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高齢女子もお汁粉が食べたい。

高齢女子、お正月にどうしてもお汁粉が食べたかった。

お汁粉は小さい時から大好き。祖母が作ってくれた小豆をこして作る御膳汁粉が大好物。最近は御膳汁粉を作らないお店も多い。

祖母と出かけると、お汁粉やあんみつなどの甘味や、こし餡の乗った食べ物をよくいただいた。夏はクリームあんみつなど、冬は定番「お汁粉」である。

小さなお餅が形よく焼かれていて、お汁粉の中に隠れている。お汁粉はどうやっても火傷をするので静かにいただく。けれどやっぱりごくっと食べたい。そんな葛藤が子供心にもありました。

時は60年以上を経て、今年のお正月は夫と2人、2年ぶりのお正月。

なのに、年末年始風邪を引き、流行病にかかり、えらいことになりました。症状が落ち着いたのが5日過ぎ、お正月のお餅も1回も食べられないまま終わっています。買っていた小さな丸餅も封を開けずに冷蔵庫の中に入っています。

「お汁粉が食べたいな〜」

と、3時過ぎ。

「甘いものが体にいいよね」
「脳疲労にもいいよね」

そんな言葉が耳のそばで囁かれました。

小豆を水につけ、あくを抜きながら、よーく混ぜて、お砂糖を入れて、あんこを作る。あ、ちょっと待って。お餅はいつ食べる? 

「お餅を食べるときは1人で食べてはいけない」とTwitterに書いたばかり。そして皆さんに「お餅を食べるときは気をつけてね」と言葉をいただいたばかり。

お正月から救急車のお世話にはなれません。熱が出たって我慢したんです。

ここは一つ、今日もまた大好きな「お湯を入れればできる御膳汁粉」をいただきながら、お餅を食べた気分になりたいと思います。1食分が小袋に入ったお汁粉を、そっと袋の中で砕く「カサッ」と最中の皮が壊れる音がしてお汁粉作りが始まる昨今。砕いたお粉をカップに入れて熱湯を注ぐ。お粉が散らばらないように、スプーンでそっと混ぜていく。この時、ちょっとワクワクしている自分がここに。

そっと、カップに左手を添えると珍しく『人差し指にささくれ』が出来ている。そうだった。子供の時には冬になると、いつも『ささくれ』が出来ていた。カップに添えられた、ささくれがある手は小さな頃の私の手。

お正月には祖母の見立ての小袖を着て、おさげ髪の先には赤いリボンが結ばれていた。小さな普段履き(じょじょ)の鼻緒も赤く、狐のマフラーもクラシカル。子供にも羽織を着せていた祖母。今でも、よく覚えているのは赤いちりめんに「梅柄の絞りの羽織」。小袖なのでちょっとお洒落だと子供心にも思ったり。

かじかむ手は左右の指にささくれがあって『親不孝だと親指と人差し指にささくれ』が出来ると言われたり。『全部の指』が『ささくれ』だらけで途方に暮れた事も懐かしい。
 
そろそろ、とろみも出て食べごろです。そっと、カップに唇を添えると、懐かしい香りが。

御膳汁粉はお正月のご馳走。来年こそは頂きたいと思います。

寒い冬、風邪を引かないように、2月3日はお節分。豆まきで邪気を払い、今年も元気に色々なことに「挑戦」していきたいと思います。

今日も最後までご覧いただきありがとうございました。

皆様は美味しいお汁粉を、お餅を入れて召し上がって下さい。


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