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『3歳からのアドラー式子育て術「パセージ」』子どもは「正の注目」でぐんぐん伸びる!

こんにちは、本要約家のごろーです。

本日は、『3歳からのアドラー式子育て術「パセージ」』、こちらをご紹介していきます

この本は、子育てをどうすればいいのか?
悩んでいる人たちの1つの道しるべになってくれる本です。

私自身、1歳と3歳の息子がいるのですが、子育てってもちろん今までならったこともないし、学校のテストみたいに、答えがよういされているわけでもない問題が毎日出されてるような感覚でとにかく難しいんですよね。

1つの問題に「この場合はどうしたらいいか?」って考えていたら、回答を待たずして次から次に問題が出されるので、もう駄目だってなって、えいやーで勢いでやっちゃうんです。

そうやって無意識に自分がとった子育ての行動って、ほとんどが自分が親から教わった方法を知らず知らずのうちに、自分の子どもにも教えていたりします。
でも、そんな親の教育は、昔自分が子どものころ、されて嫌だなって思ったにもかかわらず、自分の子どもにやる結果になってしまうなんてこともあります。

子育てって、人によって正解が違うから難しいんですけど、この本には子育て世代全員が共通して目指すべき1つの目標を教えてくれています。
誰だって自分の子どもには立派に自立した人間になってほしいと思うものですが、まさにその「子どもの自立」をテーマに書かれています。

書かれている子育てはアドラー心理学がもとになっているので、科学的にも裏付けのある子育て法で、すごく説得力があります。

今回は、そんなアドラー心理学がもとになった子育て法について、私が学んで自分の子育てにも活かしたいと思ったことをご紹介します。
子育てに悩んでいる方は、絶対参考になると思いますのでぜひ最後までご覧ください。

子育てのゴールは子どもの自立である。自立した人間になるために必要な2つのこと

子どもが生まれたとき、子どもに「こういう人間になってほしい」という思いで名前を付けましたよね。その思いって家庭によって、さまざまですが、すべての子育て共通するのは、「子どもには、立派に自立した人間になってほしい」という思いだと思います。

自立した人間になるということは、いいかえると、「自分に能力がある」と思えて、「人々は自分の仲間だ」と考える人間になることだと本書では定義づけされています。

そして、この2つは、家庭、つまり、親、とくに母親との関係が重要です。

「自分に能力がある」とか「人々は自分の仲間だ」と思える感覚って、そう思おうとして思えるものではなくて、自然と心の奥底からわきでてくるように、無意識に思えるようになっていることなので、普段からの家庭内での会話などの子どもとの関わり方がかなり重要です。

そのためには、ついつい子どもにしてしまう行動を改めないといけません。
子どもに一方的にしかったり、あぶなっかしい行動を事前にとめたり、失敗しないように子どものやることを先回りして助けたり、これらは全部「子どもの自立をはばむ行為」になります。

逆に、これらの行為をしないことが「自立を促す行為」につながります。

中でも私が個人的に1番、「なるほど!」と思ったのが、
「子供がまちがった行動をしたとき」だけ注意したり、叱ったりしているけど、「子どもが正しい行動をしたとき」はその行動に注目してあげれていないことです。

正しい行動は、そのほとんどが「当たり前」の行動です。だからそのあたり前の行動は特別視せずに見過ごしてしまいがちです。

けど、子どもは親の注目を集めることに夢中なので、正しい行動をしても注目されないなら、あぶなっかしい行動をしたり、間違った行動をして注目を集めようとするそうなのです。そして、当然あぶなっかしい行動をしたり、間違った行動をすると、親は声を荒げたり、感情をあらわにしてとめようとします。

子どもにとっても、たとえ親が怒っていても、それが自分への注目であれば、それで満足してしまうそうなのです。
これが、子どもの困った行動が起こるメカニズムです。

「子どもの正しい行動」は当たり前と感じる行動が多いので「意識的に」注目してあげることが必要だと本書でも説明していましたが、これを聴いたときに、「確かに自分にもできていない」とはっと気づかされました。
子どもには危なっかしい行動をやめてほしいのですが、やめさせようと叱る注目をするのではなく、当たり前にしている普段の行動にもっと注目してあげることで、危なっかしい行動も減っていきます。

