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「勉強って意味があるの?」に対する1つの考え方

子どもたちと掃除をしていると、

「5時間目の算数、いやだなぁ。」

という声が聞こえてきました。「え~なんで?」と問い返すと、次から次へと算数に対する不平不満があふれてきました。

数えきれないほどの意見を一括りにして一言にまとめると、

「めんどい。」

になるのですが、その子どもの主張も、なかなか的を得ている部分もあったのです。まず、「算数がめんどくさい」という理由に対して、よくもまぁ数えきれないほどの理由をあげられるものだと感心したのですが。

そんな子どもの意見の中に「意味がない!」的なものがあったので、その子には伝えませんでしたが、ここに記しておきたいと思います。

▼人生の意味は~いつか君がくれた♪

完全に個人的な出だしで申し訳ないのですが、僕の趣味はギター弾き語り。最近、もっぱら練習をしている歌に、backnumberさんの「アイラブユー」という名曲があります。

その中に、「人生の意味は、いつか君がくれた~」という歌詞がありますよね。練習しながら思い出したことに、僕が「教師」という職業になったときのことがあります。当時、

「教師の仕事は授業だ!よしっ!授業づくり特化型の人間になろう!」

と誓ったことがありました。

そこで、具体的に何をしたかというと、自分の日常生活を見直し、「授業に関係する・しない」を判断して、取捨選択していったのです。

そこで、出てきたのは趣味の「弾き語り」。

当時の僕は、「必要ない」というか、「意味がない」という判断をしたのです。

それから、数十年。

時間を捻出しては、「人生の意味は~」なんて歌っているのですから、結局捨てきれなかったのでしょう。

何が言いたいのかというと、

「人生について意味があるかどうかなんて判断こそ意味がない。」

ということ。

でも、僕たち人間は、「自分の人生に対して『意味』を見つけよう!」としてしまいますよね。

これも人間の特性です。僕たちは、「意味とか価値とか見通しとか、『見えないもの』に対して不安になる」という本能がうずいてしまうのです。

イギリスの特殊空挺部隊である「SAS」の選抜試験に、

「ベルゲンと呼ばれるリュックサック的なものに岩を詰めて背負い、山を登ったり下りたりする。」

というものがあります。

もちろん、体力的にしんどいのですが、それ以上に負担になるのは、

「A地点からB地点にどれくらいの時間で到着しないといけないのか見通しがないこと」

なのです。

教官が「やめ!」というまで、登り下りをさせられる生活は、地獄としか言いようがありません。だからこそ、敢えてそのような環境に1か月間身を置くことで、精神的なタフさを見ているのです。

聞いただけでギブアップしたくなりますが、その試験を見事クリアした人のコツがこちら。

「意味がないことを意味があるように一生懸命やる!」

というなんともシンプルなことだったのです。

繰り返しになりますが、僕たちは、「人生」やら「算数」やら「ギター弾き語り」などに対して「何の意味があるの?」と「意味」を求めてしまいがち。

ただ、極端な言い方をしてしまえば、「最初から意味があることなんてなくて、意味は自分で見いだしていくもの」と言えないでしょうか。

先日、こんな記事を書きました。

「不登校」の子どもたちに提供された様々なプログラム。

子どもたちからは、「これに何の意味があるんですか?」なんて疑問が出たとしても、「えっ、おもしろいでしょ?」と返す大人たち。

もしかしたら、このような状態が、「本当の学び」なのでは?と考えさせられるのです。

「大人」というカテゴリに入ると、たくさんの「知識」や「経験」をもってしまいます。

そのフィルターを通して「子ども」を見ると、「意味があるのかな?」なんて疑問もわいてくるでしょう。

しかし、その「意味があるのかな?」という問い自体に「意味がない」という可能性すらあり得るのです。

だからこそ、様々な制限はあるにせよ、子どもたちの「素直で奇抜な発想を見守る」ということこそ「大人の学び」なのかなぁと思うのです。

▼まとめ

本記事では、「意味づけばかりにこだわらなくてもいいんじゃない?」という内容をまとめました。

ここで、フランスの小説家であるアルベール・カミュさんの名言を書き留めておきます。

「人生は、あなたに恨みを持っているわけではない。あなたを意に介していないのだ。」

カミュさんは、「存在の圧倒的な無意味さ」に魅了されていたらしい。
#サイコパスに学ぶ成功法則

ここまで、ずばっと言われるとむしろ気持ちがいいですよね。

ちなみに、こんな【メンバーシップ】が存在します。

あなたの人生にとっての意味づけにはなりませんが、気楽に参加していただけると嬉しいです!



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