトプット
→務める会社の社内研修で、スタッフとの関係の質向上を目的に「心理的安全性」「主体的ギバー」などについて講義し、ポジティブなFBを得ました。hintゼミで学んだ通り、私の講義(インプット)をもとにZOOMのブレイクアウトでアウトプットしてもらい、その後全体シェアする形式を真似てみました。また「放課後タイム」を設け、話を深めたい参加者を集めました。
③朝礼でのチャット使用
→社内で行う「オンライン朝礼」で、「スピーチ」を輪番で行っています。これまでは皆表情が「無」だったので、率先して発表中にチャットで激励のメッセージなどを送り始めました。最初は私だけだったコメント者が徐々に増えてきて、皆の表情も明るくなってきました。
④ITツールの活用
→Notionやslackにはじまり、「調整さん」やリアルタイムに参加者の書き込みを共有できるホワイトボードなど、最新IT関連のツールを知ることができました。
⑤上司への提案
→hintゼミで学んだことの一部を、上司との1on1MTGで伝えました。hintで出会った仲間に事前相談しその通り行ってたところ、まずますうまくいきました。
⑥相手への思いやり
→これまでは、自分の都合をメンバーに押し付けることもありました。しかし、「人にはそれぞれ事情がある」「支配するのではなく、支援するサーバントリーダシップ」「相手も人生の主人公であり、重みがある」ことなどを学んだ結果、そこから信頼関係を築き傾聴し、コーチングやメンタリングから部下とともに学び、一人ひとりの強みを引き出すよう心がけるようになりました。また、メンバーの役割を明確にし、失敗から学んでもらうマインドも身につきました。
⑦自分から変化すること
→自然体の笑顔、オープンマインドを心がけるようになりました。「相手が不機嫌なときは自分も不機嫌な顔をしている。相手は、自分を映し出す鏡」であることを学び、意識するようになりました。
→人の話を良くきき、アイデアや挑戦を否定しないようにしています。理解出来ないこと、わからないことはすぐ質問し、周りにもそれを推奨しています。
→「各自に、持っている知識を共有してもらう」「ミスを非難しない」「チャレンジを歓迎する」「考え方の違う者を排除しない」「安心して意見を言えるようにする」「助けを求めやすくする」「メンバーに『貶められることはない』という確信を持ってもらう」「自分のスキル、才能を活かせている実感を持ってもらう」「責任感の罠(完璧主義、コントロール欲求、過度の所属欲求、犯人探しの本能)にとらわれない」「参加を促す」「失敗は学習する機会ととらえる」「わかりやすい言葉を使う」「反応しない」などを学んだので、心がけています。
→変えられないことに対し、「関心を持つけれども積極的な関与しない」という主体性を持ち、限られた自分の時間に心理的エネルギーを集中するようになりました。
→「誰もが、幸せになりたい。」という前提に立ち、皆が良いと思うものを売り、主体的ギバーとして感謝されることを目指すことで、自分の意思を一層明確に伝えるようになりました。


