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受験シーズンに増える「らしくない行動」と、大人がとるべき「余裕のある行動」とは。

「最近、あいつ変わったよな。」

なんて思ったことありますか?

もしかしたら、「言われたことがある。」なんて人もいるのでしょうか?

前提として、「変わった」と評価された人は、自分で「俺は、変わった。」とは思っていない状態で話を進めていきたいと思います。

このような状態が「学校」という場所で見られるのはよくあることです。

良くある例の1つは、

「あの子、成長したよね! 低学年のときはさ・・・。」

という「長期的に見た成長」パターン。

そして、本日話題としたいのは、

「最近、あの子言うことが乱暴じゃない?」

の、「短期的な問題行動」パターンです。

もっと話題をしぼっていくと、「小学校6年生の受験シーズン」

「最近、あの子、変わったよね。」

と言われてしまうお子さんが出てくる場合があります。

しかし、それは仕方のないことであり、子どもさんの「人間性が変わった。」ということでは全くありません。

では、何が子どもに「変化」をもたらしたのかを次章から書いてきますね。

▶見た目の「変化」をもたらす、「認知的負荷」とは。

繰り返しになりますが、本記事の主張は、「受験シーズンになると子どもが問題行動をするようになる。」と決めつけるものではありません。

しかし、事実として、

「受験シーズンになると、『らしくない行動』をするお子さんもいる。」

のです。

その「らしくない行動」というのは、

・話を聞いていない。
・忘れ物をする。
・友達とのトラブルが増える。

というようなもの。

では、このような「らしくない行動」が増える子どもたちの「変化」には、何が起きているのかと言うと、題字にも書きました、

「認知的負荷。」

が、かかっているということが予想されるのです。

ここで、「認知的負荷」を説明するおもしろい実験を1つ。オーストラリアの学生が食事会に招かれるという場面が設定されました。

そこで出されるメニューが驚きで、「鶏の足がほぼそのままの状態で調理された中華料理」だったのです。爪までついてリアル感はそのままです。

もちろん、招かれた身ですし、調理してくれた中国の方も善意で出してくれているメニューですので、ぱっと見で判断するこは失礼でしょう。そんな場を準備して行われました。

被験者となった学生は、次の2つの状況に分かれました。

A いつも通り。
B 8ケタの数字を覚えるように指示されていた。

「8ケタの数字を覚えながら鶏の足を食べろ!」という状況もなかなかシュールですが、結果はどうなったと思いますか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

肝心の結果は、みなさんの推測通り、

「Aの学生は、なんとか礼儀正しく振る舞うことに成功したが、Bの学生は、『気持ちが悪い。』という無礼というか素直というか、そのようなコメントを口走ってしまった。」

という結果になったのです。

この実験が何を示唆しているかというと、

「認知的に負荷をかけられている状況では、普段発揮できる自制心をも弱める可能性がある。」

ということなのです。

さらに厄介なのは、この「認知的負荷」は継続して起きるということ。

冒頭から出している「受験」というキーワードがここで結びつきます。

簡単に言うと、

「受験を控えた子どもたちは、『いつも通り』振る舞っているような気持ちでいても、『受験』について『認知』のリソースをもっていかれているため、いつもより『自制心』を発揮できない可能性がある。」

ということなのです。

これは、子どもだけでなく大人の世界でも同じ。

・「大事なプレゼン」を数日後に控えていることから、子どもにきつく当たってしまう。
・「仕事でミスをした。」という事実から、子どもとの約束をすっかり忘れてしまう。

なんてことはありませんか?

このように、「認知的負荷」は、生活の中に常に潜んでいるのです。簡単に言うと、

「『何かしらの心配』や『プレッシャー』がかかる状況に身を置いていると、『通常だったらあり得ないようなミス』をしたり、『いつもは我慢できるような状況でも感情的になってしまったりする。』」

ということなのです。

大人でもなりがちなのですから、子どもはもっと「素直」に「行動」が変容するでしょう。

大切なことは、ちょっと行動の「変化」が目立ったとしても、それが「その子の人間性である。」と判断をしないこと。

もちろん、「話を聴く」とか「より良い行動のアドバイス」は必要ですが、「変わってしまった。」と決めつけるのは避けようではありませんか。

▶まとめ。

本記事では、「『らしくない行動』の裏に人む『認知的負荷』に注意!」という内容をまとめました。

さらっと書きましたが、これはなかなか深い話題なのです。

この世に存在している人は、みんな何かしらの「認知的負荷」にさらされているでしょう。

とうことは、その日のその瞬間の「行動」が、「その人の人間性ではない。」可能性は多々あります。

人間は一瞬にして「好き・嫌い」を判断し、その後の関係性にも影響を与えますが、ぜひとも「その人の一面だけでなく、その裏側まで見通せるような心の余裕」をもとうではありませんか。

実は、その心がけが、「自分の心の安定」にもつながるのです!


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