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【第4回配信】魅惑の温泉駅〈磯部駅〉〈芦原温泉駅〉〈戸倉駅〉

『八画文化会館vol.5 特集:駅前文化遺産』
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先行配信の第4弾でございます。

今日のテーマは「温泉駅」です。

通勤通学利用がメインの「生活駅」(と勝手に呼びました)に対して、観光資源が豊富なエリアですと、観光地への玄関口となる駅前があります。それを「観光駅」と呼ぶとすると、なかでも極め付けなのが「温泉駅」なんです。

電車に乗って、温泉に行く。

どうでしょう、それだけで旅情、いや旅愁があるじゃありませんか。

今日ご案内する3駅には、もちろん旅愁も感じられますが、ほんのすこしおかしみもあって、いい温泉駅です。

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【目次】

1. 明治時代に8年間だけブレイクした温泉駅の化石「磯部駅」
2. 東尋坊定食とはなんぞや?駅前ソウルフード3連コンボ「芦原温泉駅」
3. 歓楽温泉街への入口で歓迎アーチが怪しく光る「戸倉駅」

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1.明治時代に8年間だけブレイクした温泉駅の化石「磯部駅」

▲何もない広場空間が駅前アーチを惹き立てている

長方形の大きな広場に歓迎アーチのある、見事な盆栽ロータリーだ。「温泉客のもてなしに必要なもの以外何も置かない」というシンプルな駅前の構成が潔い。

▲「愛妻」と施された駅前アーチとしても珍しいタイプ 

アーチにも施されている温泉マーク♨

じつはこの磯部温泉が、発祥の地であります。

▲「恐妻とは愛妻のいわれなり」と刻まれた「恐妻碑」

▲駅前食堂もある 

磯部温泉は、関東の人気温泉ランキングなどでもなかなか名前の挙がらない地味な温泉場だが、なぜ立派な駅前広場とアーチがあるのだろうか? 

歴史を繙くと、鉄道の発達と深い関りがあることがわかった。

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