7 今後行いたいこと

学んだことの中で今後行おうと思っていること、苦戦していることは、次の通りです。

①影響の輪の中で成果を出すこと。次に、成果圧力が強い中で信念を持って上司を含めた賛同者を増やすこと。そして、それを広報すること。
→圧倒的成果が、持続しません・・・。
②過去や人と比べないこと
→自分の凡人ぶりを痛感します・・・。
③議論で相手を言い負かさない(黙らせない)こと
→会議などでカチンとくると、戦闘スイッチが入ってしまいます・・・。
④「緊急でないけれどワクワクすること」を選択できるよう断捨離し、シンプル化すること
→どうしても、余計な仕事に時間をとられます・・・。
⑤「外発的動機づけ」にとらわれないこと
・意味のある人生を味わうには義務や出世のためだけでない「使命感」が必要で、それは内的な目標を持つ必要がある。
→外的目標(お金や地位など)が、ゼロにはなりません・・・。
・工業社会で有効だった行動統制や外発的動機づけは知識社会では時代遅れで、内発的動機づけのほうが必要。その中で、人間は自己決定の欲求がある。全てを選択したいわけではなく、能力の範囲内で裁量をもたせることがポイント。組織規模が大きくなると、人の自律性を奪っていく。人の思考から組織は生まれるがいつしかその手を離れ、命令や管理により人の成長を阻害する。「責任感の罠」が、それを助長する。そうではなく「学習する組織」(ビジョンの共創、対話による意味の共有など)、「しなくちゃ」の断捨離、真因発見とボトルネックの解消、「統制から透明」が必要。
→なかなか道が遠いです・・・。
⑥意味を追求する、主体的なギバーとなること
・自分の心理的エネルギーと時間の総量を考え、他者のために行動する。その結果、利他とも幸せになる。自分の潜在能力を100%瞬間的に出せることに、言動を絞る。 
→そこまでのイニシアチブがとれません・・・。
⑦対話や意味の共有
・「対話」とは、「平等で、正解のない問題を探る。話し合いが、自然に終わる。文脈や意味の共有がなされ、自分のなすべきことがわかり、行動につながる。(議論だけだと対立を生む)」。「意味の共有」について、工業社会と違って、知識社会ではメンバー一人ひとりへの腹落ちや納得感が必要で、意味(=WHY)がないと「人を打ち負かすこと」が目的となってしまう。
→1人あたり、思った以上に時間がかかります。且つ、対象者が多くここまでの対話に至りません・・・。
⑧弱さを見せる
・完璧主義をやめる(自分もメンバーも苦しめる)。ネガティブでもポジティブでもなく、自然体で過ごす。多様な意見こそ、価値の源泉がある。
→ポジティブ、完璧を求められることが多く、仮面を外せません・・・。
⑨仕事の意味づけ
・仕事の意味を物質的な豊かさに寄せすぎると、仕事は手段となりつまらないものとなる(「お金視点」だと人は動かず、社長は美しい理念を掲げることになるが、それは偽りなので顧客の信頼を裏切ることとなる)。「幸せ視点」で仕事の意味と精神的豊かさを感じると、人の心は奮い立つ。義務感で行うことや意味のない奉仕は、しない。トップダウンで無理やり行うと、意味の押し売りになってしまう。
→いまのところ、現実感を得られないでいます・・・。
⑩北極星を定める
→理念を小冊子にして配布しても、意味がない。戦略や予算よりも、理念が上位にあるべき。それは、経営者自らが率先垂範するもの。そのうえで、現場が現実に理念をどう活かすか話し合う機会を設ける。大切なのは、理念と経済合理性の不一致に目を背けないこと。ここを避けると、理念の使いようがわからなくなる。昔は理念がお飾りでもよかったが、現代において自律的組織を作りたいなら、このような対話を繰り返す必要がある。組織が大きくなりすぎた場合、自分がなぜこの組織にいるのかを考え直す必要がある。理念はシンプルに、考えは多様に。影響の輪の中で成果を出し、広げ、経営層へ働きかける。  
→まずは、圧倒的数値成果を出すことからです・・・。
⑪チーム内の自律や有能感を高める
・自由放任でなく管理する組織でもない「学習する組織」(役割を決め、進捗を共有する。問題が起きたら、皆で助け合う。自発的に計画を立て、走りながら最適化する。自発的に目標を立て、共有する。ギャップは、学びの機会ととらえる)になる。
・上司の信頼を得ること。特に共感(評論にならないように)。
→ともに、一度近づき遠ざかりました・・・。
⑫上司ではなく、顧客を見る
・せっかく顧客を向いて話をしてても、目の前にいる権威者のほうを向いて忖度を始めてしまう。 
→日常的に起こります・・・。
・「何のためにやっているのか、集まっているのか」がわかる組織が正しい。何に価値があるのか、考える。
→対話不足です・・・。

8 最後に

他に、私がhintゼミから学んだことは次の通りです。
・自分が一緒にいて心地よい人、将来のありたい姿が少しずつわかってきた
・現在属する組織の伸びしろと解決案
・自分だけは今このときから変わることができる
・人間性を高めるポイントが得られた
何より、とんとん一人が放つメッセージ、ミッションに共感しそれを忠実にアウトプットすると同時に各自がオリジナリティを加えて自走していく、その姿に憧れを抱きました。

「ギバー」の皆さんなど、合う人にはぴったりだと思いますよ。 
この未来型思考、幸せ視点が一人でも多くの方に浸透し、時代が変わる中にいたいと願います。
最後まで、ありがとうございました。
次回も、しくよろ!

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