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AI時代にグロースハッカーが考察するマーケッターに求める価値

AI(人工知能)時代を迎え、生活やビジネスのあらゆる分野でAIの活用が加速化していきます。豊かにしていくAIですが、仕事を奪うとも言われており、この先の時代どのようになっていくのでしょうか。

AI時代にマーケッターが求められる価値を
・AI(人工知能)の特徴
・昨今の市場動向

から考察し、その結果に至るまでの思考を綴りたいと思います。
※発言は所属会社とは無関係な個人の見解です。

そもそもAIってなに?

AIとは、Artificial intelligenceの頭文字を取った略語で、日本語では"人工知能"と訳すことができます。よくAI(人工知能)の言葉と一緒に、機械学習や深層学習などを耳にすると思いますが、関係性をお伝えいたします。

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AI(人工知能)とは総合的な概念と技術の総称で、それを支える手法を指すのが"学習"です。AI(人工知能)も経験・知識がなくては予測もできません。それを判断するために必要な法則やルールを学習するために「機械学習」と呼び、「深層学習」という手法があります。

一般的なデータ分析と機械学習の違いは何?

たとえは、たくさんあるデータの中から、性別の割合や平均年齢。さらに肩書や、行動結果などを算出したい場合など大まかな傾向や数値結果を見たいのであれば、ピポットテーブルだけで分析を行うことができます。

しかし、
1. 離反/購入しやすいパターンを見つけたい
2. 新規顧客の継続する確率を判定したい

などの具体的な打ち手やアクションに繋がる分析を必要とする場合、通常の分析では難しく機械学習手法が求められます。

機械学習の特徴とは

簡単に言うと、機械学習によって、数あるアルゴリズムから精度の高いモデルを生成することができます。ヒトの手では難解な分析や、膨大なビッグデータの解析も機械学習を要することで分析が容易にできます。

機械学習では、
1. 特徴を把握し法則化を行うこと
2. 法則化したものを自動化すること

が得意であるとお考えください。

1. 特徴を把握し法則化を行うこと
データから反復学習し、学習結果を法則化、モデル化させることで
ある事象(コト・モノ)の特徴を掴むことができます。

2. 法則化したものを自動化すること
ある事象の特徴を掴んだ法則化できた状態をノンプログラミングで
システム化し以降の再現性を作ることができます。

しかし、機械学習はまだ万能では有りません。あくまで、機械学習にどんなことをさせたいかは人間が行う必要があり、モデルの精度を上げるにも人間の思考が必要です。また、機械学習で吐き出されたアウトプットは、あくまでデータであるということ。このことを踏まえることで人間の介在余地はあると考えます。

AI(人工知能)を扱うためには

AIが便利なことはよくわかったと思います。では、AIを利用するためにはどうすればよいのでしょうか。結論から言いますと、データサイエンティストのスキルが必要なのですが、非常に希少価値が高くなかなか育たないのが現状なのです。

データサイエンティストで求められる最低限のスキルとは
・エンジニアリング技能
・数学的知識と統計学、分析スキル
・分野/企業の専門知識

の要素が必要なため、難易度はとても高いのです。そのため、なかなか育たないという現状もありどこの企業でも苦労を要していることが伺えます。

昨今のAI市場から見る状況

AI時代はまさに近づいており、今もなお、その時代に近づこうとしております。その状況を正しくとらえて、来たるべく時に備えて、必要なスキルやノウハウ、知識を取得しましょう。

市場動向では4つの観点から考えてみます。
・DXの業界別国内市場推移からニーズの高さが伺える
・IT投資動向調査2020から見る重要度
・諸外国のAI導入状況
・厚生労働省から見る意欲度


・DXの業界別国内市場推移からニーズの高さが伺える
a. スマートファクトリー(モノのサービス化)
b. サービタイゼーション(アフターサービス)

での利用用途によりDXは加速化していることがここ数年でも伸びていることが分かります。特に金融業界や情報通信業界での伸びは大きく、AIやRPAの活用により業務効率化や省人化への取り組みが拡大。特に、AI、IoT、音声認識、チャットボットなどの技術を組み込んだ次世代コンタクトセンターへの投資が先行しています。