子どもをコントロールしようとすると反発される

子育てに関する悩みは家庭によってそれぞれだと思いますが、悩んでいる理由として「子どもが自分のいうことをきかない」という内容は多いと思います。「子どもが言うことをきかない」だからつい怒って叱ってしまう。そんな自分に後で自己嫌悪してしまうという悩みは多いと思います。

「子どもが言うことをきかない」という悩みがでる原因、それは、まず子どもを自分より下に見てコントロールしようとしているから生じています。
アドラー心理学では、たとえ年齢が低い子でも、どちらが上とか関係なく、対等に見ることが大切だと説明しています。
子どもは大人からみると未熟で、力不足に見えますが、大人にはない感性をもっていたり、子どもの方が優れている点も見ようとすればたくさん見つかります。

だから1人の対等な人間として扱うという心構えを持つことが大切です。
子どもが拒否したり困った行動をとるのは、子どもなりの理由があるはずです。

まずは、頭ごなしに注意したりしないで、なぜそういう行動をとるのか理由を聞いてみて、できればその通りにさせてあげることです。
実際聞いてみると、自分が思っていたことと全然違う理由を話して、「そんなことを考えていたのか」と気づかされ、子どもの新たな一面を発見することができます。

そして、子どもとしても、自分の意見が親に通ったという感覚は、自分は1人の人間として認められているという自信につながってきます。
例え、子どもが選択した結果が失敗に終わっても、その失敗から学ぶことで成長していけます。
もちろん、命の危険があったり、誰かに迷惑がかかるような行為は、やめさせる必要はありますが、そのときもきちんと理由説明して子どもと合意を目指すことで、子どもの自立を促すことにつながります。

そして、意外かもしれませんが、アドラー心理学では叱るだけなやく、褒める行為もよくない行為としています。褒める行為も、子どもをコントロールしようとする行為です。褒められる行動がいいと学習した子どもは、たとえ正しい行動をしても褒められなかった場合に、その行動をやらなくなってしまいます。

ただ、この褒めることに関して、私自身どうもしっくりきませんでした。
というのも、小さい子どもができないことをできるようになったら、「上手にできたね」、と声掛けするのは当然だと思うけど、アドラーはそれも否定しているのか?という疑問があったからです。

これについて考えて気づいたのは、褒めるという言葉は同じでも、2つのニュアンスがあるということです。

1つは結果だけを見て、褒める意味で使う場合、もう1つは、プロセスまでみて子どもが努力したことへ共感する意味で使う場合です。
アドラーがいう褒めてはダメというのはこの場合で言う前者になります。
後者のようにがんばったプロセスへ共感しているときは、問題ありません。
自分の行動のプロセスが正しいと思えた子どもは、結果が成功しようが失敗しようが関係なく、またチャレンジしようと考えます。
このように褒めてはダメ、といっても、褒める言葉自体がダメなのではなく、本質は結果ではなくプロセスに注目して共感してあげるという姿勢が重要なんだと思いました。

最後に

この本を読んで、改めて、世の中の子育てには間違ったことが蔓延していると感じました。
当たり前に思ってる、子どもを褒めたり叱ったりする行為は、子どもの自立を促すどころか、自発的な行動をおさえる行為だというアドラー心理学の意見はもっともだと思います。
叱る行為がよくないとわかってる人は多いかもしれませんが、褒める行為も、子どもをコントロールしようとするよくない行為です。

一見、常識と思っていたことと逆のことを言ってるので理解が難しいですが、「子供に自立してもらう」ことを念頭に置くと、すごくなっとくできる内容でした。

子育ての環境は人それぞれですが、子育ての姿勢は全員に共通していると思います。
その1つの指針をこの本は示してくれています。
子育てに迷われている方は、ぜひ読んでみてください。

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