「1番好きな所は雪の思想だよ〜」

ほっぺをぴったりくっつけて、満面の笑みを浮かべた君は、微睡みながら私の好きな所を教えてくれる。

もう何百回も聞いているし、君が私のことを、
ちゃんと大好きって、もう十分知ってるくせに、
この言い回しが好き過ぎて、つい何度も聞いてしまう。

いつだって「思想が好きだ」と迷わず答える君の
純粋さと、誠実さと、心の広さが、本当に本当に
愛おしくてたまらないのです。

ねぇ知ってる？

私だって君のこと、脳みそのシワの先の先の先
まで、ほんとうに大好きなんだよ。

「考えさせてくれてありがとう。楽しかったよ」

お誕生日は、ハンバーグとチーズケーキ、京都の
伝統的な織物のブックカバーを用意してくれた。
私の名前にちなんだ雪模様と、大好きな橙色。

ありがとうの返事は、「どういたしまして」しか
ないと思っていたのに。

君はいつも3歩先から私を感動させてくれる。

「大丈夫？なんかあった？」

学校の悩みが顔に出ていた時。
クリスマスだから、ちゃんと笑顔で可愛くいようと思っていたのに、君は瞬時に気づいてくれて。

静かにそっと抱きしめてくれたから。

「俺の1番好きなデザイナーは、雪だからね」

君のこの言葉に、私はどれだけ救われたことか。
私が思いっきり好きな服を作り続けられるのは、
いつだって君が、応援してくれるからなんだよ。

他にも、ミニオンで泣いちゃう位涙脆い所とか、
銭湯に入る時に、寂しそうに手を振る所とか。

私の帰省中に気を遣って、全然連絡しないように我慢してくれたこととか。

後日、本当は寂しかったって言っちゃう所とか。
私の着ていたスウェットと一緒に寝てた所とか。

こういう愛おし過ぎる言動や行動の1つ1つは、
全て君の脳みそのシワの先から全身に伝達されて成り立っているんだ。

そうやって考えると、やっぱり、その脳みそが、
どんな部位よりも素晴らしく魅力的に思えるよ。

これからも、お互いの脳みそのシワシワを目一杯
愛し合っていきましょうね。