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【読書】東野圭吾作品は幅が広すぎてやっぱり面白い

先日、東野圭吾の「ブラックショーマンと名もなき殺人」を読み、やはり東野圭吾の作品は面白いと思った。

ミステリーと一言で言っても、テーマの幅が広く、1冊で様々な楽しみ方ができる。東野作品のタイプや良さをネタバレなしで書きたいと思う。

「ブラックショーマンと…」なら

これもどうやらシリーズものらしい。最新作(2作目)は最近やっと文庫化された。

今回読んだ1作目は、元手品師の叔父と、父親を殺した犯人を見つけるために調査していくストーリー。
突拍子のなさや観察力に優れた叔父の人柄に、呆れながらも素直に指示に従う姪とのやりとりが非常に面白い。

他にも、同級生たちそれぞれのキャラクターが、人間らしくて面白い。

嫉妬や見栄、裏切り、恋愛、地元の繋がり、中学生らしさなど、1分野にとどまらずいろんなことを楽しめる1冊だった。
また、東野圭吾といえばの理系要素は一切なく、ガリレオ系が苦手な人も読みやすいだろう。

理系要素の入ったミステリー

とはいっても、やはり東野圭吾といえば理系要素のあるミステリーが定番だ。

ガリレオシリーズ、「パラレルワールドラブストーリー」、「プラチナデータ」…といったところか。

急に犯人が出てくるのではなく、きちんと理系的な要素で解き明かされるため納得感もあり、「へえ〜」と理系の知識が身につくことも多い。

私は難しいと感じる作品も多かったが、もちろん読み応えはあるし、ほとんどが映像化されているためそれでフォローすることもできるだろう。

人間味あふれる、加賀恭一郎シリーズ

全作が追えていないが、映像で観たり小説で読んだりした。
当てはめてキャラクターを描いたのかというくらい、阿部寛が適役すぎるのも面白い。

このシリーズは、人間味が非常に強い。人間らしさが人に法を犯させている。決して許されないのだが、犯人に同情してしまう部分も多い。

直近で読んだ「希望の糸」は心が温まる部分もあった覚えがある。

心が温まる、といえば

「クスノキの番人」だ。

父親から借りてあらすじもわかっていないまま読み、途中で生じた疑問が「いつ殺人事件が起きるのだ?」。

東野圭吾だから必ずミステリーだと思っていたが、この作品は違った。

謎を解くという意味ではミステリーなのだが、殺人事件は起きず、非常に心が温まる素敵な作品だった。

最近、不倫が絡む話が多い気が…

ネタバレになるため具体名は挙げないが、不倫が絡んだ人間関係の描写が多い気がする。

これもか…と何度かなった。不倫が原因の殺人事件や、不倫の末生まれた子をテーマにしたストーリーが多いのだ。

それはちょっと残念。大抵男がクズなパターン。

それだけ、現実の世も不倫が多いのかもしれない…

作品によっていろんな楽しみ方がある!

やっぱり、気に入った作者の作品をいろいろ読むといろんな楽しみ方があって面白い。

また、作者にこだわらず素敵な本にも出会いたい。

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