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長女がトーコーキョヒでして<21>

【卒業式は”権利”】

 長女は3月16日に、無事卒業式を迎えました。
 
 毎日1時間目に練習をしていたのに、2時間目から登校する日々で、壇上で証書を受けとることができるものなのか心配しましたが。
 難なくクリア、呼び掛けでは大きな声も出ていて、彼女の良さは発揮されたと思います。
 式典後に、色んなお友だちと写真撮ったり撮られたり、嬉しそうな笑顔を見せていたこと。
 午後から遊びに出掛けたこと。
 謝恩会でも孤立することなく、お友だちと終始楽しそうだったこと。
 これらは、登校することで得られたものだとは限らないけれども、でも。
 同伴登校も無駄では無かった、きっと。
 そう思える1日でした。

 そして、もうひとつ嬉しかったのは。
 我が家より深刻な不登校仲間の男子が姿を見せたこと。
 1時間目しか来られなかったり、逆に午後でないと動けなかったり。
 お休みも多く、行事も欠席が多かったので。
 勝手に心配していました。
 やはり式典の時間には無理でしたが、集合写真には間に合って。
 姿を見せた彼に、男子がどんどん寄っていって声をかけたり小突いたり、
 それが嬉しそうだったりする様子を見ていて、良かったなって。
 腫れ物に触るみたいな対応じゃないところに、安心しました。

 卒業式に参加するのは、”義務”ではなく”権利”だと考えています。
 学校との関係性や、ご家庭の考え方、都合などで欠席を選択する”権利”も当然あります。
 集団での式典が苦手なら、個別の授与式だって構わないと思います、本人が望むのであれば。
 証書はもらうけどセレモニーは不要です、もアリだと思います。
 しかし、学校の都合で出席を認めない、というのは論外。
 卒業する資格が与えられたのであれば、卒業式に出る”権利”も与えられるべきでしょう。

 遅れてきた男子児童の保護者に、本人が望めば校長が壇上で証書授与しますよ、と教頭が声を掛けていました。
 この小学校だから、晴れ晴れとした気持ちで卒業式を迎えられたのだなと、しみじみ思う出来事でした。

道産子の津軽在住2児の母。登校拒否長女との日々雑感と、しあわせに生きる”ちょこぽじ”のススメ。