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【アーティスト紹介】株式会社経営芸術総合研究所~新たな試みで捉える地域~

全国・世界・地元から、福島県12市町村に、芸術家が集まり、滞在制作をするハマカルアートプロジェクト(経済産業省令和5年度地域経済政策推進事業(芸術家の中期滞在制作支援事業))。
採択者とその活動を紹介しています。
どのような人々が、どのようなアートを福島県東部の12市町村でつくろうとしているのでしょうか?
今回は、アーティスト・イン・レジデンスのプログラムにて大熊町を中心に制作活動を行う株式会社経営芸術総合研究所が招へいしたアーティストの佐々木樹さんについてご紹介します。

詩人 佐々木樹さん

今回の招へいアーティスト佐々木樹(ささき みき)さんは、宮城県仙台市出身。法政大学社会学部社会学科人間・社会コースを卒業。日本大学大学院芸術学研究科文芸学専攻修了。秋田公立美術大学大学院博士課程複合芸術専攻在籍。兵庫県立大学地域創造機構特任助教。
社会学的視点を根幹に主に写真を活用し、個人の内に秘めた感情や記憶を探り、それらの断片を集めることを通して「詩性」を探求している。

2019年4月 Winzer von Erbach eG(ドイツ)のワインアートラベルに選出
2019年8月 みなとメディアミュージアム大賞受賞
2021年5月 Social Art Awarad(ドイツ)トップ100アーティストに選出
2023年10月 第34回 伊藤静雄賞佳作

インタビューに答える佐々木樹さん

1月30日 プレワークショップ

2月9日ー10日に行われる本プロジェクトのイベント『忘却と恍惚の方法論』に向けて、プレワークショップが行われた。
「小さな移動を通して、詩的な何かに接続できるポイントを探す」「今見ている状態で美しい惹かれるポイント」「記憶に接続できるポイント」「想像上の世界線と接続できるポイント」などをKUMA・PRE周辺を散策し探し出す。そしてそのポイントを地図上に記録し、それをもとに自分自身の中にある過去・記憶・仮想の世界線へタイムリープし、詩を作成するというものだ。
大熊町というフレームに捉われないためにタイムリープをすることで、「震災」や「原発」というテーマから逃れる意味合いもあるようだ。

プレワークショップも含め、ワークショップで集めた詩と地図をもとに佐々木さん自身も詩を作成する。参加者と一緒にその場で、一緒の熱量で書くことを大事にしている。また、プレワークショップ中に佐々木さんや参加者を撮影し、そのプロセスも公開していきたいと考えている。

参加者へ概要を説明する佐々木さん
散策しながら地図に書き込みをする佐々木さん
地図に書き込みをする参加者