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うつ生活の読書時間

最近は本を読むスピードも持続力もかなりついてきたと思う。前は全く活字が読めなかったけれど、また徐々にうつ状態から回復してきて、本をかなりのペースで読むことができている。とは言ってもまだ、ゾーンに入るような圧倒的な没入感の読書体験とまでは回復していない。でも読書による体や精神の疲れはかなり改善された。
一番にいいことは本を読む楽な姿勢を見つけることができたこと。2パターンあって、一つは本を持つ手を膝の上において、肩や腕に本の重さを感じないようにして、読む方法。もう一つは、左手だけで本を持って左腕を立て本を目線の高さにして右腕は左腕の肘部分において支えるという方法。
1パターン目は電車とかで座っている時に、2パターン目は1パターンが飽きた時と立って本を読む時の姿勢だ。この二つの姿勢を発見したおかげで、ほぼ永遠に本を読むことが可能になる。なるべく重力に逆らわらず、体の負担を最小限にして目線を動かす。結局、一番厄介なのは肩、そして背中が凝ることだ。これによってかなりの集中力が削がれてしまう。だからそこになるべく負担をかけないように心がけている。

結局、紙の本

電子書籍も挑戦したことはあるが、結局、紙の本のが好きだ。本の重みやページをめくっている感覚、今日はどれくらいのスピードで読むことができているのかなど、体調を推しはかるためにはやっぱり紙の本がいい。触覚を使って本を読むことで心のバロメーターになる。あと物体があることでそこに集中できる。
ただ、だからこそ、本を手で持って読むことのできる単行本に限る。大きい本は結局、重すぎて持ち上げることができないし、触れている感覚がどうしても乏しくなってしまう。その点、単行本は最高だ。まるで身体と一体化できるように設計されたようなサイズ感、片手でも読めるのは本当にいい。もしかしたらスマホよりも体にフィットするのではないかと思うくらい自然体でいられる。
二十代後半にこんなに読書がハマるなんて、ちょっと、いや、かなり遅いけれど、読書ができるようになって本当に良かったと思う。もしも、このまま活字を克服できずにいたらと思うと本当に恐ろしい。

読書の唯一の弊害

活字を速く読めるようになって唯一、困っていることは漫画が読みづらくなってしまったことだ。
活字がそのまま映像に変換されるようになった今、自分が作り出した映像と、作画とのずれが生じてしまいスラスラと読むことができない。昔、読書好きの女子が漫画は読むのが苦手と言っていて、その当時は理解できなかったが、今、ようやくその意味が理解できたような気がする。

きっと、うつ状態にならなければこんなに本を好きになることはなかっただろう。そう思うとうつ状態にも意味があったのかもしれない。今はとにかく、世間から娯楽扱いでも読書体験に全力を注ぐほかない。


”槙島聖護みたいに本を読みたい”


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