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・IT投資動向調査2020から見る重要度
「デジタル技術を活用した新たな収益源の創出」「デジタル人材の新規採用」「AI/IoT技術の実用化」なども上位に並び、機械学習に関連する項目の重要度が高いことがわかります。重要視するIT戦略に「情報やデータの活用度の向上」が浮上し重要なテーマであることも確認ができます。

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・諸外国のAI導入状況
日本のAI(人工知能)研究は、先進諸国よりも遅れていることがわかります。最も先進なドイツに比べ、日本は67.91%の導入状況です。しかし、日本でも2018年と比べても194.42%と成長しており、取組の加速が伺えます。

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・厚生労働省から見る意欲度
AIキャリア支援スクール・AIジョブカレの【機械学習講座】が厚生労働省指定の「専門実践教育訓練給付制度」の対象講座に認定。昨今の日本の成長には、厚生労働省がデータサイエンティストへの育成に意欲的である背景が伺えます。

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AI時代にマーケッターに求める価値とは

改めて今までのAI(人工知能)と市場動向をまとめてみると

AI(人工知能)から
AI(人工知能)は総合的な概念と技術でそれを支える手法を指し、得意領域はデータから特徴を法則化、法則したものを自動化。
市場動向から
日本企業におけるAI導入・マーケティング領域でAIを活用が先行しており、厚生労働省もデータサイエンティストの育成に意欲的で、日本のAI(人工知能)成長は盛ん。

ということが分かり、そのことからもAI時代になることは明白です。時代の波を止めることはできません。なので、AI(人工知能)からヒトの介在余地を探っていきましょう。

機械学習とはの小節でお伝えした
1. AIにどんなことをさせたいかは"人間"が行うもの
2. AIの精度をあげるのは、”データ”と”人間”である
3. AIで吐き出されたアウトプットはあくまで”データ”である

ここと、AIを扱うためにはで、ご紹介した
4. データサイエンティストの希少性
から思考してまいります。

ただのデータから何かを得ることは、もはやAIには敵いません。それは、データ量(n数)や精度(信頼性)からみても一目瞭然です。では、AI時代にマーケッターには価値がないのでしょうか。

AIを設計し、AIを活用して仕組みを作るのはデータサイエンティストでしかできません。つまりこの指している2.に関しては手出し不要です。では、1.2.4.はいかがでしょうか。

1.に関して、これはデータサイエンティストの設計範囲でもAIの範囲でもありません。どのようなデータやアウトプットが欲しいかを描くのは、マーケッターに求められる素養であり、どんな事実を出して欲しいかを考えることもマーケッターの力量にかかっています。

3.に関しても、AIが算出したクラスターやモデルを出したところで、それは高度なデータでしかありません。そのデータとマーケットのニーズを繋ぎ合わせることはマーケッターの責任範囲ではないでしょうか。

4.では、データサイエンティストとはもともと習得難度の高いスキルセットが必要です。なので、マーケティングが得意というわけではありません。もし、データサイエンティストにマーケティングのスキルがあったならば、どれだけのことが実現出来るでしょうか。

この話の結びとして

AI時代によってヒトの職を奪うことが脅威として囁かれていますが、グロースハッカーが得意とする、"まずは現状を正しく把握"し、それにおける"問題・課題を捉える"ことで、"活きる兆し"は見えてきます。

AI(人工知能)を設計できるのはデータサイエンティストですが、マーケティング出来るわけではありません。また、高い精度をもって出されたデータも、最大限活用できるのはマーケッターの役目なのです。

そのことからマーケッターに求められる価値とは、
・AIを駆使して戦略/マーケティングを考えられること
・データサイエンティスト領域にオーバーラップできること

これにより、AIの価値を最大化させることがマーケッターが共存する最大の価値ではないでしょうか。面白かったり、興味を持った方はスキを!良ければフォローしていただけると嬉しいです。

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